総務省が新たに「060」から始まる携帯番号を導入する方針を発表。携帯料金の値下げや複数台持つ人の増加、企業利用の増加を背景に、電話番号需要も増加。早ければ12月に「060」が導入される予定だ。
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若年層からは「090は古い」の声
日本人の実に86%以上が持っているという携帯電話に、新たな動きがあった。
総務省が、「060」から始まる番号を使えるようにする方針を固めたのだ。これは「070」が開放された2013年以来11年ぶりになる。
「060」登場で「090」は旧世代なのか、街の人に聞いてみた。
「060」の携帯番号について、20代の3人組は「え!なじみない!」と驚きの声を上げた。さらに「060できたら欲しいですか?」と尋ねると、「『060!?』って会話ができるのは嬉しい」「これ以上数字覚えられないので変えたくない」「彼女は090なんで」といった声が聞かれた。
「090に古いイメージあります?」と聞くと、「もう古いかも。だって090を使ってるのは昔の携帯ってイメージ」「そんなイメージないよ別に!いっぱいるもん090」「お父さんもお母さんも090」とコメントした。
さらに「080は今どきで、090は?」と聞くと、「ちょいオジ」と答えた。
また、080を使用している10代に「060ができるらしいですよ」と言うと、「へー聞いたことない」「令和世代」とコメントがあった。「060が令和。070は?」と聞くと、「平成」と答えた。
さらに、「080は?」と聞くと、これも「平成」と答えた。最後に「090は?」と聞くと、「090前からありますもんね」と返答。「昭和ってなる?」と尋ねると、「なっちゃいますね」と答えた。
取材したところ、若い人からは「090は古い」という声が聞かれた。
一方で、電話番号を使って電話をするという人は少なく、やりとりはLINEなどのSNSで行うため、番号はあまり気にしないという人もいた。
ITジャーナリスト・三上洋氏によると今も「090」は、新規契約で割り当てられることがあるそうだ。やはり、「古い番号なのか?」と聞いた。
「090」は1999年割り当てだが、それ以前のものも含んでいるため、主に40代以上と考えて良いという。「080」は2002年の割り当てられ、実際は2000年代後半からの割り当てのため、20代から40代くらいが中心。一番新しい「070」は2013年割り当てで、今まさに新規で割り当てられている状況だという。
“2億7000万パターン”使用される番号は人口の2倍
昔から「090」を使っているという年代の方にも、「『090』旧世代説、どう思います?」と聞いた。
70代の人は「私は『090』です。40年くらいかな。大切に使ってるからプライド持ってる」と話す。40代の人は「もう20年前くらいですね。25年くらい前。おじさんって言われたら、年齢的にそんなもんかなって思いますんで。嫌ですけどね…」と苦笑いだった。
なぜ「060」が必要なのか、ITジャーナリスト・三上氏は「携帯電話料金の値下げなどで、複数台持つ人が増えた。それから企業利用が増えたことも背景にある。社員それぞれが社用携帯を持つと、プライベートと社用で2つ以上持つため、かなり利用が増えている」と指摘する。
総務省によれば、これまでの携帯に使用されている電話番号は、2億7000万ものパターンがあり、日本の人口の約2倍だ。
そうした中、携帯電話会社の多くは解約された番号を約1年の期間を空けて、別の人に割り当てている。そのため、「トラブル」も増えているという。
ITジャーナリスト・三上氏「SNSでは新規取得したのに、借金の取り立ての電話が来たという声もある。場合によっては、以前の持ち主の友人がLINE電話を掛けてくることもある」と指摘する。
「060」の割り当ては、早ければ12月中にも始まる見込みだ。この番号を使うことで、携帯電話の番号は9000万件増えることになるという。
(「イット!」10月3日放送より)