[ カテゴリー:医療 ]

マイコプラズマ肺炎 4週連続最多

【速報】「マイコプラズマ肺炎」全国の患者数が4週連続で過去最多更新 1医療機関あたりの患者数「2人」超えるのは初めて 手足口病も「警報レベル」超 

子どもに多くみられ、咳が長引くことが特徴の「マイコプラズマ肺炎」。全国の患者数が4週連続で過去最多を更新しました。

「マイコプラズマ肺炎」は、発熱や長引く咳が特徴の子どもに多くみられる感染症です。

国立感染症研究所によりますと、全国およそ500の医療機関で、今月20日までの1週間に報告された「マイコプラズマ肺炎」の患者は、8週連続で増加しました。

1医療機関あたりの患者数は前の週からわずかに増え、2.01人で、1999年に現在の方法で統計を始めてから初めて2人を超えました。4週連続で過去最多を更新しています。

厚労省は「例年に比べて感染の広がりが著しく、増加傾向が続いているため引き続き手洗い・マスクなどの感染対策をしてほしい」としています。

また、手や足、口の中に発疹ができる「手足口病」も季節外れの感染が広がっています。

「手足口病」は手や足、口の中に水疱性の発疹ができるウイルス性の感染症で、主に夏場に4歳くらいまでの子どもを中心に広がります。

全国およそ3000の小児科で今月20日までの1週間に報告された患者は1医療機関あたり9.37人で、4週ぶりに減少しましたが、依然として「警報レベル」の目安とされる「5人」を超える状況が続いています。

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「マイコプラズマ肺炎」感染拡大続く。症状や感染予防などは #専門家のまとめ

「マイコプラズマ肺炎」感染拡大続く。症状や感染予防などは #専門家のまとめ

新型コロナのパンデミック後、様々な感染症が流行しています。手足口病、麻疹(はしか)、ヘルパンギーナ、そしてマイコプラズマ肺炎などです。国立感染症研究所の今年第37週(9月9日から15日)のデータによれば、マイコプラズマ肺炎の定点医療機関当たりの報告数は前週比15.6%増の1.41人となり、2024年の最多を更新しました。

ココがポイント
マイコプラズマ肺炎は潜伏期間が長いので、あと1カ月、2カ月とだらだら続くのではないか

「耐性菌」に感染すると治りにくく、気管支ぜんそくなどの持病がある人は重症化しやすい

マイコプラズマ肺炎の定点医療機関当たりの報告数は前週比15.6%増の1.41人となり、2024年の最多を更新した

流行が拡大すると、肺炎の患者さんが増えていくので、注意が必要です

エキスパートの補足・見解
マイコプラズマ肺炎の定点当たりの報告数は、26都道府県で前週を上回るなど依然として感染拡大が続いています。都道府県別の第37週の定点当たりの報告数で、多い順に埼玉県3.83人、福井県3.17人、京都府2.86人などとなっています。2024年の累計報告数(7195人)で、都道府県別では、大阪府830人、東京都514人、愛知県415人、兵庫件380人、広島県359人などとなっています。

マイコプラズマ肺炎は、インフルエンザや流行性結膜炎などと同じ5類感染症で、細菌の一種であるマイコプラズマに感染することで多種多様な症状を引き起こす肺炎のことです。細菌の一種なので、もちろん細菌感染に特徴的な肺炎を引き起こしますが、肺炎の症状がウイルス感染によるものと似ていることもあるため、診断がなかなか難しい肺炎とされてきました。

原因不明の肺炎の多くがマイコプラズマによるものではないかと考えられており、成人の肺炎の10%から30%がマイコプラズマ肺炎と言われ、小児では50%と多く報告されています。そして、年間100万人くらいがマイコプラズマ肺炎と推定され、その中の10%くらいが入院治療すると考えられています。

マイコプラズマ肺炎の主な症状としては、乾いた咳や発熱、全身の倦怠感といった風邪の症状です。それらが長引いて慢性化したり繰り返し感染したりすることもありますが、多くの人は自然治癒していると考えられています。ただ、気管支炎、心筋炎などの血管炎、神経疾患、皮膚疾患など全身の炎症性疾患の症状が出ることもあります。

潜伏期間(14日から21日ほど)が長いため、時間差で流行することがあり、感染が長引くことがあります。また、薬剤耐性菌の出現も指摘されていることなどから、効果のある抗菌薬での治療のためには早めに専門の医師の診断を受けることが大切です。

マイコプラズマ肺炎は、主に感染者からの飛沫感染やエアロゾル、接触感染で感染します。熱やアルコールに弱いので消毒用アルコールや次亜塩素酸ナトリウムなどが有効ですが、乾燥には強いのでしっかり除去することが必要です。不織布マスクの着用や手洗い、うがいといった基本的な感染防止が効果的ですが、咳や発熱が長引いたらマイコプラズマ肺炎を疑い、早期に専門医の診断を受け、適切に治療することが重要です。

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人食いバクテリア 死者が250人超

「人食いバクテリア」死亡250人超 全国で猛威、大阪は患者最多の76人

「溶血性レンサ球菌(溶連菌)」が原因で致死率が約30%とされる「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の患者が、都市部を中心に増えている。今年に入って全国で1333人の報告があり、すでに過去最多だった昨年を更新。死者は少なくとも250人にのぼり、160人余りだった昨年を大幅に上回る。大阪府の患者も76人と最多で、府などは感染の兆候があれば速やかな受診を呼び掛けている。

溶連菌は咽頭炎などを引き起こす細菌。このうち血清群別の分類でA群やB群、G群などの溶連菌がまれに劇症化し、発熱や体の激しい痛みといった症状が急激に悪化する。劇症型は「人食いバクテリア」とも呼ばれ、致死率が高い。手足の壊死(えし)や多臓器不全を伴うショック症状を伴い、発病後数十時間で死亡するケースもある。

国立感染症研究所のまとめによると、劇症型の患者は8月11日までの報告で1333人。平成11年の感染症法による届け出開始以降、過去最多だった昨年の941人を半年弱で上回った。死者数は「広く公表していない」(同研究所)としているが、同日までの報告を足し合わせると250人(報告遅れなど除く)の死亡例があった。昨年は1年間で163人(同)だった。

同研究所のまとめでは、今年は劇症型のうちA群が6割超で、例年(3~5割程度)より多い。溶連菌は足の傷口から感染しやすいとされ、6月16日までにA群として報告があった患者656人の推定感染経路の内訳でも、傷口が288人(44%)で最多。くしゃみなどの飛沫(ひまつ)感染は59人(9%)にのぼる。厚生労働省は「有効なワクチンはない」とし、予防のために手洗いの励行や傷口の清潔な処置、マスク着用などを呼び掛ける。

今年の患者は11日時点で東京都184人、神奈川県で91人となるなど都市部で目立ち、大阪府の患者も18日時点で76人と、過去最多だった令和元年(64人)を上回る。

大阪の患者増について、府感染症対策課の担当者は「はっきりした原因は不明だが、子供の間で流行しやすいA群の咽頭炎患者の増減と関連性があるようだ」と指摘。A群の咽頭炎患者数は6月から減少傾向が続いており、府の関係者は「今後、劇症型の患者数も落ち着いてくるのではないか」としている。

◆溶血性レンサ球菌 連鎖状につながる球形の細菌で、赤血球を溶かしながら増殖する。このうち子供の間で流行するA群は発熱、喉の痛みが主な症状で、1週間以内に回復する。「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」はまれだが、子供から大人まで幅広く発症。特に30代以上に多く、死に至るケースも多い。

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コロナ増 猛暑で「ドミノ感染」も

コロナ急増で薬が足りない!変異株「KP.3」が猛威、猛暑で免疫低下「ドミノ感染」も

新型コロナウイルスの全国の患者報告数が11週連続で増加するなか、都内の薬局ではせきどめなどの薬不足が起きています。

■薬不足の原因は、複数の感染症の流行

薬の収納棚を見てみると、1錠や数錠しか入っていないケースがあります。なかには、完全に空っぽになっているケースもあります。

かける薬局 上石神井店
阪口悟志さん
「せきどめを中心に風邪の薬が全般的に薬が足りていない状況。どんどん熱さましや痛み止めの薬も少なくなっている。(一部は)入ってきたとしても数日でなくなってしまう感じ」

薬不足の原因は、新型コロナをはじめとした複数の感染症の流行。高熱や喉の痛みなどに効く薬に需要が集中し、足りなくなってきているのです。

阪口さん
「この2~3週間で新型コロナ陽性の患者がとても増えてきて、子どもだと手足口病や溶連菌が多くいらっしゃった。(今週は)インフルエンザの方が出た。今週で2人ほどいらっしゃった」

■「ドミノ感染」猛暑で免疫低下

26日も薬局にはせきが止まらないという女性が…。

女性(35)
「(病院で)PCR検査をやって、検査結果はあすまでに。先週は手足口病に子どもも私もかかって。やっと治ったと思ったら、また風邪ひいちゃって…」

手足などに発疹が出る「手足口病」にかかったという女性。やっと治ったと思ったら、再び体調不良になりました。

いとう王子神谷内科外科クリニック
伊藤博道院長
「暑さで体が弱り、鼻や喉の粘膜機能が落ちて『ドミノ感染』が起こりやすくなった」

立て続けに感染症にかかる「ドミノ感染」。現在、新型コロナ感染者が急増しているのも、記録的な暑さが原因だと医師は指摘します。

伊藤院長
「(新型コロナが)5類に移行して初の非常に勢いある夏の感染状況。梅雨の前から暑さ対策が必要で、換気が不良になりがちだった。5類に移行して感染予防意識が薄れる中で不意を突かれた」

■感染力が強い新変異株「KP.3」

厚生労働省は26日、全国の新型コロナの患者について、11週連続で増えていると明らかにしました。

患者の数は6万7000人を超え、前の週のおよそ1.2倍に上っています。

現在、猛威を奮っているのが変異株の「KP.3」。医師は「感染者のおよそ9割がかかっている」と警戒を強めています。

伊藤院長
「(KP.3は)変異株の中で最も感染力が強いレベル。(新型コロナに)今まで感染してなかった人もかかりやすい状況。感染したことがある人も感染する」

(「グッド!モーニング」2024年7月27日放送分より)

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コロナ感染拡大 冷房中も窓開けて

新型コロナが感染拡大の兆し 感染力強い変異株「KP.3」が流行中 冷房使う夏でも「10センチ開けっ放しに」

皆さんの周りでは新型コロナウイルスの感染は、どういう状況でしょうか?

1つの医療機関に何人の新型コロナ感染者がいたか、1週間ごとの平均人数の推移を示したグラフです。
2023年5月に5類に移行した新型コロナ、それ以降は感染者全員の数を調べるのではなく、定点観測した値をとっています。

【写真を見る】新型コロナが感染拡大の兆し 感染力強い変異株「KP.3」が流行中 冷房使う夏でも「10センチ開けっ放しに」

(若狭敬一キャスター)
以前は毎日、実数で発表していたのですが、今は定点観測になっているということですね。

(山内彩加アナウンサー)
このグラフは縦軸が人数で横軸が月となっているんですけれども、5類移行に、いわゆる第9波の感染拡大があり、年末からの第10波、そして今また感染拡大の兆しがありまして、愛知県は1つの医療機関あたり9.73人です。
全国の平均は8.07人ですので、平均を上回っています。
岐阜県(7.55人)と三重県(5.62人)は平均を下回ってはいますが増加傾向です。

(若狭キャスター)
第9波や第10波あたりは岐阜県や愛知県は全国を上回っていたということですね。
感染の広がりに特徴はあるんでしょうか?

(山内アナウンサー)
今流行している新型コロナの変異株は「KP.3」と呼ばれるもので、オミクロン株の派生株です。特徴としては感染力が強い一方で重症化しにくいということです。

愛知県のゲノム解析の結果を見ていくと、新型コロナ患者のゲノム解析では「KP.3」が占める割合は6月4日の週では36%でした。
翌週には80%になり、少しずつ下がってはいますが最新のデータ、7月2日からの週では63%となっています。

(大石邦彦アンカーマン)
16日は午前中に7人の発熱外来の患者さんが来られて、4人が新型コロナの陽性でした。
皆さん、熱や倦怠感などの風邪の諸症状を訴えて来院していましたが、それぞれの自宅や職場でコロナの感染が相次いでいるので「もしかしたら、自分も感染しているかも」と思って来たという方が多かったです。
やはり増えているなと現場を取材して感じました。

(若狭キャスター)
気になるのは重症化率なんですが、数字上はどうなっているのでしょうか?

(大石アンカーマン)
今は全数調査をしていませんから、あくまでも参考値なんですが、こんなデータがあります。
厚生労働省が出している重症化率です。
比較しているのは「季節性インフルエンザ」と「新型コロナのデルタ株」そして「新型コロナのオミクロン株」です。
オミクロン株は「KP.3」派生型になりますので、この流行期の数字に近いのではと推測できます。
年代別に見ていくと「80歳以上」ではオミクロン株の重症化率は1.86%、デルタ株(10.21%)よりも低い、そしてインフルエンザ(2.17%)よりも低くなっています。
次に「60代・70代」は0.26%で、デルタ株(3.88%)とインフルエンザ(0.37%)より低くなっています。
そして「60歳未満」も0.01%でデルタ株(0.56%)よりも圧倒的に低いですし、インフルエンザ(0.03%)よりも低いことが分かります。

(若狭キャスター)
このように客観的にデータを見ると、以前よりも怖くない。
風邪と言っても過言ではないかもしれませんが、ただ重症化する方々もいらっしゃるのは事実なんですよね。

(大石アンカーマン)
医療現場の受けとめ方は少し違っていまして、例えば名古屋掖済会病院の北川院長によりますと、現在は14人が入院していて、ほとんどが高齢者。1人が重症化しているということなんですが、この方は基礎疾患がある高齢者で、やはり基礎疾患のある高齢者は重症化リスクがまだあるということでした。

(若狭キャスター)
今はエアコンをつけていて部屋が密閉状態という方も多いと思うんですが、どのように感染対策をしていけば良いのでしょうか?

(大石アンカーマン)
愛知県立大学の清水教授に聞いてみたのですが、とにかく新型コロナは空気感染なので空気を味方につけてくださいという話をされていました。

今はエアコンをつけているので窓を全部開け放すのは難しいと思いますが、10センチほど開けてくださいと、そして扇風機を使って外に室内の空気を送り出すようにしてくださいということです。

そして、もう一つは換気扇を回して、換気扇の方向に風を送って空気を送り出して循環させる換気をしっかりしてくださいと。

(若狭キャスター)
このあたりの対策は変わっていないということで、身近にできる対策から進めてもらいたいと思います。

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コロナ急増「医療崩壊」の心配も

“医療崩壊”の心配も?──この夏「新型コロナ」が急増、ナゼ? 「熱中症」と似た初期症状 手足口病も流行

異常な暑さのこの夏、新型コロナウイルスの感染者数が急増しています。初期症状は熱中症と似ているため、自己判断は禁物。時間差で症状が現れる「免疫性肺炎」にも要注意です。手足口病も同時流行し、大人が重症化するケースもあります。対策を考えます。

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そこで今回の#みんなのギモンでは、「コロナ急増 この夏の注意点は?」をテーマに、次の2つのポイントを中心に解説します。
●最新の変異株「KP.3」とは? 
●同時に流行「手足口病」

■1週間で…4万人ほどが新たに発症
日テレNEWS NNN

山崎誠アナウンサー 
「新型コロナウイルスの感染者数が、9週連続で増加しています。1か月前と比べると約2倍にまで急増しています」

「厚生労働省によると7月1日~7日の1週間に、全国の定点医療機関から報告された新型コロナウイルスの感染者数は、1医療機関あたり平均で8.07人。これは全国にある約5000の医療機関からの報告で、1週間で4万人ほど新たに発症しているということになります」

「全ての都道府県で前の週と比べて増加しています。鹿児島県では1医療機関あたりの感染者数が1週間で20人を超え、沖縄県では29.92と30人近い状況です」 

鈴江奈々アナウンサー 
「私も6月下旬に感染し、その時も医療機関に『周りもはやってるよ』と言われました。今はさらに感染者数が増えている状況で、かつ周りでも感染の話は聞きますね」

■新型コロナの感染者増、2つの要因
日テレNEWS NNN

山崎アナウンサー
「東京都内のクリニックでは、このままのペースで患者が増え続けると医療崩壊が起きそうだという危機感を抱くような状況だといいます。ではなぜ今、新型コロナの感染者が増えているのでしょうか?」

「いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤博道院長に聞いたところ、2つの要因が考えられるということです。1つ目は新たな変異株の流行、2つ目は今年の異常な暑さです」 

「今流行しているのがKP.3という変異株で、感染力が高く、変異株なので今のワクチンが効きにくいことから、感染者が増えているそうです」

「そして暑さについて。今年は暑さに体が慣れる前に猛暑日となるなど、異常な暑さとなっています。それによって自律神経が乱れ、食欲も落ち、免疫力も下がっていることが影響しています」

斎藤佑樹キャスター 
「疲れてきたり、暑いと寝られなかったり。そうすると免疫力が下がるので、免疫力を高めておくために、ちゃんと休んでおくのが大事かもしれないですね」

■倦怠感や頭痛…熱中症と似た初期症状
日テレNEWS NNN

山崎アナウンサー
「体の状態は本当に大切ですからね。伊藤院長のクリニックでは、発熱で新型コロナを疑って受診した患者さんが熱中症だったケースもあったそうです。というのも新型コロナと熱中症は、初期症状がどちらも倦怠(けんたい)感や頭痛、発熱と似ています」 

「熱中症に関しては熱が出る方も出ない方もいますが、初期症状が似ているということです。熱中症ではめまい、手足のしびれや意識障害、おう吐といった症状が現れます。新型コロナはのどの痛みやせき・たん、鼻水、下痢などの症状がある人もいます」

「初期症状について私たち素人ではなかなか見分けることができないので、自己判断はしないで受診するのがいいということです」 

森圭介アナウンサー 
「どうしても周りではやっていると、自分で決めつけて『こうじゃないか』と思われる方がいるかもしれませんが、初期の対応を誤ってしまうと、なかなか回復まで時間がかかります。なるべくお医者さんの診断を受けて早めに正しい対処をしてほしいですよね」

鈴江アナウンサー
「私も実際どっちか分かりませんでした。発熱して、でもその日暑かったので『熱中症なのかな』と疑っていました」

「自宅の検査キットで陰性だったので『やっぱり違うかな』と思いながら、一応医療機関で検査しようと思って行ったら新型コロナでした。自分では判断つかなかったですね」

■発症2~3週目でも…免疫性肺炎とは
日テレNEWS NNN

山崎アナウンサー 
「自己判断しないことが大切になってきます。新型コロナ患者の増加に伴って最近増えているのが、免疫性肺炎です。伊藤院長に聞きました」

「新型コロナに感染した初期に起きるのはウイルス性肺炎です。ウイルスに肺を攻撃されて肺炎が起きますが、重症化しにくいと言われています。それに対して免疫性肺炎は、発症から1週間以上経った2週目、3週目に起きる人もいるという肺炎です」

「これはウイルスが肺を攻撃しているわけではなく、体に残っているウイルスを撃退しようと免疫が頑張りすぎてしまって炎症を起こすものです。症状も強く、長引く傾向があるということです」

河出奈都美アナウンサー 
「免疫性肺炎の方が症状が強いというのは心配ですが、もし症状が回復してもまたぶり返したり、長引いたりした時には免疫性肺炎を疑った方がよさそうですか?」

山崎アナウンサー 
「そうですね。時間の経過とともに(症状が)出てきますので、そこで判断するということもできますね」

■手足口病、38都府県で警報レベル超
日テレNEWS NNN

山崎アナウンサー 
「小さなお子さんの間で流行しているのが、手足口病です」

鈴江アナウンサー 
「私の息子も先週なりました。保育園などでもはやっていると聞きましたし、小児科の先生もおっしゃっていました。子どもがかかるというイメージなんですけど、最近は大人もかかったという話を聞きました。だいぶ流行が進んでいるのかなという気もします」

森アナウンサー 
「大人がかかると症状がひどくなるんですよね」 

山崎アナウンサー
「感染ルートはいろいろあると思うのですが、例えば子どもから親にうつってしまうと親が重症化するケースも起きています。手足口病は、手足や口に水泡状の発疹ができるウイルス性の感染症です」

「7月1日~7日の1週間で報告された1医療機関あたりの感染者数は11.46人と、15週連続で増えています。国立感染症研究所IDWR速報データに基づき都道府県別で見ると、警報の目安とされる5人を超えているのが38都府県に上ります」

「子どもを中心に夏に流行するイメージですが、子どもから大人が感染して重症化することも多いため、改めて注意が必要です」

■医師に聞く…感染症対策の基本
日テレNEWS NNN

斎藤キャスター 
「この夏、熱中症・新型コロナ・手足口病といろんなものがはやっています。どういう対策をしたらいいんですかね?」

山崎アナウンサー 
「伊藤院長によると、まずは感染症対策として小まめに手洗いをすることがあります。ただ、手足口病のウイルスはアルコール消毒では完全に消すことができないので、石けんを使ってしっかり手を洗うことが大切です」

「外から帰ったら手洗い・うがい、さらには入浴で全身をきれいに洗うことも大切ということです」

「また新型コロナや手足口病の飛まつ感染防止にはマスクも有効ですが、熱中症予防の観点から、屋外などの暑い場所で着けているのはやはり危険。なかなかこの暑さで着けるのは難しいです」

「そこで、例えば混雑した乗り物の中や病院ではマスクをするといった、ピンポイントで使ってくださいということでした」

「熱中症予防には適切なエアコンの使用も大切ですが、冷気を逃がさないようにとずっと窓を閉め切っているのは、感染症対策としてはNGだということです。少し暑くなるかもしれませんが、小まめに換気をすることにも気を付けてほしいといいます」

鈴江アナウンサー
「家に帰ってくると中が暑いので、夜にちょっと気温が下がった時間帯に換気するようにしています。マスクをピンポイントで使うなど、夏だからこそできる感染対策は続けたいですね」

山崎アナウンサー
「換気して暑い空気が入ってくると熱中症のリスクは上がりますが、効果的に空調なども使っていきたいです。初期症状が似ていることもあります。自分だけではなく周りのお子さんや高齢者の様子にも気を配り、声をかけ合っていけたらなと思います」

(2024年7月16日 news every.「#みんなのギモン」より)


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例年なら秋~冬の「RSウイルス」が夏に流行、「アデノウイルス(プール熱)」は冬から患者発生 「感染症流行の季節性が無くなってきている」医師指摘

例年なら秋~冬の「RSウイルス」が夏に流行、「アデノウイルス(プール熱)」は冬から患者発生 「感染症流行の季節性が無くなってきている」医師指摘

例年だと夏にはやる感染症と、秋~冬にはやる感染症が、同時に流行しています。医師は「感染症の流行の季節性が無くなってきている」と指摘しますが、その対策についても注目すべき点が。アルコール消毒がきくウイルスと、そうでないウイルスがあるため、感染対策にも違いがあるんです。

山陰両県の感染症情報センターによりますと、島根県では、咽頭結膜熱、RSウイルスともに全域でやや流行となっています。

一方鳥取県では、咽頭結膜熱が全域で流行、RSウイルスが東部と西部で流行しています。

鳥取県米子市内の小児科医院を訪れると…

おおの小児科・内科医院 大野光洋 院長
「咽頭結膜熱は年明けぐらいから流行があるんですけど、すごく大きな流行というよりは、継続して出ているという感じです」

咽頭結膜熱とは、アデノウイルスが原因のいわゆる「プール熱」。
感染すると、高熱やのどの痛み、結膜炎などを起こします。

厚労省によりますと、咽頭結膜熱は例年6月頃~流行し始め、7月~8月に流行のピークを迎えますが、こちらの医院では、実は年明けから継続して感染者がみられるといいます。

一方で…

おおの小児科・内科医院 大野光洋 院長
「最近子どもであれば、RSウイルス感染症が増えてきています。例年涼しくなってからはやるんですけど、この暑い時期に流行がみられています」

例年は秋~冬にかけて流行するRSウイルス感染症も、今月に入り、早くも感染者が増えてきているといいます。

おおの小児科・内科医院 大野光洋 院長
「明確な理由は分かりませんが、最近は感染症の流行の季節性というのが無くなってきている印象。色んな感染症でそういった傾向が見られます」

こうしたなか、感染対策の違いについても注意が必要です。

おおの小児科・内科医院 大野光洋 院長
「咽頭結膜熱の原因となるアデノウイルスは、アルコールが少し効きにくい特徴があるので、より手洗いをしっかりする必要があります。

一方、RSウイルスは咳がひどいので、より飛沫感染しやすいので、ちょっと暑いですけど、マスクによる対策も有効だと思います」

そのほか、特に咽頭結膜熱の場合は、タオルや枕、べッドのシーツなどの共有を避けた方が良いとのこと。

夏にかけてエアコンが欠かせない時期が続きますが、適度な換気も重要だということです。

山陰放送

例年なら秋~冬の「RSウイルス」が夏に流行、「アデノウイルス(プール熱)」は冬から患者発生 「感染症流行の季節性が無くなってきている」医師指摘 はコメントを受け付けていません


手足口病が増加「流行の早期化」懸念 手や足、口のみならず、気をつけたい部位は?…1度かかっても2度、3度かかる可能性も

手足口病が増加「流行の早期化」懸念 手や足、口のみならず、気をつけたい部位は?…1度かかっても2度、3度かかる可能性も

夏に子どもの間で流行する感染症「手足口病」が、今年は例年より早いペースで増えています。国立感染症研究所(感染研)によると、5月20~26日の1週間に全国約3000か所の医療機関から報告された手足口病の患者数は1医療機関あたり2.13人でした。この時期としては過去10年で最も多く、専門家は、今後さらに増える可能性があるとし、注意を呼びかけています。

前回の大流行は2019年
感染研によると、国の警報基準(5人)を上回っているのは、群馬県(8.77人)、福井県(8.08人)、大分県(7.5人)、鹿児島県(7.06人)、愛媛県(7人)、奈良県(6.09人)、高知県(5.28人)です。

手足口病は、隔年で流行を繰り返すことが知られています。しかし、直近では2019年に大流行して以降、患者は増えていませんでした。新型コロナウイルスの感染拡大により、社会全体で感染予防策がとられたことが影響したとみられます。

日本小児科医会理事で峯小児科(さいたま市)院長の峯 真人まひと さんによると、23年5月に新型コロナが感染症法上の「5類」に移行してから、RSウイルスや溶連菌などさまざまな感染症が子どもたちの間で途切れることなく流行しているといいます。峯さんは「手足口病のウイルスはごく当たり前に存在していますが、コロナ禍で感染する機会が減っていました。そのため免疫を持っていない子どもが増え、通常よりも早い時期から感染が増えている可能性があります」と指摘します。さらに、「初めての感染だと症状が強く出ることが多く、体内から排出されるウイルス量も多くなるため、周りにうつしやすくなります」と指摘します。

原因となるウイルスは複数
手足口病が増加「流行の早期化」懸念 手や足、口のみならず、気をつけたい部位は?…1度かかっても2度、3度かかかる可能性も

手足口病は3~5日の潜伏期間の後、手のひらや足の裏、口の粘膜などに水 疱ほう ができます。原因となるウイルスは、エンテロウイルスやコクサッキーウイルスなど複数あり、ウイルスに免疫のない子どもの間で流行します。通常は数日で治りますが、まれに髄膜炎や脳炎などの合併症が起きることがあります。ウイルスにはそれぞれ複数のタイプがあり、一度かかっても違うタイプのウイルスに感染して2回、3回かかることもあります。

峯さんは、「2~3歳までの小さな子どもだと、ひざやお尻にも発疹が出ることがあります。数年前に新しく出てきたタイプのウイルスの場合、指先や体にも水疱が出やすく、体全体に水疱が出て水ぼうそうのようにみえる患者さんもいます」と説明します。

手足口病を防ぐワクチンや治療薬はありません。峯さんは、「ウイルスが含まれている鼻水やよだれなどに触れて感染を広げることが多いので、しっかりと手洗いすることが大事です」と話しています。(読売新聞メディア局 道丸摩耶)

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「劇症型溶連菌」(人食いバクテリア)患者が過去最多

 「劇症型溶連菌」が977人で過去最多を更新 致死率約3割 今年の患者数が約5か月間で去年上回る

急速に症状が進み、致死率が高いことで知られる「劇症型溶連菌」の患者数が今年に入ってすでに977人にのぼり、過去最多を更新したことがわかりました。

「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」は、溶連菌に感染し、まれに手足の壊死や多臓器不全を引き起こすなど急速に症状が進む感染症で、死亡することもあります。

国立感染症研究所によりますと、今年1月から今月2日までに全国で報告された患者数は速報値で977人でした。

去年の患者数は941人で、現在の方法で調査を始めた1999年以降、過去、最も多くなっていましたが、今年はわずか5か月あまりで去年1年間の患者の数を上回りました。

劇症型溶連菌の致死率はおよそ3割といわれていますが、劇症化するメカニズムはわかっていません。

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劇症型溶連菌 昨年の患者数に迫る

 【感染症ニュース】劇症型溶血性レンサ球菌感染症の今年の患者数が900人超え 約5か月で2023年の患者数に迫る勢い! 医師「7月頃までの溶連菌感染症流行に注意」

国立感染症研究所の2024年第21週(5/20-26)速報データによると、劇症型溶血性連鎖球菌感染症の報告数は30。今年の累積報告数は935となりました。去年1年間の患者報告数は941で、およそ5か月で去年の報告数とほぼ同じ患者が発生しています。致死率がおよそ30%という注意すべき感染症の流行に警戒が必要です。


◆劇症型溶血性レンサ球菌感染症とは?
劇症型溶血性レンサ球菌感染症は「人食いバクテリア」とも呼ばれることもある感染症です。A群溶血性レンサ球菌に引き起こされ、免疫不全などの重篤な基礎疾患をほとんど持っていないにもかかわらず突然発病する例があります。初期症状としては四肢の疼痛、腫脹、発熱、血圧低下などで、発病から病状の進行が非常に急激で、発病後数十時間以内には軟部組織壊死、急性腎不全、成人型呼吸逼迫症候群(ARDS)、播種性血管内凝固症候群(DIC)、多臓器不全(MOF)を引き起こし、ショック状態から死に至ることも多いとされています。近年では妊産婦の症例も報告されています。

◆感染症に詳しい医師は…
感染症に詳しい大阪府済生会中津病院院長補佐感染管理室室長の安井良則医師は、
「よく『人食いバクテリア』といわれる劇症型溶血性レンサ球菌感染症ですが、原因となるA群溶血性レンサ球菌に注目していただきたいと思います。この菌はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)の原因菌でもあり、溶連菌感染症は現在過去最大の流行が続いています。そのためA群溶血性レンサ球菌に接する機会が増えていることから、劇症型溶血性レンサ球菌感染症を発症する人が増えていると考えられます。溶連菌感染症の流行がおさまるまで、劇症型溶血性レンサ球菌感染症の患者も増え続けるのではないかと予測しています」と語っています。

◆感染経路を特定するのが難しい劇症型溶血性レンサ球菌感染症
劇症型溶血性レンサ球菌感染症は、通常は菌が存在しない血液、脳脊髄液、胸水、腹水、生検組織、手術創などからレンサ球菌が検出されます。傷口や皮膚の疾患などから菌が侵入するケースが考えられますが、はっきりとした原因はよくわからないことが多いとされています。また、妊婦が出産時に産道から感染する場合もあります。
安井医師は「当院でも2024年、出産時にレンサ球菌に感染したとみられる方がいました。劇症型なので発病から病状の進行が急激で、直ちに治療を行う必要がありました。劇症型溶血性レンサ球菌感染症は予防が難しく、治療に急を要するので、こうした感染症の理解を深め、もしものときに備えていただきたいと思います」としています。

◆A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)は去年のピーク時とほぼ同じ流行に
一方、感染症研究所の2024年第21週(5/20-26)速報データによると、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)の全国の定点当たり報告数は5.03。今年に入り最多の報告数で、去年のピーク5.04(2023年第50週、11/11-17)とほぼ同じ流行規模になっています。都道府県別では鳥取12.68、山形11.54、北海道9.35、福岡8.81、新潟8.20、宮崎7.67、千葉6.82、茨城6.81が多く、流行は全国的に広がっています。
安井医師は「溶連菌感染症は去年の秋以来流行が続いています。子どもたちの間で感染が広がる感染症ですので、例年夏休みが始まるまでは流行が続くので、2024年も7月頃まで患者数は多いままで推移するのではないかと予測しています。家族間での感染もありますので、予防に留意していただきたいと思います」としています。

◆A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは?
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)は、レンサ球菌という細菌を病原体とする感染症です。主に感染している人の口から出る飛沫(しぶき)などを浴びることによって感染する「飛沫(ひまつ)感染」や、おもちゃやドアノブなどに付着している病原体に触れた手で口や眼などから感染する「接触感染」、そして食品を介して「経口感染」する場合もあります。よく見られる疾患としては、急性咽頭炎のほか、膿痂疹(のうかしん)、蜂巣織炎、あるいは特殊な病型として猩紅熱(しょうこうねつ)があります。また菌の直接の作用ではないのですが、合併症として肺炎、髄膜炎、敗血症、あるいはリウマチ熱や急性糸球体腎炎を起こすことがあります。いずれの年齢でもかかりますが、学童期の子どもが最も多く、学校などでの集団感染、また家庭内できょうだいの間で感染することも多いとされています。


引用
国立感染症研究所:IDWR速報データ令和6年第21週(5/20-26)、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは、劇症型溶血性レンサ球菌感染症とは

取材
大阪府済生会中津病院院長補佐感染管理室室長 安井良則氏

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