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間違えると効果激減!? 早期教育は勉強より◯◯

赤ちゃんのときから早期教育を始めたらどうなるの? 反対に、始めなかったらどうなるの? 先が見えないからこそ、悩む人も多いのではないでしょうか。早期教育の追跡研究を行ってきたお茶の水女子大学名誉教授・内田伸子先生が、「AERA with Baby 2015年4月号」の大特集「才能を伸ばす 0~3歳の超!早期教育とは」で、ちょっと先を見通す研究結果をお話してくださいました。

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子どもの育ちに教育がどう影響を与えるのか。早期教育に関する研究を長年、調査してきた内田伸子先生は、「早期教育そのものは悪いことではありません。ただし、始める時期や内容によっては、赤ちゃんのためにならないばかりか、有害となるケースもあります」と注意を促します。

内田先生は、日本・韓国・中国・ベトナム・モンゴルの3、4、5歳児(各国3千人)を対象に、読み書き能力や語彙能力などを縦断的に測定する調査を行いました。

なかでも、単語の数やその使い方を見る「語彙能力」は、言葉で表現したくなるような内面の育ちがあるかを測る尺度として、重要視しています。

「調査の結果、習い事をしている子のほうが、していない子よりも語彙得点が高かったのです。意外なことに、学習系の習い事をしている子と、芸術・運動系の習い事をしている子の語彙得点は同点で全く差はありませんでした」

つまり、勉強系の習い事をしたからといって、必ずしも語彙力の発達にはつながらないことが、この研究からわかります。

内田先生は、教師やほかの子と関わるなど、日常とは違う経験をしたことが、語彙獲得にプラスに働いているのではないかと分析します。

「3歳ごろまでの習い事は、その内容が身につくことを期待せず、楽しく多様な経験をさせてあげるような気持ちでいるといいですね」

ちなみに、読み書き能力は、勉強系の習い事をしている子のほうが得点は高かったものの、小学1年生の6月頃には、差がなくなることがわかっています。

また、乳幼児期の自由な遊びが、子どもの語彙力を育てることもわかっています。

内田先生は、小学校1年生の勉強を先取りしている一斉教育型の幼稚園や保育園の子どもと、子どもの主体性を大事にする保育や自由遊びが多い幼稚園・保育園の子どもの読み書き能力や語彙力を比較研究しました。

すると、いわゆる勉強を教えず、自由遊びが多い子どものほうが、語彙力が高いという結果が出たのです。

「子ども中心の保育(自由保育型)だと、自分が興味のあることに集中して遊べるので、その遊びに関する語彙をどんどん増やすことができます。一方で一斉教育型では、細かく決められた時間割をこなさなければならないので、ひとつのことに対する興味・関心が育たず、語彙獲得の機会も少なくなってしまうからでしょう」

体育の時間を設けている幼稚園に通う子どもは、体育の時間を設けていない幼稚園に通う子よりも運動能力が低く、運動嫌いが多かったという興味深い調査もあります。

「同じ運動を繰り返したり、説明を聞く時間が多かったり、子どもが面白さを感じられないことなどが理由として挙げられます」

それらを踏まえると、子どもの習い事も、一斉教育より、遊び感覚で自由度が高い教室のほうが子どもの力を伸ばせると考えられます。

内田伸子(うちだ・のぶこ)
十文字学園女子大学特任教授。お茶の水女子大学名誉教授
専門分野は発達心理学、認知心理学、保育学。子ども番組の開発、教材の監修にも多く携わる。著書多数。

※AERA with Baby 4月号より抜粋

http://news.goo.ne.jp/article/dot/life/dot-2015031100087.html


子どもの病気が変化している アトピーやぜんそくに代わって増加中の疾患とは?

アトピーやぜんそくなど、子どもの病気は保護者にとって大きな悩みだが、全国的に見ると、アトピー性皮膚炎のある子どもは幼稚園で過去最低となり、ぜんそくのある子どもも幼稚園や小学校では3年連続して減っていることが、文部科学省の2014(平成26)年度「学校保健統計調査」(速報)でわかった。一方、新たな課題も浮上している。教育ジャーナリストの斎藤剛史氏に聞いた。

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調査は2014(平成26)年4~6月、国公私立の幼稚園(5歳児のみ)から高校を対象に、身長や体重などの発育状態は約70万人(全体の5%)、疾病などの異常は約334万人(同24%)を抽出して調べました。平均身長は01(同13)年度ごろをピークに横ばい傾向を続けています。また平均体重は06(平成18)年度ごろをピークに減少傾向となっています。同様に、肥満度20%以上の「肥満傾向児」の割合は、男子の小6・中1・高1~3で10%を少し超えるものの、あとは10%未満で、11(同23)年度以降横ばいで推移しています。

アトピー性皮膚炎がある子は、幼稚園が2.37%で過去最低でしたが、小学校は3.22%、中学校は2.52%、高校は2.14%とほぼ横ばいです。ぜんそくのある子は、幼稚園が1.85%、小学校が3.88%でいずれも3年連続で減少、中学校も3.03%で前年度より減少しましたが、高校は1.93%で横ばいとなっています。一方、増加傾向を示しているのが中耳炎内耳炎などの耳疾患で、小学校は5.70%、中学校は4.00%とそれぞれ過去最高を記録しました。耳疾患は気が付きにくい場所なので、注意する必要があるでしょう。

「裸眼視力1.0未満」の子どもは、幼稚園での増加が気になります。さらに、眼鏡などを使用していない視力非矯正者で「視力0.7未満」の子どもの割合は、小学校から高校では減少または横ばいであるのに対して、幼稚園では増加傾向にあります。子どもの学習状況など気になることがあれば、まず近視を疑う必要があるかもしれません。このほか、「むし歯」(治療済みを含む)のある子どもは減少傾向にあります。むし歯があるにもかかわらず治療していない「未処置歯」がある子どもの割合は1948(昭和23)年度の調査開始以降、最低を記録しました。保護者の予防・治療意識が高まった成果と言えるでしょう。

http://news.goo.ne.jp/article/benesse/life/benesse-19587.html


あなたの子どもは大丈夫?「外で楽しく遊ばない子」は運動能力が低いと判明

子どもの体力の低下が指摘されて久しいですが、みなさんのお子さんの体力や運動能力はいかがでしょうか。

最近の子どもは、体力や運動能力が低下しているために、とんできたボールをよけられず顔面にあたってしまったとか、転んだときにとっさに手をつくことができず顔面をケガしてしまったといったような、気がかりな事例が指摘されているそうです。

また、子どもの体力低下傾向については、生活習慣病の低年齢化との関連も指摘されています。体力や運動能力のなさがケガや病気にまで関わってくると、さすがに困りますね。

そんな子どもの体力や運動能力には、実は“幼児期の遊び方”が大きく影響しているようです。今回は、文部科学省の調査から判明した興味深い事実をお伝えします。

 

“体を活発に動かす遊び”が運動能力に関係

文部科学省では、平成19年度~21年度にかけ、幼児の運動能力調査を行い、25m走、立ち幅跳び、ボール投げ、両足連続跳び越し、体支持持続時間、捕球の6種目を測定、6種目の得点を合計し、高い順からA~Eの5段階に分類しました。

その結果、運動能力が高めであるABCの判定の幼児の割合は71.0%、低めであるDE判定の幼児の割合は29.0%となりました。

この幼児の運動能力調査の体力総合評価と、保護者への聞き取り調査による運動習慣との関係についてクロス集計したところ、運動能力の評価と幼児の遊びの習慣にさまざまな関連がみられました。

まず“体を活発に動かす遊びをする頻度”で“まったくしない”と答えた層では、運動能力高めのABC判定の割合は46.4%にとどまるのに対し、“非常によくする”と答えた層ではABC判定が86.9%に。その差は大きく開いています。

子どもの運動能力を育てるには、まず“体をより活発に動かす”遊びをさせることが重要だといえそうです。みなさんのお子さんはいかがでしょうか。

 

■外に出て大勢で遊ぶことが大事

自由な遊びのときに一緒に遊ぶ友達の数によっても差がみられました。“1人で遊ぶことが多い”と答えた層ではABC判定が46.5%であるのに対し“6人以上”と答えた層では、ABC判定は86.6%になりました。

また、家庭での遊び場所をたずねた質問では“室内遊びが非常に多い”と答えた層のABC判定の割合は60.9%でしたが、“戸外遊びが非常に多い”と答えた層では83.2%となりました。

室内ではなく戸外で遊ぶこと、そして、大人数で遊ぶことが、子どもの体力や運動能力を育てるうえで大切だといえそうです。

 

■楽しくなければ体力は向上しない!

さらに、遊んでいるときの気持ちに関する興味深いデータもあります。

自由な体を動かす遊びのときの様子で、幼児が“楽しそうではなかった”と答えた層では、ABC判定が41.4%にとどまったのに対し、“非常に楽しそうだった”と答えた層では、ABC判定は84.2%に。なんとその差が倍以上にもなっています。

同じ“遊ぶ”にしても、楽しく遊べているかそうでないかで、体力や運動能力の向上に差が出てしまうようです。無理に楽しめない遊びや運動をさせたとしても、意外と体力や運動能力は育たないのかもしれません。ちょっと気に留めておきたいことですね。

 

いかがでしたか。お子さんを外で大勢の友達と楽しく遊ばせることは、お金もかからず、すぐに始められること。お子さんの運動能力や体力を向上させるために、ぜひ考えてみてくださいね。

http://wooris.jp/archives/124879


<少子化対策>原案…男性の産休取得率20年までに80%に

2020年までの政府の少子化対策の基本方針となる「少子化社会対策大綱」の原案が12日判明した。配偶者が出産した直後の男性の休暇取得率を20年までに80%とする目標を新設。男性の「産休」など、出産・育児に協力する男性の休暇制度を導入するよう企業に求め、政府が実態調査に乗り出す方針も明記した。男性に出産直後から子育てへの参加意識を高め、職場の環境整備を促す狙いだ。

政府は原案を13日に与党に示し、月内の閣議決定を目指す。原案は15年から5年間を少子化対策を強化する「集中取り組み期間」と位置付け、男女の働き方改革▽3人以上の子どもを持つ世帯への配慮▽若い年齢での結婚・出産の希望実現--などを重点課題に掲げた。

働き方改革では、配偶者の出産後2カ月以内に半日から1日以上、有給休暇や特別休暇、育児休業などを8割の男性が取得する目標を設定。労働基準法は母体保護のため、産後6~8週間の産休を義務づけているが、男性向けの制度は乏しく、特に負担がかかる出産直後の女性をケアする社会的意識を高めるため、新たな数値目標を設けた。

20年までに、男性の育児休業取得率を13%(13年度は2・03%)▽6歳未満の子供を持つ男性が育児・家事をする時間を1日2時間半(11年は同67分)--とする目標も掲げた。

企業に対しては、育休以外の配偶者出産休暇などの休暇制度の創設を要請するとともに、有給休暇を取りやすくする仕組みの整備を明記。また共働き世帯と専業主婦世帯を分けて、男性の育児休業取得率や配偶者出産休暇などの利用状況調査を行うとした。

3人以上の子どもを持つ世帯の負担を軽減するため、第3子以降の保育料が一定の範囲で無償となる制度の拡大を検討するほか、第3子以降は保育所を優先的に利用できるよう自治体に働きかけるとしている。職場での妊娠・出産した女性への嫌がらせ(マタニティーハラスメント)防止のため、企業への指導を強化する。

 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150313-00000012-mai-pol


育児相談の現場から(5)ベビーパウダーは使う?使わない?

ベビーパウダーの歴史は古く、日本では明治39年(1906年)に和光堂が「シッカロール」を発売したのが最初と言われています。かつては、お風呂上がりの子供がパウダーで首や顔の周辺を白くしているさまは、一種の夏の風物詩と言える光景でした。ひるがえって、現在ではベビーパウダーを赤ちゃんに使うか使わないか、ずいぶんと意見が分かれているようです。ここでは、効果的な使用法をご紹介したいと思います。

育児相談の現場から(5)ベビーパウダーは使う? 使わない?

◆ベビーパウダー使う派・使わない派
ベビーパウダーを使っている人と、使わない人の感想・意見を集約すると、次のようになるでしょう。

●使っている人
・サラサラして使っていて気持ちいい
・子供の肌にトラブルがないので、いいと思う
・自分も使って育った

●使わない人
・毛穴をふさぐ
・吸いこむと身体に悪い
・ダマになるとかえって皮膚によくない
・医師や保健師、助産師から使わないほうがいいと言われた

◆ベビーパウダー=天花粉の成分
日本では、ベビーパウダーはかつて、「天花粉粉」あるいは「天瓜粉」と呼ばれ、ウリ科のキカラスウリの根からとった白いデンプンのことを指しました。粉末が雪(天花)のようにサラサラしていることが、その名の由来です。デンプンは水分をよく吸い取るので、その吸湿性を利用して、汗疹などの治療にも用いられていました。現在、ベビーパウダーの原料は、コンスターチパウダーやタルクでできています。1980年代の後半には、このタルク(滑石)にアスベストなどが含まれていることが判明し、問題になったことがありました。自分が子供の頃にその問題が起こったというお母さんもいることでしょう。

◆ベビーパウダーの2つの働き
現在は、すべてのタルクにアスベストが含まれないよう義務づけられているので、安全性に問題はなくなっています。ベビーパウダーの主要な働きのひとつは、肌から汗や余分な水分を蒸発させて、乾燥させることです。タルクが肌から毛細血管現象で汗を吸い上げ、蒸発を促して肌の摩擦や蒸れを軽減する作用があります。使わない派の中には、「毛穴をふさぐ」という人がいますが、それに関する医学的根拠は明らかになっていません。もうひとつの働きは、皮膚がこすれる部分の摩擦を防ぐことです。これにより、肌着やオムツの当たる部分がこすれたり、股ズレを起こしたりするのを防ぎます。

◆ベビーパウダーの効果的な使用法
ベビーパウダーを使うと、かえって肌かぶれするという人がいます。その場合は、密閉した缶にパフを入れていることが原因かもしれません。湿ったパフをそのまま缶に入れると、雑菌が繁殖してしまいます。その状態でパフを使うと、かぶれてしまう可能性があります。また、ダマになってしまうのはつけ過ぎです。シェーカー型のものを使う、あるいは缶の場合はスプーンですくって手で塗るようにすればつけ過ぎは防げます。また、そうすることで空気中に舞うパウダーもほとんどなくなり、吸い込みの心配も解消するでしょう。

もちろん、ベビーパウダーを使わなければいけないわけではありません。ただ、助産師としてはあせも予防としてのベビーパウダーの威力を知っているので、ここではベビーパウダーを使うことを推奨してみました。もし風評の影響で使わないお母さんがいるのだとすれば、「もったいない」と思った次第です。

●南部洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師、株式会社とらうべ社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべを設立

Mocosuku編集部

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150312-00000002-mocosuku-hlth


イクメンは本当に幸せなのか?“子育て=自己犠牲”にならないために父親が踏むべき5つのステップ

「育児をする男性」を意味する「イクメン」という言葉がすっかり浸透した。多くのイクメンは、日々の仕事に加えて、家事や育児も当たり前にこなす。しかし、誰にとっても一日は24時間である。子育てに時間を割く一方で、夢や目標を諦めたり、先延ばしにしたりしている現実があるのかもしれない。

現代の日本で、専業主婦を目指してはいけない理由

『心折れそうな自分を応援する方法-現役子育てパパでも夢を諦めない』(花木裕介/セルバ出版)は、そんな自己犠牲ともいえる状況では、自分も家族も本当の意味で幸せにはなれないという。本書を執筆したのは、かつては自身も夢や目標を諦めかけた経験がある“普通のサラリーマン”。「現役子育てパパでも夢を諦めない方法」が示された本書は、子育てパパだからこそ共感できる内容となっている。

【ステップ1】「いま何ができるか」を考える

「この子が手から離れるのは何年後かな」と考えて、それまでは大切に育児をしたい、というのがイクメンの心理である。しかし、同時に「自分が本当にやりたいことは、それまでお預け」とも考えてしまうなら、再考が必要かもしれない。「“いつか”できるようになる」の“いつか”は、本当に訪れるものなのか。人生は変化の連続である。子どもは手を離れても、自分自身の変化が「本当にやりたいこと」を阻害するかもしれない。本書では、「夢を諦めない現役子育てパパ」になるためには、まず、先延ばしにしていることはやはり自分が本当にやりたいと思っていることと自覚すること。そして、「“いつか”が来ないとしたら…」と考え、「いま何ができるか」を問うてみることだ、としている。

【ステップ2】少しずつ始める

やりたいことがいくつかある場合、一番にやりたいこと以外は、一時的にせよ、できるだけ手放すことが肝心だ、としている。自分なりの優先順位とスケジュールをしっかりと持ち、少しずつでも夢や目標に向かって進むことで、自信がつき、自分自身がもっとも心強い「夢へのサポーター(応援者)」になれる。少々面白みには欠けるかもしれないが、規則正しい生活を送り、一日は夢に向かった活動で締めくくるといい、と説明している。

【ステップ3】サポーターを増やす

本書によると、男性側は、女性側からの評価に比べて、自分の行動に対する貢献度を高く見積もる傾向がある、という。つまり、妻の代わりに洗濯物を干した場合、妻の評価は「10点」だが、夫である本人は「50点」と自己評価する、といった具合である。ここに、夫婦間の意識のずれが発生する。家族を優先し、家族に尽くすことで、家族が自分のサポーターになり、夢や目標への歩みが加速する、としている。

【ステップ4】7割程度の勝算があればチャレンジする

夢や目標は人それぞれであり、そのための準備も千差万別である。しかし、忙しいイクメンにとって、夢に対して万全の準備を整えることは容易でない。失敗したくないのは当然だが、限られた時間や条件の中で準備を行い、7割程度の勝算があれば、どんどんチャレンジしてみるべきだ、としている。そのチャレンジが、必ず次につながるのだ。

育児熱心な父親ほど、自己犠牲を自分に課してしまうかもしれないが、自らのが夢に向かう行動によって子どもたちを教育することができる、とも考えられる。背中で物語る。イクメンが夢を追いつつ、家族みんなが幸せになる方法を模索してもよさそうだ。

文=ルートつつみ

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150311-00006169-davinci-life


育児相談の現場から(4)昼寝をしない子供、ちゃんと育つ?

長年の助産師の経験から、悩めるお母さんにアドバイスをするこの連載。今回のテーマは「赤ちゃんの昼寝」です。生まれてすぐは、おっぱいを飲む以外は寝てばかりだった赤ちゃんも、生後1か月を過ぎたあたりから起きている時間が増えてきます。やがて、夜と昼の区別ができるようになり、昼間は寝る時間がグッと減ってきます。中には、昼寝をしない子供も出てきます。まさに、「寝る子は育つ」の逆の状態です。こんな調子でうちの子はちゃんと成長できるのかしら、と不安になるママもいるかもしれません。

育児相談の現場から(4)昼寝をしない子供、ちゃんと育つ?

◆赤ちゃんの睡眠時間
ほとんどの場合は大丈夫。赤ちゃんによって個人差はあるものの、月齢が進むにつれて睡眠サイクルが整備されていくので、昼寝のための環境を整えれば、定期的に昼寝をするようになります。大人もそうですが、どれくらいの睡眠時間が必要かは人によって異なります。長時間眠らないとダメな「ロングスリーパー」もいれば、短時間の睡眠でも活動的な「ショートスリーパー」もいます。これは赤ちゃんも同じです。昼寝をタップリしたい子も、ほんの5分~10分で十分という子もいて、どれが正解ということはないのです。

◆子供は寝なくても育つ?
お母さんの心配は、「昼寝の時間が少なくて発育に影響がないのか?」ということでしょう。しかし、日中に機嫌よく遊んでいて、夜の寝つきや夜中の睡眠状態、朝の目覚めが良いのであれば心配はありません。ただし、夜に寝つきが悪い、夜泣きがひどいなどの兆候があったら、昼寝の必要性を考えてもいいでしょう。自分の子がどんなタイプかをみて、その子に合った昼寝タイムを作ってやることが大切です。効果的な昼寝のためには、次のような点に注意しましょう。
部屋を暗くする必要はない

夜寝るのとは違うので、部屋を真っ暗にする必要はありません。むしろ、「寝ているけれども昼間なのだ」ということが赤ちゃんにもわかることが大切です
睡眠を妨げない

子供が昼寝をしている間も、お母さんはすることがあるかもしれません。でも、大きな音で急に目を覚ますことがないように注意してください。
眠らなくても休ませる

昼寝をしない子でも、日中お布団の上で横になる時間を取りましょう。横になっているだけで赤ちゃんの体力が回復し、機嫌がよくなります。

◆赤ちゃんの睡眠ペース
赤ちゃんに、朝日を浴びさせて目覚めさせることで、体内時計をリセットする効果があります。だいたい生後4か月頃までには、外の世界に慣れようと生活にある程度のペースができてきて、体内時計も整備されてきます。それに伴って、夜の睡眠サイクルも出来上がっていきます。成人の睡眠サイクルが90~100分なのに対して、赤ちゃんの場合は50~60分と短いながら、一晩に何度もこのサイクルが繰り返されます。すると昼寝も定期的になり、午前中なら9時~11時の間に1時間くらい、昼の授乳後に2時間くらい寝る子が多いようです。一方、夕方に寝る時間は段々となくなっていきます。

●南部洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師、株式会社とらうべ社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべを設立

Mocosuku編集部

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150311-00000003-mocosuku-hlth


「読み聞かせを文化に」 全国50団体が結集

伊藤忠記念財団は3月5日、子ども文庫助成事業の贈呈式を開いた。民間や養護施設などで、子どもたちに読者啓発、指導を行っている79の団体・個人が助成を受けた。同日、全国から50団体・個人の受賞者・受領者が集まり、「読み聞かせを文化にしていきたい」と結集し、力を合わせた。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

同日、伊藤忠商事には、2014年度同財団から助成を受ける団体の代表者等が集まった。助成内容は大きく分けて3種類。現金助成、図書現物助成、個人の表彰だ。

現金助成では、子ども文庫や小児病棟、養護施設などで子どもたちに読書啓発・指導を行っている民間団体・個人に対し、図書や機材の購入費用を助成するものなど。団体55件に1650万円を助成した。

図書現物助成では、国内外の文庫活動をされている団体に児童書を送るものなど、団体22件に330万円相当を贈呈した。そして、児童図書館を20年以上運営してきた個人を功労賞として表彰した。

子ども文庫助成事業の汐崎順子選考委員長は、「子どもたちへ本を読み聞かせる活動を同財団が支援してきて40年以上経つが、将来により良い形でバトンを渡すために草の根でがんばっている誠実な姿は当時から変わっていない」と講評した。

同財団は、次世代育成の一環として、子ども文庫への助成を1975年から行ってきた。これまでに助成した件数は1951件で総額は9億8千万円にのぼる。

読み聞かせで子どもに愛着

贈呈式では、受賞者挨拶として、「子どもの本購入費助成」を受けた与那原町しまくとぅば ボランティアの会(沖縄)の屋比久澄子氏が登壇した。屋比久氏は、「読み聞かせは文化」と話す。

同会は27年目を迎える。所属するメンバーの平均年齢は70歳を過ぎているが、沖縄で古くから伝わる物語を紙芝居にして、島言葉で子どもたちに聞かせている。屋比久氏は、「だんだんと話す人が少なくなっている方言も受け継がれるし、島の文化も知ってもらえる」。

立ち上げた当初は、3メートル四方の小さな一室だったが、今では、母親が子どもに本を読み聞かせるスペースとして多くの住民に活用されているという。

読み聞かせは、「子どもたちに愛着を与えるもの」と話したのは、小規模住居型児童養育事業・児童福祉施設「ファミリーホーム高橋」(徳島)を運営する高橋芳子氏。同施設では、虐待やネグレクトにあった5~20歳の子どもたちを引き受けて育てている。

子どもたちは、親からの愛情を知らないので、大人に距離感を抱く。そこで、高橋氏は、毎晩絵本を読み聞かせている。同施設で育つ小学3年生は、家に生ゴミが放置され、食事も与えられない劣悪な環境で暮らしていた。いつ、親に暴力を振るわれるか分からない状況だったので、安心して眠ることもできないでいたという。

その子は2年前の小学1年生のときに施設に来たが、毎晩の読み聞かせの効果で、今では安心して眠れるようになっている。その子自らが、「今日はこの本を読んでほしい」とリクエストしてくる日もあるという。

「絵本の言葉は、学校では教えられない」

贈呈式に出席した、同財団理事で元アナウンサーの山根基世氏は、絵本の読み聞かせで「学校では教えられない、言葉を学べる」と話す。その理由は、教科書とは違い、絵本は、登場人物の喜怒哀楽が描かれていて、毎日の暮らしで使える言葉で書かれているからだ。

さらに、読み聞かせで地域・全国にネットワークをつくり、子育てを親だけの役割にしないように訴え、「朗読を手段にして、人が集まることで、さまざまな大人たちに囲まれて子育てを行える。すばらしい人間力を備えた人に育てるための格好の方法」と薦めた。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150310-00010000-alterna-soci


育児相談の現場から(3)わが子が自閉症かもしれない

うちの子供は自閉症(※)なのではないか──。そんな疑問がひとたび起きると、母親はどんどん心配になっていくようです。インターネットなどで得た情報から、不安を募らせるお母さんが増えています。3歳を過ぎても、言葉を話さない、視線を合わせない、呼んでも振り返らないなどの様子が見られたら、児童相談所、保健センターなどに相談し、受診につなげてください。

育児相談の現場から(3)わが子が自閉症かもしれない

◆広汎性発達障害の共通の特徴
「広汎性発達障害」とは、社会性に関連する領域に見られる発達障害の総称です(※)。ここには、「自閉症」「アスペルガー症候群」「レット症候群」「小児期破壊性障害」などが含まれます。これらの疾病には、以下の3つの特徴が共通して当てはまります。

1.社会的な交流が乏しい
2.意思の疎通が苦手で、視線を合わすことができず、他人に愛着を示さない
3.日常生活の決まりにこだわり、同じ行動を繰り返す

◆自閉症の原因とは
広汎性発達障害はどうして起こるのでしょうか? 現在は、胎児性風疹、フェニールケトン尿症、染色体異常などによって生じると考えられています。自閉症は、とかく心の病気、育て方の問題などと思われがちですが、実は、脳内の情報処理能力の障害で、脳機能障害です。確定診断が可能な3歳以前に症状が現れる可能性もあります。自閉症と診断された場合、生涯にわたって機能障害を抱えていくことになります。

◆自閉症の症状
具体的には、生後すぐからあまり泣かない、あやしても笑わないなどがあり、2~3歳では葉が出ない、特定のおもちゃに執着する、視線を合わせない、名前を呼ばれても反応しない、癇癪を起こしやすいなどの傾向があります。これに加えて、感覚過敏の兆候もあります。聴覚ではサイレンや機械音などを嫌がり、視覚では絵本の特定ページに不快感を示すことも。ほかにも、味覚過敏によって偏食になる、触覚過敏によって他の人やものとの皮膚接触を嫌うといった傾向が見られることもあります。

◆自閉症という予断をやめること
大事なことは、これらの特徴が自分の子供に当てはまるからといって、ただちに自閉症と断言できるわけではないということ。あくまでも、専門家が医学的な検査などを経て総合的に判断するものですから、勝手に決めてしまう前に、医師に相談することが大切です。自閉症は、早期発見・早期治療が効果的と言われていますが、一方で生後3歳くらいまで診断は難しいとも言われています。わが子があまり泣かない、あやしても笑わない、表情が乏しいといった様子を心配するお母さんもいるでしょう。しかし、診断可能な時期までは、絆を築くこと、愛情を持って接することが重要です。

◆母親として子供に接していくことは同じ
子供がある程度成長して、もし自閉症などの診断を受けた場合は、専門家のアドバイスなどを積極的に受けて、育児に取り組んでいってくださいね。母親として子供に接していくことに変わりはありません。最初はショックだったけれど、苦労しながら育てているうちに愛着が深くなり、今では障害があったことを感謝している、というお母さんも少なからずいます。

※本文中の「自閉症」および「広汎性発達障害」という言葉は、アメリカ精神医学会作成の「DSM」(精神疾患の分類と診断の手引き)の旧版で使われていた用語です。最新の「DSM-5」では、これらは「自閉スペクトラム症」(ASD)という新たな分類方法が適用されています。ただし、臨床医が用いるもうひとつの国際的な疾病分類である「ICD-10」では、どちらの用語も現在も使用されています。

●南部洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師、株式会社とらうべ社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべを設立

Mocosuku編集部

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150310-00000002-mocosuku-hlth


育児相談の現場から(2)多動児と元気な子とはどう違う?

親なら誰しも、子供には元気で活発であってほしいと願うものです。しかし、ひとたび多動症かもしれないという疑念がわき上がると、元気な姿が違って見えてきてしまいます。それまでは、「すごく元気がいい」と思っていたのが、障害としての症状だったのかと落胆する母親が増えています。もし、子供が多動症であると診断された場合、状況に合わせて振る舞えるようになるトレーニングが必要になります。

育児相談の現場から(2)多動児と元気な子とはどう違う?

◆注意欠如多動障害(ADHD)とは
多動症は、正しくは「注意欠如多動障害」(ADHD)と呼ばれる、多動性・衝動性と注意力の障害を特徴とする行動の障害です。学童期での出現率は3~5%、男児に多く、男女比は3~5対1と言われています。多動性では、座っているべき時や、大人しくしていなくてはならない時に、落ち着いていることができない、遊びなどに参加することが難しい、過度におしゃべりをするなどの、行動特徴が見られます。衝動性では、順番を待っていられない、他の人がしていることをさえぎったり、邪魔したりするなどの、行動特徴があります。注意力の欠陥では、話を聞いていないように見える、課題や活動を順序立てて行うことが難しい、必要なものをなくしてしまう、忘れっぽい、注意が長続きせず気が散る、といった行動特徴が見受けられます。

◆周囲の状況に合わせられるかどうかがカギ
これらの傾向は、大なり小なり子供には見られることです。では、単に元気な子と多動症の子の違いはどこにあるのでしょうか? それは、「周囲の状況に適合して行動できるかどうか」という点です。もっとも、幼い子供は周囲の状況に合わせるという考えが十分に育っていないため、はっきりそした診断を下せるのは3~4歳くらいになってからになります。実際には、小学校に入って、家族以外との社会生活が始まってから判明することが多いようです。

◆ADHDの原因は?
では、ADHDの原因は何なのでしょうか。従来は、家庭環境や教育の質のほか、生活習慣要因として食事や睡眠など、主に社会的要因にあると考えられてきました。しかし、現在は、遺伝要因や脳神経系の機能不全に原因があると見られています。もちろん、誘因としては社会的要因や生活習慣要因も無関係ではないと思われますが、産まれつきの素因が大きいという考え方が、現在の医学的な見解としては主流です。

◆ADHDや過度の元気さへの接し方
まだ診断がついていない時期でも、ADHDではないかという疑いを持つと、どうしても自分の子供の行動や反応に拒否的になってしまいがちです。その背景には、親として子育てに自信を失っているといったこともあるのかもしれません。しかし、この時期は、子供が本来持っている能力を発揮させ、自分自身の自己評価を高め、自尊心を培うことが大切です。そのために、親として生活技能訓練など多面的なトレーニングをしてやりながら、自らも関わり方を学んでいくことが必要です。一般的には、成長とともにADHDの症状は軽くなるようですが、それでも基本的な特徴を持ち続けることは多いようです。そのまま放置されると、反抗的になったり、不安や抑うつなど二次的な問題を引き起こしたりする可能性もありますから、専門家に相談しながら愛情を持って接してください。

●南部洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師、株式会社とらうべ社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべを設立

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150309-00000002-mocosuku-hlth


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