近年、体温が36度未満の子どもが増えていることをご存じだろうか。高熱を出した時に比べて、体温が平熱より低い時はあまり気にならないかもしれないが、子どもの「低体温」は学力や人格形成にも影響するという。子どもの健康福祉に詳しい、早稲田大学人間科学学術院教授の前橋明氏に聞く。
※ここでの「低体温」は臨床医学上の定義とは異なり、「35度台の体温」を指す。
1990年代半ばを過ぎたころ、幼稚園などの先生がたから「だるそうで、集中力がない子どもが目立つ」との声が寄せられるようになりました。調べたところ、体温が36度未満の「低体温」の子どもが約15%いることがわかりました。
ヒトの体温には脳内ホルモンの働きが大きく関係しています。夜中の0時頃になるとメラトニンという成長ホルモンが分泌のピークを迎え、脳温を下げて体温が下がります。一方、明け方になると、元気や意欲を引き出すβ-エンドルフィンなどが分泌のピークとなり、脳温や体温を上げ、動けるようにしてくれます。
遅寝・遅起きで生活リズムが乱れると、これらのホルモンの分泌時間も後ろへずれ込み、午前中は低体温のままで、いわば寝ているのと同じ状態に。逆に、体温が低くなって眠くなるはずの夜には活動的になってしまいます。 朝起床できない→日中活動できない→夜ぐっすり寝られず動き回る……と、生活リズムは悪循環に陥るのです。
低体温は、体温調節を司る「自律神経」の働きが悪いことの象徴。生活リズムの乱れによる自律神経の機能低下は、子どもの学力や人格形成にも関連しています。私の研究室の調べでは、就寝時刻が夜22時以降の子どもの割合が大きい地域は、全国学力テストの正答率が低い傾向にありました。
自律神経は「生きる力」そのもので、主体的に考え、行動するためになくてはならない機能です。自律神経の機能を向上させるには、悪循環に陥った生活リズムを改善するところから始めましょう。
出典:[ベネッセ教育情報サイト]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150518-00010005-benesseks-life
急増する特殊詐欺。その背景には、家庭にも社会にも居場所がない子どもたちのつながりがあった――。『老人喰い』(ちくま新書)で話題の著者が書く。(ルポライター・鈴木大介)
2014年の年間総被害額が550億円を超えた、いわゆる振り込め詐欺などの特殊詐欺犯罪。触法行為・犯罪に手を染める加害者側の少年少女の取材を続ける中で、詐欺の加害者取材もこなしてきたが、そこで20代を中心とする現場プレーヤー(被害者に直接電話をかける架電要員=カケ子)に共通する証言が、詐欺でターゲットとする高齢者が「何でこんなにも払える金を持っているんだろう」と驚愕したという経験だ。
その驚きはそのまま、詐欺組織側がプレーヤーに行う「ふんだんに金を持っている高齢者から多少の金を奪うことは最悪の犯罪ではない」という洗脳教育の正当化につながり、彼らは罪悪感どころか半ば義侠心をもって詐欺に加担するようになる。
この犯罪を「再分配」として肯定することはとてもできないが、それでもこの犯罪が横行する背景に現代日本の世代間格差があるということは否定できない。なぜなら取材してきた若き詐欺加害者たちが、幼い頃「子どもの貧困」の当事者だったケースが非常に多かったからだ。
彼らの根底にあるのは、貧しかった自らの生い立ちと、長じてからも努力が成功に決して結びつかないという強い閉塞感。例えばこんなケースだ。
●事例・ワンコイン児童
現在19歳だというM君は、最近詐欺のリクルーター(人材斡旋者)をしている先輩から、誘いを受けている。日当の出る研修を受け、使い物になるようならば「月給50万円保証+歩合(詐欺の成功額の15%)」をもらえるプレーヤーに。この候補から外されれば「日給5万円保証+歩合(詐欺の成功額の3%)」のウケ子(集金役)になるという条件。既に引ったくりで少年院を経験し、退院から1年経って保護観察も取れた現在は、建築の型枠職人をやりつつ、仲間内で建築系工具や自動車などの窃盗の「バイト」をしているというM君。その生い立ちは、「ワンコイン児童」だった。
M君には父親の記憶はない。一人っ子で、小学校時代は母親とアパートでの2人暮らし。毎日深夜に帰る母親は自炊を一切しなかった。M君は小学2年生の頃から、毎日母親からもらう500円玉1枚で食いつないだ。
ワンコインの夕食代を使って食べていたのは、コンビニの肉まんや駄菓子。夜遅くまでゲームをするかテレビを見ているため、朝に起きられず毎日遅刻で、給食を食べるために学校に行くという生活。500円はなるべく使わないで、貯めた金でゲームソフトを買っていたために、年じゅう腹を空かせていた。母親が不在がちであるゆえに学用品なども揃わないことがあり、体操服や書道道具もなかった。書道のある日は学校をサボった。
同級生からイジメを受けるようなことはなかったが、明らかに浮いていたという自覚はある。
「お前んとこは自由でいいな」と言われることもあったが、小学生にとって一人きりの夜は長かった。兄弟でもいればまだしも、一人でゲームを続けるのは寂しいというより、飽きるし、腹は減るし、退屈だった。
●家族より一緒にいる
そんなある夜、万引きでもするかと夜中にブラブラしていたところ、自販機前の明かりにたむろする隣の学区の小中学生と行き合ったのだという。小学5年生の時のことだった。
全員が喫煙をしており、初めは「狩られる」と思った。案の定絡まれた結果、「なにお前、チャリ(自転車)乗れないの? じゃあ教えてやるよ」という話になった。実はその年まで自転車の乗り方を教わったこともなく、自分の自転車も持っていなかった。ほんの数時間で自転車に乗れるようになり、さらにその夜に無施錠の自転車を窃盗。なぜか全員で隣町まで自転車で遠征し、集団万引きをしたのだという。
毎日つるんで遊ぶのは、8人のグループ。M君より年下もいれば、既に中学校に上がっている先輩もいたが、それぞれの家のことなども自由に話した。服を買ってもらえない子。週に1度しか親が家に帰ってこない子。電気代を滞納しがちで、年じゅう家が暗闇という子。家に帰ると殴られるという理由で、小学校4年生の頃から家出をしては連れ戻されて殴られるという子もいた。
毎日の500円があっただけで「まだうちはマシだったんだ」とM君は思ったという。
「自分自身の家もなんかヤバいって感じはしてたけど、普通の家の同級生にそんな話できない。けどその友だちになら普通に話せた。友だち……っていうより兄弟ができた!って感じですね。中学3年生までは毎日そいつらとつるんでたから、実際家族とかより一緒にいる時間長かったし」
●富める者への敵意
中学時代は、その「週に1度しか親が帰らない」友人宅に5人ほどで住み込み、自販機を破壊しての釣銭窃盗、海水浴場の駐車場で車上荒らし、スクーター盗とやりたい放題をした。中学卒業後は「高校行けなかった組」でつるみ、いつしか近隣の同じような境遇の少年のつながりで数十人規模のグループになっていた。
仲間内には、ヤクザになった者、ホストになった者、バンドをやっている者、そして詐欺に従事している者。そんなつながりから今回の詐欺のリクルートを受けているM君だが、話を受けるかどうかはまだ五分五分だ。
「ウケはハイリスクなバイトですけど、モシモシ(プレーヤー)は一回やると、目つきからして変わっちゃうんですよ。結局、俺らみたいにガキの頃から荒ぶってなくても、高校行けたヤツも、大学まで上がったヤツも、稼いでるとか努力が報われたとかの話は全然聞かない中で、詐欺周りのヤツだけがダントツで羽振りいい。それで『詐欺は頑張ったら頑張っただけ結果がある。捕まったらロング(長期刑)食らうけど、そのリスク込みで1年で一生分稼ぐ』とか真顔で言うんで。ちょっとカッコイイと思う半面で、意識高すぎで痛い感じもするし、『俺たちはお前らとは違う』って感じが鼻につくときもある。俺だって金持ってのうのうと暮らしてるジジイババアについては、こいつら金持ってても使い切んねーだろうから取っちゃってもいいんじゃね?って思うけど、やるならやるで本気で腹据えて取れる限り取り尽くすぐらいで行く。じゃないと、その先輩にも簡単には返事できない感じなんです」
今はまだ逡巡の中にあるM君だが、これまで取材に応じた現役詐欺プレーヤーたちは、その逡巡を突き抜けた者たちだ。親の経済的事情で大学を卒業できなかった者、中学卒業後に「出社と同時にスクワット100回」というブラックな営業代行会社を経験した者、M君同様に少年院を経験し、その中でスカウトを受けた者。同級生の親や祖父母に生活保護受給者が何人もいるという「地域そのものが貧困」なエリアの出身者もいた。カバンの中に、中学生用の学習参考書を忍ばせていた20代もいた。
いずれにせよそこに共通するのは、与えられなかった者として、「富める者」としての高齢者へのギラギラした敵意と、「ここで成功しなければ」という自らへの追い込みだった。
●自助的に居場所作る
痛感するのは、まず子どもの貧困が今に始まったことではなく、それを見過ごし放置し続けた結果がこの世代間対立構図なのではないかということだ。現在詐欺の現場を支える世代は、そのローティーン時代を2000年代に過ごしているが、当時から今に至るまで「日本に子どもの貧困なんてあるの?」という声は絶えない。
そしてもうひとつは、子どもの貧困には親の放任と育児放棄がセットになっていること。放任された子どもたちは、寂しさを抱えた自らの居場所を、福祉や支援者に求めるのではなく、自助的に自ら作り上げるということだ。
例えばM君のケースなら、地元で問題を抱えた児童が集団化していたわけだが、周囲の大人は彼らを貧困の中にある子どもではなく、あまつさえ犯罪者予備軍として扱った。なぜ彼らを幼い頃に救い上げてやることができなかったのか。
「犯罪のルーツに子どもの貧困がある」と発言すれば、必ず返ってくるのが「貧困の中で育った子どもの全てが非行に走るわけではない。それは差別を助長しかねない」といった反論だ。しかしそれは本来支援の対象だった子どもたちを、「道を外れた」時点で支援対象から外すと言っているに等しい。その代替として、非行や犯罪に繋がる自助的グループが彼らのセーフティーネットとして、居場所や飢えを満たすものになっているというのならば、いっそう彼らは明確な反逆の意思を持って社会に牙をむくだろう。
詐欺の現場で働く若者たちは、総じて非常に優秀で、正常な教育と環境を与えれば社会に大きく貢献できたであろう者が多い。将来の社会を支えるはずだった人材を、社会から奪う犯罪者に変えてしまう。それが子どもの貧困を「無きもの」にしてきた結果ではないのか。
年間550億円という特殊詐欺犯罪の被害額よりも、これらの人材を一般社会の生産に生かせなかった損失はそれ以上に大きいのではないか。これが取材を続けての実感だ。
※AERA 2015年5月25日号
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150518-00000012-sasahi-soci
文部科学省は、心と体の性が一致しない性同一性障害などの児童生徒への配慮のあり方や支援策をまとめ、30日、全国の教育委員会などに通知した。
具体的な支援として、心の性と一致した制服や体操着の着用や職員トイレの使用、通称の使用を認めることなどを例示している。
同省が昨年6月に公表した全国の小中高生ら1369万人を対象とした調査では、性同一性障害とみられる児童生徒が少なくとも606人おり、その4割近くは、学校側が特に配慮をしていなかった。
今回の通知は、学校に対し、子どもが性の不一致を秘密にしたい場合があること、子どもが自分の性に違和感を持っていることを打ち明けた場合も必ずしも性同一性障害とは限らないことなどを指摘。個別の事情に配慮したうえで教職員が情報を共有し、医療機関やスクールソーシャルワーカーなどと支援体制を組んで対応するよう求めた。
また、子どもが相談しやすい環境を作るため、例えば戸籍上の男子が髪を長く伸ばしている、スカートをはいているといった場合に教職員が否定したりからかったりする「心ない言動」をしないよう注意している。
(2015年4月30日 読売新聞)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=117927
2020年東京五輪・パラリンピックに向け、文部科学省は、小中高校などの学習指導要領に「パラリンピック教育」を盛り込む方針を決めた。
児童生徒に障害への理解や障害者との共生について学ばせるのが狙いで、18年度からの実施を目指す。同省は、パラリンピックへの関心を、大会後も続く教育面での「レガシー(遺産)」としたいとしている。
パラリンピック教育を行うのは、社会や国語、体育のほか、道徳や総合学習の時間など。東京大会の意義や、世界各国での障害者スポーツの現状を児童生徒に伝え、障害を乗り越えて戦うパラリンピアンの姿を教科書でも取り上げる。
一部の学校ではすでにパラリンピアンと交流する授業などを行っており、来春から使用される中学の教科書にも記載が盛り込まれるが、学習指導要領に明記することで必修化し、一過性の関心に終わらせないようにする。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150414-00050010-yom-soci
小学生から大学生までの児童、生徒、教員、保護者向けに講演を依頼されることがある。小中校生向けは、LINEを使ったネットいじめ系のトラブルや ネット依存がテーマとなることが多い。小学生から高校生まではLINE、専門学生や大学生はTwitter炎上とLINEが問題視される傾向にある。
総務省情報通信施策研究所の「高校生のスマートフォン・アプリ利用とネット依存傾向に関する調査」(2014年5月)によると、高校生のSNS利用率のうち一番高いのはLINEの85.5%、次いでTwitterが66.9%、Facebookが24.3%と続く。LINEの飛び抜けた利用率の高さが分かるだろう。
最近の高校生や大学生は、クラスの友だちでもお互いにメールアドレスや電話番号を知らず、LINEのみでつながっている状態だ。進学や進級などで 新しいクラスが分かった途端、新しいクラス、同じクラスの男女グループができる。そのほか仲が良い友だちのグループも複数できるので、多い子になると 100あまりのグループに参加している状態となっている。
LINEは完全にメールや電話に代替するコミュニケーションインフラと化しており、普通の子は利用しないという選択肢を持つことができない状態だ。
ある小学校では6年生女子の間でのLINEで問題が起きている。A子の様子がおかしいことに気付いた保護者がLINEでのやりとりに気づき、学校 に乗り込んできて大問題となった。保護者が見せたキャプチャには、「顔でかブス」「学校やめろ」などというA子への攻撃の言葉が並ぶ。
A子が一方的にいじめられているという口調だったが、確認するとA子も「くさいからさわるな」「デブのくせに」などと暴言を吐いていた。A子だけ でなく、クラスの女子の多くが参加するいじめの場となっていたというわけだ。担任教諭は、「LINEは小学生には難しい。いきなり文章でコミュニケーショ ンなんてできるはずがない」とため息をつく。
中学2年女子のB美は成績が急降下し、保護者が学校に呼び出される羽目になった。驚いた両親が問いただしたところ、勉強していると思っていたB美 は夜中(よるじゅう)LINEを使っていた。布団に入ってからも延々とLINEを利用し、寝るのは連日午前2時過ぎ。睡眠不足で授業中に寝てしまったり、 保健室に行ったこともあるという。
保護者が確認すると、授業中にもLINEのやりとりが行われていることが分かった。「みんな机の下でLINEしてる」と言うB美。その言葉通り、授業中にLINEのやりとりが行われていることが分かり、大問題となってしまった。
保護者はLINEを禁じてスマホを取り上げようとしているが、B美は狂ったように暴れて反対しているという。「クラスのグループがあるのに自分だけしなかったら居場所がなくなる。LINEができないなら死んだも同じ」。
LINEにはまっている中高生に聞くと、ほとんどの子が「楽しいから」と答える。「その時の気持ちとか嬉しいことをすぐに共有したり、共感してほ しい。すぐに反応が返ってくるから嬉しい」とLINEの良さを力説する。「学校が変わっちゃったり、引っ越した子とも連絡ができるから楽しい」。
大人でも同様だが、多くのSNSをティーンは楽しみのために利用している。コミュニケーションインフラとなったLINEを単純に禁止したり、利用している子から取り上げることは難しい可能性が高い。
夜中1時までLINEをやっているという小学校6年生のC奈は、「毎日寝落ち。LINEの返事が遅くてD子にキレられたことがあり、すぐに返事を するようにしているので(端末が)手放せない。自分からはやめられない」と語る。彼女たちの間ではトークを読まずに放置する「未読放置」、トークを読んだ のに返事をしない「既読スルー」ともにひどく嫌われており、した子は次の日学校で無視されたり、悪口を言われるという。ここでは、嫌われたり仲間はずれに される不安がC奈を利用に駆り立てていることが分かる。
LINEはSNSというより通信アプリだ。コミュニケーションスピードが速く、ほぼ文節単位でチャットのようにやりとりが行われる。子どもの利用端末を見ると、以下のようなやりとりが見られるだろう。
「見た?」
「ドラマでしょ」
「かっこいいよね」
「(ハートスタンプ)」
「会いたい~」
「明日も出るよ」
「見る見る!」
トークのやりとりされた時間を見ると、短時間にほぼオンラインでやりとりされたことが分かる。テレビを見ながらほぼオンタイムでチャットのようにやりとりされているというわけだ。
メールでは、挨拶、結びの文などが必要だが、LINEならいきなり要件を送ることができて効率的だ。さらに、プッシュ通知で相手にトークがきたことが通知される上、トークを送った相手が表示すると「既読」と表示されるため、必然的にやりとりのスピードは速くなる。
ティーンのコミュニケーションスピードは素早さが求められる。大人と違って可処分時間が多い上、まだ何者でもないため承認欲求が強いのが特徴だ。 それゆえ、軽んじられていると感じることに対して非常にナーバスになっており、待つことができない。軽んじられるのも嫌だし、誤解されて嫌われるのも怖い ――だからこそ、彼らは寝落ちするまでやりとりをやめることができないのだ。
http://japan.cnet.com/sp/smartphone_native/35062704/?tag=rightAttn
今日から新年度。小学校に入学する新1年生は、登下校時や放課後など、1人で行動する場面も多くなる。犯罪に巻き込まれないためには、子どもが自分で危険を察知し、行動できるようになることが大切だ。
東京都内で先月20日、「新1年生のための体験型防犯教室」が開かれた。開催したのは、NPO法人「体験型安全教育支援機構」。代表理事の清永奈穂さん(44)らは、犯罪者の行動や子どもの危機回避事例分析の調査研究などを基に、防犯対策を提唱している。
●安全マップを作る
新1年生の登下校時に必要なのは、まず「体の中に『安全マップ』を作ること」と清永さん。実際に通学路を子どもと一緒に歩いて危険な場所や何かあったら逃げ込める場所を体感し、確認しておくことだ。「ここにきれいな花が咲いているね」「ここは車がたくさん通るね」など、子どもと会話しながら歩いてみることが大切という。ポイントになる場所を写真に撮り実際に地図に貼り付けると、子どもが覚えやすい。
緊急時の避難先となる「こども110番」の店などがあれば、子どもと一緒に訪れ、「何かあったときはよろしくお願いします」とあいさつする。そうすれば、子どもも1人で駆け込みやすくなる。危険な場所の特徴は、清永さんらが作成した「ひ・ま・わ・り」(表1)が参考になる。登下校の際は、「寄り道しない」「必ず決めた道を通る」と、約束する。
登下校時以外にも、公園などには人目に付かない場所がある。特に公共トイレは、1人ではなく必ず友達と行くことが大切だ。大人と一緒の場合でも、スーパーや飲食店のトイレは死角にあることが多く狙われやすい。面倒でも、トイレの前まで大人がついていくほうが安心だ。
●距離感をつかむ
外を歩くときは、しっかり前を見て歩く練習をしよう。清永さんによると、犯罪者は、20メートル先から狙いを定め、9~10メートルの距離で決心し、5~6メートルの距離で行動に移すという。刃物を持っているなど明らかに様子がおかしい時はすぐ逃げること。最低でも6メートルの距離で気付き逃げられるよう、前からどんな人が来るのかをしっかり見て、普段の散歩などで距離感を覚えることが大切。「あそこにお花が咲いているよ」などと前方にあるものを指したり、「今すれ違った人、どんな服を着ていた?」と尋ねたりして、前をきちんと見て歩くように促すとよい。
防犯教室では「上手なすれ違い方」の練習もした。「自分のほうにぐんぐん近づいて来る人や、なんか変だなと思ったら、相手が一歩前に出て手を伸ばしても届かない距離を保ってすれ違うこと」。目安は新聞紙の片面3枚分(約1.3メートル)という。
とはいえ、「悪い人」を見極めるのは大人でも難しい。中には本当に道を尋ねたいだけの人や、あいさつをしてくれる人もいるかもしれない。清永さんらが注意を促すのは「は・ち・み・つ・じ・ま・ん」(表2)が特徴の人だ。さまざまな言葉で誘われても「行きません」ときっぱり断ったり、無視したりすること。もし、悪意のない人だと分かったら「間違ってごめんなさい」ときちんと謝ることを教えよう。
防犯ブザーは、首からかけていると危ないため、ランドセルの肩ひもなどに付けておくとよい。子どもがすぐ手を伸ばしやすいよう、引っ張るひもの先が腰の位置に来る高さが目安。買った後は、実際に鳴らして操作方法を覚えておく。
●逃げ方も練習
声をかけられたり腕をつかまれたりした時はどう対処するか。防犯教室で練習したのは、(1)体を「く」の字に曲げて、つかまれていない方の手を大きく振り、「助けて」と大きな声を出す(2)後ろから覆いかぶさってきたり抱きつかれたりしたときは、両肘を横に上げ、下にしゃがみ、低い姿勢から駆け出す「ロケットダッシュ」(イラスト)で逃げる(3)どうしても逃げられないときは、おしりを地面につけて足で相手のすねを思いっきり蹴って相手がひるんだすきに逃げる--の3種類。相手の手にかみつくのも効果的だ。公園など広い場所で練習をしておくと、とっさの時に役に立つかもしれない。
逃げるときは、最低20メートルを全力疾走する。清永さんは「子どもには、『ランドセルなんか放り出してもいいんだよ、靴は脱げてもいいんだよ、とにかくあなたの命が一番大事だから、あきらめないで』と繰り返し伝えてほしい」と話す。
1年生の時は難しくても、2年生、3年生と学年が上がるとできることも増えてくる。清永さんは「できないからといって焦らずに、子どもと一緒にゲーム感覚で練習し、体感することが大切」と話した。【塩田彩】
1 あやしいばしょの四つのとくちょう
・「ひ」とりだけになるところ
・「ま」わりからみえない(みえにくい)ところ
・「わ」かれみち・わきみち・うらみちのおおいところ
・「り」ようされていないいえやこうえん、だれもいないところ
2 あやしいひとの五つのとくちょう
・よくしらないひとなのになにかと「は」なしかけるひと
・りゆうもないのに「ち」かづいてくるひと
・あなたをみちのはしなどからじっと「み」つめてくるひと
・いつまでもどこまでも「つ」いてくるひと
・あなたがくるのを「じ」っと
「ま」っているひと
こういうひとがいたら「ん」!?と注意
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150401-00000018-mai-soci
普段、どんなに子育てをがんばっていたとしても、ついついやってしまう間違いってありますよね? 後で気づいて、子どもに謝ることができればいいほうで、基本的にはその間違いにさえ気づかない、ということがあります。
そこで今回は、海外のサイト『all womens talk』などの記事を参考に、“親が子どもにやりがちなNG行為5つ”を紹介します。当てはまることがないかチェックしてみましょう。
■1:子どもをコントロールしすぎる
これは、どちらかというと、初めての子が生まれた時に、やりがちな間違いです。ついつい、良かれと思って“あれしなさい”“これしなさい”と言ってしまいたくなる気持ちは分かるのですが、ちょっとやりすぎてしまうと、子ども自身が自分で判断して、何もできなくなってしまいます。
あまりに親のコントロールが強いと、自分に自信を持てない、自己肯定感を持つことができない子どもになってしまいますので、注意が必要です。
■2:ダメなことばかり指摘しがち
これも、ついついやってしまうことではないでしょうか。ダメなことや、できなかったことばかりに目がいってしまい、ついついそこばかり注意してしまうのです。
親として、子どもを心配する気持ちからきていると思いますが、良いところを積極的に褒めるようにしましょう。ダメなところを直す、というより、良いところを伸ばす気持ちでいましょう。
■3:世話を焼きすぎる
いわゆる過保護、というやつでしょうか。子どものためを思ってだと思いますが、あれもこれも、とやりすぎてしまうママも多いのではないでしょうか。
食事、洗濯から、身の回りのお世話。もちろん、子どもが小さいうちは構わないのですが、ある程度大きくなってきたら、自分のことは自分で、というスタンスをはっきりさせないと、いつまでも親離れ、そして子離れできない親子になってしまいます。
■4:子どもに判断させない
親が、何から何まで子どものことを判断してしまうことはないでしょうか? 過保護ともまた少し違うのかもしれませんが、子どもがすべき判断は、子どもに任せましょう。
もちろん心配もあるでしょうし、親とは違う判断をすることもあるでしょう。しかし、子どもと親は、別人格です。子どもには子どもの人生があります。子どもの判断は尊重できるようにしたいものです。
■5:いつまでも子ども扱いする
子どもは、体の小さな大人、という考え方もあります。いつまでも小さな子ども扱いしていたら、親が見ていないところでは、いつの間にかしっかりしていた、なんてこともあるのではないでしょうか。
話も意外としっかり理解していますし、親が思っているよりしっかりしている、ということが多いようです。
いつまでも子ども扱いするのは止めましょう。
以上、“親が子どもにやりがちなNG行為5つ”でしたがいかがだったでしょうか? 当てはまるものはありませんでしたか? 親が子どものために、と思ってやっていることが、意外にも子どものためになっていない、ということもあるのですね。
子どもは、親が思っている以上に、しっかりしているものです。子どものことを信頼しましょう。
http://wooris.jp/archives/125949
普段、子どもと一緒にすごす時間の中で、子どもの自立のために何か特別意識して実践していることはありますか? あまりないという方も少なくないのではないでしょうか。
しかし、最近では自立ができない子どもが増えていると言われており、普段の生活の中でより一層親のサポートが必要となります。
そこで今回は、海外のサイト『wikiHow』などの記事を参考に、“子どもの自立のために親がするべきこと5つ”をご紹介します。
■1:“人と同じでなくても良い”ということを教える
“他の人と同じでなくても良い”、“他の人の真似をしなくても良い”、“みんなと同じことをしなくても良い”ということを教えてあげましょう。また、悪いことと正しいことを教えてあげましょう。
そのうち、子どもはいろいろなことを自分で判断していくようになります。もちろん、初めのうちは間違った判断をすることもあるでしょう。しかし、暖かく見守ってあげてください。自立のために大切な過程です。
■2:お手本になる
親は、子どものお手本にならなければなりません。子どもは親を真似しようとします。自分で判断できる自立した大人になるためには、親が正しい行いをして見せてあげる必要があります。
また、正しい身の振る舞い方や判断については、言葉で説明してあげましょう。
■3:プライバシーを尊重する
自立した大人に育って欲しかったら、子どものプライバシーを尊重してあげましょう。何でもかんでも親が干渉してはいけません。子どもには子どものテリトリーがあります。
こうしたことを通して、“他人のプライバシーを尊重する”ということも学ぶでしょう。
■4:健康的な生活を送らせる
体に良い食生活をさせてください。ジャンクフードや冷凍食品ばかり食べることのないように。そして、おもいきり運動したり、外で遊んだりするようにしてください。正しい生活リズムで夜はしっかり眠るように。
こうしたことは、ポジティブな生活態度につながります。自分に自信を持つこともでき、やがて自立につながっていくのです。
■5:失敗を経験させる
自分で取った行動には責任を持たせるようにしましょう。そして、たとえそれが失敗であったとしても、そこから自分で何かを学ぶはずです。失敗させないようにしたり、すぐに助けたりするのではなく、失敗させてそこから本人自身で学ぶようにさせてください。
人生は偉大な教訓に満ちています。そして、子どもは自分でそれを学んでいくものなのです。
以上、“子どもの自立のために親がするべきこと5つ”でしたが、いかがだったでしょうか? 最近では、心配した親がいろいろと子どもの先回りをして、子どもに多くのことを経験させなかったり、結果的に成長のチャンスを奪ってしまったりしていることも多いようです。
普段の子どもとの生活の中で、少し意識してみてはいかがでしょうか。
http://wooris.jp/archives/125834
洗濯用パック型液体洗剤は、新たな形の洗濯用洗剤として、近年、日本でも製造販売が行われています。計量の必要がなく簡便という利点があるものの、フィルムが破れ、洗剤が口や目に入る等の事故情報が消費者庁に寄せられています。フィルムは水に溶けやすいため、子供が握ったり噛んだり遊んでいるうちに、破れてしまうケースが多く、特に3歳以下の乳幼児に被害が集中しています。
また、海外でも同様の洗濯用パック型液体洗剤で、同種の事故が多数報告されています。
乳幼児の手の届かないところで保管するよう注意して御使用ください。
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20150318_1.html
赤ちゃんのときから早期教育を始めたらどうなるの? 反対に、始めなかったらどうなるの? 先が見えないからこそ、悩む人も多いのではないでしょうか。早期教育の追跡研究を行ってきたお茶の水女子大学名誉教授・内田伸子先生が、「AERA with Baby 2015年4月号」の大特集「才能を伸ばす 0~3歳の超!早期教育とは」で、ちょっと先を見通す研究結果をお話してくださいました。
* * *
子どもの育ちに教育がどう影響を与えるのか。早期教育に関する研究を長年、調査してきた内田伸子先生は、「早期教育そのものは悪いことではありません。ただし、始める時期や内容によっては、赤ちゃんのためにならないばかりか、有害となるケースもあります」と注意を促します。
内田先生は、日本・韓国・中国・ベトナム・モンゴルの3、4、5歳児(各国3千人)を対象に、読み書き能力や語彙能力などを縦断的に測定する調査を行いました。
なかでも、単語の数やその使い方を見る「語彙能力」は、言葉で表現したくなるような内面の育ちがあるかを測る尺度として、重要視しています。
「調査の結果、習い事をしている子のほうが、していない子よりも語彙得点が高かったのです。意外なことに、学習系の習い事をしている子と、芸術・運動系の習い事をしている子の語彙得点は同点で全く差はありませんでした」
つまり、勉強系の習い事をしたからといって、必ずしも語彙力の発達にはつながらないことが、この研究からわかります。
内田先生は、教師やほかの子と関わるなど、日常とは違う経験をしたことが、語彙獲得にプラスに働いているのではないかと分析します。
「3歳ごろまでの習い事は、その内容が身につくことを期待せず、楽しく多様な経験をさせてあげるような気持ちでいるといいですね」
ちなみに、読み書き能力は、勉強系の習い事をしている子のほうが得点は高かったものの、小学1年生の6月頃には、差がなくなることがわかっています。
また、乳幼児期の自由な遊びが、子どもの語彙力を育てることもわかっています。
内田先生は、小学校1年生の勉強を先取りしている一斉教育型の幼稚園や保育園の子どもと、子どもの主体性を大事にする保育や自由遊びが多い幼稚園・保育園の子どもの読み書き能力や語彙力を比較研究しました。
すると、いわゆる勉強を教えず、自由遊びが多い子どものほうが、語彙力が高いという結果が出たのです。
「子ども中心の保育(自由保育型)だと、自分が興味のあることに集中して遊べるので、その遊びに関する語彙をどんどん増やすことができます。一方で一斉教育型では、細かく決められた時間割をこなさなければならないので、ひとつのことに対する興味・関心が育たず、語彙獲得の機会も少なくなってしまうからでしょう」
体育の時間を設けている幼稚園に通う子どもは、体育の時間を設けていない幼稚園に通う子よりも運動能力が低く、運動嫌いが多かったという興味深い調査もあります。
「同じ運動を繰り返したり、説明を聞く時間が多かったり、子どもが面白さを感じられないことなどが理由として挙げられます」
それらを踏まえると、子どもの習い事も、一斉教育より、遊び感覚で自由度が高い教室のほうが子どもの力を伸ばせると考えられます。
内田伸子(うちだ・のぶこ)
十文字学園女子大学特任教授。お茶の水女子大学名誉教授
専門分野は発達心理学、認知心理学、保育学。子ども番組の開発、教材の監修にも多く携わる。著書多数。
※AERA with Baby 4月号より抜粋
http://news.goo.ne.jp/article/dot/life/dot-2015031100087.html
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