【独自】「ビールくれ」店内で男が暴れ暴行…店主が同業者への注意のためSNSに動画投稿
あおり運転、車の接触事故、さらには暴力を振るわれた際の映像をSNSに投稿するというケースが今、増えています。
先週「イット!」で紹介した、閉店後の居酒屋「炭火焼 鳥八 分店」に現れてビールを出すように要求した男。
すでに閉店後だったため、店主の渡邊大地さんが断ると、この男、思わぬ行動に出ました。
渡邊さん:
店終わっているから。
男:
うるせえ!ビールだ。
渡邊さん:
いや、ビールは出せないです。店終わりましたもん。
男:
もういい!
そう言うと男は、カウンターの上に片付けられていた椅子を次々に落としていきました。
そして、信じられない行動に出たんです。
男は、素手やかばんで何度も殴打。
店のスタッフが110番通報し、男は駆けつけた警察官に引き渡されました。
店の渡邊さんは、暴行の一部始終をSNSに投稿しました。
渡邊さん:
もし、みなさんのお店に来たら入れないほうがいいよ。情報共有の意味合いを込めてSNSに反映した。
投稿は、同業者に注意を呼びかけるためだったといいます。
その後、渡邊さんは警察署で男と面会。
その時の態度にがくぜんとしたといいます。
渡邊さん:
会っても謝らない。「自分のやったこと覚えてますか?」って言うと、「わからねえな」とあの感じで言う。「何すれば良いのや」とか。反省してないのかなと。
男との面会の際に交わした念書では、「店の付近には極力現れない」「投稿した動画は消さない」ことを確認したといいます。
一方で、ネット問題に詳しい、弁護士法人橋下綜合法律事務所の溝上宏司弁護士はSNS投稿に潜むあるリスクを指摘します。
溝上宏司弁護士:
「犯罪の現場だからいいだろう」という考え方も確かにあると思うが、法律的な観点から言うと、相手方が加害者だと言っても、本人の同意なく動画としてアップすると名誉毀損(きそん)やプライバシー侵害という問題がどうしても出てきてしまう。(今回は)消さないという前提で合意書を交わしているのであればクリア。
今回のケースは動画を消さないことで相手と同意しているんですが、仮に同意がなければ名誉毀損で訴えられる可能性も否定できないといいます。
このように、スマートフォンやドライブレコーダーの普及により増えていくSNSへの動画投稿ですが、トラブルを防ぐ対応を早急に考えていかなければなりません。