[ カテゴリー:医療 ]

サプリで健康被害「腎疾患」とは

 【解説】“紅麹サプリ”で健康被害 「腎疾患」とは 日本腎臓学会・専門医に聞く

小林製薬の「紅麹原料」を含むサプリメントで健康被害が相次いでいます。摂取していた人が腎臓の疾患を発症し、死亡していたことも明らかになっています。日本腎臓学会の専門医である吉田啓医師に聞きました。

■毒素が排せつされず血中に蓄積
日テレNEWS NNN

森圭介キャスター
「実際に商品を飲んだ30代の男性に話を聞きましたが、今月に入ってからけん怠感の症状が出たということです。吉田医師はこの症状についてどうみましたか?」

日本腎臓学会・専門医 ひらくクリニック院長 吉田啓医師 
「腎臓から排せつされるべき毒素が排せつされずに血液の中で蓄積すると、けん怠感を生じる可能性があります」

森キャスター
「さらに、夜中起きなかったものの、夜中トイレに3~4回起きるようになってしまったということですが、こういった症状はあるんでしょうか?」

吉田医師
「腎臓には尿を濃縮して出す機能があるので、その濃縮機能が低下すると、『多尿』といいますが、お小水が多い状況になります」

森キャスター
「そういう症状もあるということですね。私は初めて聞きましたが、お酒をおいしく感じなくなるというのも腎臓関連の症状の1つなんですか?」

吉田医師
「可能性としてはあります。食欲が低下するというのが代表的な症状ですが、その部分的な症状が、お酒をおいしく感じないという症状なのかもしれません」

森キャスター
「それはいわゆる味覚に障害が出てくるということですか?」

吉田医師
「いえ、老廃物を出さないために体に入るものを制限しようとする生体反応じゃないかと思います」

■死亡事例 「ほかに病気があった可能性も…」
日テレNEWS NNN

森キャスター
「ここまで腎臓への障害、1つの症例というものが出てくるということです。今回、亡くなった人も出てきていて、1人目は腎臓の疾患を発症して今年亡くなったということです。今回の死亡事例にまで至ってしまったということについてはどうみていますか?」

吉田医師
「サプリメントの薬には変わりありませんので、注意すべきということは我々医師も認識してはいますが、ここまでの重篤な状況は今回初めてですので、我々も危機感を高めているところです」

森キャスター
「こういった死亡事例まで至るということは珍しいということですか?」

吉田医師
「ここまでは珍しいケースだと思います」

森キャスター
「腎臓の障害といってもさまざまあると思いますけど、今回はどういった症状・障害だと思いますか?」

吉田医師
「尿を濃縮できないということは、腎臓で1日に100リットルくらいの尿のもとをつくって、1日の尿は1リットルですから、腎臓・体に必要なものを再吸収するわけですけれども、その機能が失われているということですね」

森キャスター
「今回の障害は最悪、死ぬということもあるんでしょうか。それとも、もともと持病があって、こういったものが併発してしまったと考えた方がいいんでしょうか?」

吉田医師
「発見されたときの状態がよっぽど悪ければ亡くなるということもあると思いますけど、透析をすれば腎臓の機能は果たすことができますので、命まで落とすということは何かほかに病気があった可能性もあるのではないかと思っています」

森キャスター
「なにか違う異変を感じたときに透析だったり、自分で調べることができていれば、もしかすると亡くなるまで至らなかった可能性もあるということですか?」

吉田医師
「そうですね、発見が早ければ亡くならなくてすんだ可能性もあると思います」

■違和感を覚えたら病院で検査を
日テレNEWS NNN

鈴江奈々キャスター
「そうすると、早めに違和感を覚えたら病院やクリニックに行った方がいいということになると思いますが、吉田医師が診察している中でも小林製薬の対象商品を飲んだと言ってクリニックに来る人も今いますか?」

吉田医師
「先週から今週にかけて2人ほど『商品を飲んだけれども自分は大丈夫か?』と。特に症状はなかったですが、来院した人はいました」

鈴江キャスター
「心配になって来る人もいるということですね」

森キャスター
「今後、この対象の商品を飲んでいて心配している人に吉田医師から伝えられること・伝えられる対策はありますか?」

吉田医師
「腎臓症状というのはなかなか出にくいので、採血、もしくは尿検査などで病院を受診してもらう必要があると思います」

森キャスター
「受診するとすぐに採血・検査はしてもらえるものなんでしょうか?」

吉田医師
「それはできると思います」

森キャスター
「飲んでいて不安があるという人は調べていただくということですし、厚生労働省も『対象商品を購入した人は、直ちに飲むのをやめて、体に異常がある場合には医療機関を受診するか、最寄りの保健所に相談してほしい』というふうに伝えています」

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▽▲ 紅麹を含む健康食品の取扱いについて ▲▽

 ▽▲ 紅麹を含む健康食品の取扱いについて ▲▽

令和6年3月22日、小林製薬(株)から、「紅麹関連製品の使用中止のお願いと自主回収のお知らせ」に関する報道発表が行われ、現在、関連する食品の自主回収が行われています。
当該製品をお持ちの方は、摂食せずに自主回収の返品方法に従ってください。
また、当該製品に関する健康被害の相談は最寄りの保健所にご相談ください。

《関連リンク》
 ◎小林製薬(株)ホームページ
 ◎厚生労働省の健康被害情報サイト
 ◎消費者庁のリコール情報サイト

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新潟県 新型コロナ・インフルともに増加傾向 県が感染予防の徹底を呼びかけ

 新潟県 新型コロナ・インフルともに増加傾向 県が感染予防の徹底を呼びかけ

新潟県は7日、県内の新型コロナウイルスとインフルエンザの定点当たりの報告数がともに増加していると発表しました。

県は7日、3月3日までの1週間で新型コロナウイルスの定点当たりの報告数が「12.93」となり、前の週を上回ったと発表しました。

児童福祉施設や老人福祉施設での集団感染も確認されています。

また、インフルエンザの報告数は「18.27」で2週連続で増加。

県は、発熱や咳などの症状があるときや具合が悪いときは外出を控えるなど感染予防を徹底するよう呼びかけています。

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インフルエンザ異例の2回目ピーク、今度はB型…専門家「2度かかる恐れも」

 インフルエンザ異例の2回目ピーク、今度はB型…専門家「2度かかる恐れも」

季節性インフルエンザの感染拡大が続いている。昨年12月にピークを迎えた後、一度は減少したが、年明け以降に急増し、1シーズンで二つのピークができる異例の事態となった。専門家は「昨年流行したA型に代わってB型の感染が広がり、2度かかる恐れもある」と警戒を呼びかける。

インフルエンザは例年、年末前後に流行入りし、ピークが一つできる。しかし、今シーズンは昨年9月から流行が拡大した。大阪府の本村和嗣・感染症情報センター長は「コロナ禍ではインフルエンザがほとんど流行せず、十分な免疫を持たない人が増えた。(対策が緩和された)昨春以降、社会経済活動が活発化し、3、4か月早く感染が広がった」と指摘する。

厚生労働省は、全国5000の定点医療機関からの報告を基に1機関あたり1週間の患者報告数が10人で「注意報」、30人で「警報」とする基準を定めている。

秋からの流行は12月初旬に報告数の全国平均が33・7人と警報レベルとなった。その後は注意報レベルの12・7人にまで下がったが、年明け以降は5週連続で増加し、2月初旬に23・9人となった。地域別では福岡、佐賀、熊本、大分、宮崎、奈良、京都の7府県が警報レベルとなり、大阪、愛知など4府県で29人を超えて警報レベル寸前だ。

「患者の増加が止まらない」。大阪府東大阪市のクリニック「藤戸小児科」の藤戸敬士(ひろし)院長は話す。2月初旬の1週間の患者数は1か月前の10倍近い108人にまで急増したという。

2回目のピークができた背景には、昨年末にかけて2種類のA型(H1N1型、H3N2型)が流行した後、1月以降に新たにB型が拡大している現状がある。

感染症に詳しい菅谷憲夫・慶応大客員教授によると、B型ウイルスはあまり変異を起こさない。多くの大人では一度かかって得た免疫が保たれて重症化しにくいが、この4年間、B型の流行がなかったため、子どもはほとんど免疫を持っていないという。2月初旬の患者の約7割を15歳未満が占めた。

菅谷氏は「B型でこの規模の感染の山ができることは珍しい。異なるウイルスが順番にピークを引き起こすのも異例だ」と指摘。「結果として、(推計感染者数約1458万人と)近年で最も大規模だった2017~18年に匹敵する流行になる可能性が高い」との見方を示した。

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新型コロナウイルス 1か月で感染者が急激に増えたのはなぜ? インフルエンザの患者も増加…新型コロナのピークは2月か?

新型コロナウイルス 1か月で感染者が急激に増えたのはなぜ? インフルエンザの患者も増加…新型コロナのピークは2月か? 

2023年12月の時点で、それほど多くなかった新型コロナウイルスの感染者が、1月に入り急激に増えてきました。その理由や流行しているウイルスの特徴について、東京医科大病院渡航者医療センター特任教授の濱田篤郎さんに聞きました。(聞き手・利根川昌紀)

1か月で2倍以上に
新型コロナウイルス 1か月で感染者が急激に増えたのはなぜ? インフルエンザの患者も増加…ピークは2月か?
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――新型コロナの感染状況について教えてください。

11月下旬ごろから感染者が増え始めてきましたが、1医療機関あたりの患者数は12月の最終週で5.79人でした。ところが、1月になると感染が広がるスピードが上がり、直近の1月15~21日は、12.23人になっています。

――新型コロナの感染者が増えてきたのはなぜですか。

理由は二つ考えられます。一つは、気温がぐっと下がってきたということです。呼吸器の感染症は、気温が下がると感染が広がる傾向があります。室内に籠もりがちになり、換気もしないということが要因の一つとして考えられます。

もう一つは、ウイルスがヒトに感染しやすく変異していることが挙げられます。12月に日本で多かったのは、XBB系統の「EG.5」というタイプでしたが、1月に入ると、BA2.86系統の「JN.1」が多くなりました。1月25日に東京都が公表したデータによると、調査した検体の55.6%がJN.1でした。

――JN.1は、どのような特徴がありますか。

EG.5とJN.1は、感染したりワクチンを接種したりして獲得した免疫から逃れる傾向にあると言われています。加えてJN.1は、EG.5よりも感染力がやや強いのではないかと考えられています。

――感染すると、重症化しますか。

今のところ、重症者が増えたという報告はありません。高熱が出るインフルエンザの方が、症状が重くなるという印象です。

インフル B型も
新型コロナウイルス 1か月で感染者が急激に増えたのはなぜ? インフルエンザの患者も増加…ピークは2月か?
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インフルエンザと新型コロナの感染者数(1医療機関あたり)(国立感染症研究所のデータを基に作成)

――そのインフルエンザの感染も心配です。

1医療機関あたりの患者が33.72人だった23年12月の初旬以降、感染者は減っていました。しかし、年が明けると増加に転じ、1月15~21日の週は17.72人でした。「A香港型」として知られるA(H3N2)型に加えて、09年に新型インフルエンザとして流行したA(H1N1)型、B型の感染者も目立つようになったことが影響していると考えられます。

学校の冬休みが終わり、授業が始まりました。そうした状況もあり、今後も感染者は増え続けると予想されます。

こまめに手洗いを
――新型コロナやインフルエンザに感染しないようにするには、どうしたらよいでしょうか。

接触感染を防ぐため、こまめに手洗いをしてほしいと思います。また、ともに 飛ひ沫まつ によって感染が広がります。人混みが激しい、「密」の場所に行く場合は、マスクを着用してほしいです。

気温が低いので難しいかもしれませんが、30分に1回程度、部屋の窓を開けて換気をすると、感染するリスクを下げることにつながります。

また、インフルエンザワクチンを打っていない人は、今からでも接種を検討するとよいと思います。

――感染した場合は、どのように対応すればよいですか。

自宅で様子をみて、症状が重い場合は医療機関を受診するとよいでしょう。「人にうつさない」ことが大切です。高齢者や、糖尿病や高血圧といった基礎疾患がある人はすぐ、主治医に相談してください。

「波」は大きくならない?
――今後も、感染は拡大していくのでしょうか。

今後も、インフルエンザも新型コロナも感染拡大は続くとみていますが、新型コロナに関しては、大きな「波」にはならないのではないかとみています。

欧米では23年12月の時点でJN.1が増えていましたが、重症者が多く出たり医療機関が 逼ひっ迫ぱく したりしているという状況はみられず、そのまま、感染者の数は減ってきています。欧米の状況から考えると、日本でも、医療機関が感染者であふれるような状況にはならず、2月に感染のピークを迎えるのではないかと予想しています。

30~50歳代は注意したい「はしか」 新幹線の同じ車両でうつった?…国内で感染者確認 海外では流行中

はまだ・あつお  1981年、東京慈恵会医科大卒。同大講師などを経て、2010年7月、東京医科大教授。21年4月から現職。著書に「旅と病の三千年史」(文春新書)、「歴史を変えた『旅』と『病』」(講談社+α文庫)、「職場における感染症対策」(産業医学振興財団)、「海外健康生活Q&A」(経団連出版)、「パンデミックを生き抜く」(朝日新書)など。

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【感染症ニュース】感染性胃腸炎の全国定点報告数7週連続増加 医師「被災地の避難所ではノロウイルスの集団感染に注意」

 【感染症ニュース】感染性胃腸炎の全国定点報告数7週連続増加 医師「被災地の避難所ではノロウイルスの集団感染に注意」

冬になると流行するノロウイルスを含む感染性胃腸炎。国立感染症研究所の令和5年第51週(12/18-24)速報データでは、定点当たりの報告数は6.52。7週連続で増加しています。東京、香川、大分で10を超え、食中毒や家庭内感染が心配されています。

◆冬の感染性胃腸炎の多くは、ノロウイルスが原因
感染性胃腸炎は、さまざまな細菌やウイルス、寄生虫が病原体である感染症の総称で、発熱、下痢、悪心、おう吐、腹痛などが起こります。特に冬に流行する感染性胃腸炎の原因としては、ノロウイルスがあります。ノロウイルスは手指や食品などを介して、経口から感染し、ヒトの腸管で増殖。おう吐、下痢、腹痛などを起こします。健康な方は軽症で回復しますが、子どもや高齢者などでは重症化の可能性があり、吐物を誤って気道に詰まらせて、死に至ることもあります。

◆被災地では、ノロウイルスの感染報告が
元日に発生した能登半島地震では、多くの方が避難所で過ごされています。今心配されているのが、感染症の流行です。生活用水が十分にないことから、衛生状況が悪化。ノロウイルスの集団発生の懸念があるといいます。感染症に詳しい大阪府済生会中津病院院長補佐感染管理室室長の安井良則医師は、「能登半島地震で被災された方々に、心からお見舞い申し上げます。被災地では水が不足しており、衛生状況が悪化する恐れがあります。私が、東日本大震災後に救援で向かった避難所では、実際にノロウイルスの集団感染がありました。避難所では、多くの人が一時的に共に生活することになるため、人から人に広がる感染症に注意が必要です。ノロウイルスはふん便などから感染するので、トイレの清掃が十分でなかったりすると、感染が広がるおそれがあります。ノロウイルスに対して、一般的なアルコール消毒液は効果が薄く、石けんでの手洗いが一番とされていますが、被災地では難しい状況にあると思います。次亜塩素酸ナトリウムが含まれる塩素系漂白剤を薄めた溶液でトイレのドアノブや便座などを消毒するなど、できることから感染対策をしていただきたいと思います」と語っています。

◆体調が悪い時の避難について
手指の消毒やマスク着用が感染防止に有効なことは知られていますが、避難所では衛生用品などの物資が十分に確保できない場合もあります。また、人によっては、一日中マスクを着用することも大きな負担になる可能性もあります。体調の悪い人で、身の回りの安全が確保されている場合には、自宅や安全な場所にとどまるという選択もあるかも知れません。万が一に備え、体調が悪い場合の避難方法なども普段から考えておくとよいかもしれません。

◆ノロウイルスの感染を広げないために
ノロウイルスは乾燥すると空中に漂い、口に入って感染することがあります。ノロウイルスの感染を広げないためには、処理と消毒が重要です。

おう吐物の処理の注意点は、
・使い捨てのマスクやガウン、手袋などを着用して作業を行う。
・ペーパータオルなどで静かに拭き取り、塩素消毒後、水拭きする。
・拭き取ったおう吐物や手袋などは、ビニール袋に密閉して廃棄する。その際、できればビニール袋の中で1000ppmの塩素消毒液に浸す。
・しぶきなどを吸い込まないようにする。
・終わったら丁寧に手を洗う。
また、食器・環境・リネン類などの消毒の注意点は、
・感染者が使ったり、おう吐物が付いたものは、他のものと分けて洗浄・消毒する。
・食器等は食後すぐ、厨房に戻す前に塩素消毒液に十分浸し消毒する。
・カーテン、衣類、ドアノブなどは200ppmの塩素消毒液などで消毒する。
※次亜塩素酸ナトリウムは金属腐食性があるので、ドアノブなどの金属部は消毒後十分に薬剤を拭き取る。
・選択するときは、洗剤を入れた水の中で静かにもみ洗いし、十分にすすぐ。
※85℃で1分間以上の熱水洗濯や、塩素消毒液による消毒が有効。
※高温の乾燥機などを使用すると、殺菌効果が高まる。

◆家庭でも、ノロウイルス対策を!
塩素消毒液は、ご家庭にある次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤で代用できます。製品の濃度によって異なるので、表示をしっかりと確認をしてから使用してください。また、酸性のものと混ざると有毒ガスが発生することがあるので、使用上の注意をよく読んでから使用してください。

◆ノロウイルスによる食中毒にも注意!
また、冬にはノロウイルスによる食中毒も多く発生します。調理する人は、よく手を洗い、調理器具の消毒を心がけてください。また、体調が悪いときには、調理を控えるなど、健康管理をしっかりとして、感染拡大の防止に留意しましょう。


引用
国立感染症研究所 感染症発生動向調査週報 2023年第51週(12/18-24)速報データ
厚生労働省:ノロウイルスに関するQ&A、

取材
大阪府済生会中津病院院長補佐感染管理室室長 安井良則氏

【感染症ニュース】感染性胃腸炎の全国定点報告数7週連続増加 医師「被災地の避難所ではノロウイルスの集団感染に注意」 はコメントを受け付けていません


災害関連死どう減らす 医師に聞く

 【医師が解説】「災害関連死」どう減らす?……命に関わる“避難所のリスク” 急がれる2次避難は「2週間以内に」

能登半島地震は発生から1週間以上が経過しました。石川・珠洲市だけで、避難生活で体調が悪化して亡くなった「災害関連死」が6人いると判明。速やかな「2次避難」が求められています。被災地の支援に入った医師に、避難所に潜むリスクなどを聞きました。

■熊本地震では直接死亡した人の4倍超
日テレNEWS NNN

有働由美子キャスター 
「この寒さの中、避難生活で体調が悪化して亡くなった方が、珠洲市だけでこれまでに6人いることが分かりました。2016年の熊本地震では災害関連死は200人を上回り、直接的な被害で亡くなった方の4倍を超えています」 

「今回も避難所での生活が厳しい状況で、心配です」

■医師「トイレを我慢せず、水分摂取を」
日テレNEWS NNN

小野高弘・日本テレビ解説委員 
「今、避難所でどんなリスクがあるのでしょうか。支援に入った、日本医科大学大学院の横堀將司医師に聞きました」 

「まず、食事の偏りがあります。提供されるパンやおにぎりだけだと野菜が不足します。ビタミンが不足すると、舌が荒れる舌炎が出かねず、ひいては食事ができなくなるといいます」 

「次に、トイレを我慢する。数が足りておらず頻繁には行けなくなり、我慢しようとする人もいるかもしれません。ただ、それによって水分を控えようとすると脱水症状や、口の中が乾いて肺炎にもなりかねません」 

「手洗いやうがいができない問題もあります。水が足りず、衛生状態も保てません。これだけ多くの人が避難所にいる中で、新型コロナウイルスやインフルエンザといった感染症が広がる可能性があります」 

「こうした一つ一つのことが積み重なって命に関わる、それが怖いといいます。横堀医師は『トイレを我慢しないでください、水分を控えずにこまめに取ってください』と、特に強くおっしゃっています」

■2次避難へ…広範囲で受け入れの動き
日テレNEWS NNN

有働キャスター 
「とはいえ、避難所でお話を聞いていると、トイレを我慢してしまう気持ちや状況はとてもよく分かります。だからこそ、少しでも環境の良い場所に移るということも大事になってきますね」 

小野委員 
「そこで『2次避難』が今、急がれています。横堀医師によると、落ち着いて生活できる環境づくりを、発災から2週間以内にできないと、災害関連死のリスクが生じます」 

有働キャスター 
「今週が非常に大事ですね」 

小野委員 
「岸田首相は『病気の方やお年寄り、妊婦を最優先に』と指示しています。石川県は旅館やホテルへの受け入れ準備を始めています。複数の自治体では、県営住宅や市営住宅を無償で提供すると表明しています」 

「こうした、広い範囲で被災者を受け入れようとする動きが始まりつつあります」

■落合さん「電源と通信機器を」
日テレNEWS NNN

落合陽一・筑波大学准教授(「news zero」パートナー) 
「通信は重要なインフラなので、災害の拠点となり得る場所に、ソーラーパネルと補助電源や、スターリンクのような通信機器を備えておくことが、これからの時代は災害対策として重要なのではないかと思います」 

「スターリンクは僕もよく屋外などで使いますが、意外とそこまで電気を食いません。例えば、補助バッテリーやソーラーバッテリーと組み合わせるのは非常に良い手だと思います」 

「ただ、いずれも冬の雪国とは相性が良くないので、雪を溶かせるなど、対応できる技術が開発されるといいのですが…」 

「とはいえ、僕たちに今できることは限られているので、被災していない人は寄付など、できることをやれるといいと思います」 

有働キャスター 
「北陸の皆さんは粘り強い、我慢強い気質と言われていますが、もうこれ以上できないよ、という段階に来ていると思います。ここから数日間が、関連死を1人でも減らせるかどうかの山場です」 

「国や被災自治体の皆さんも連日頑張ってくださっていますが、これまでの震災や新型コロナで培ったノウハウを総動員し、希望する全ての人が、体も心も落ち着けて暖かい場所で避難生活を送れるよう、どうかスピーディーな支援をお願いします」 

(1月9日『news zero』より)

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ナスの「へた」成分が子宮頸がん治療薬候補に

 ナスの「へた」成分が子宮頸がん治療薬候補に

子宮頸がんは女性の主要な死因の1つで、日本における2019年の新規罹患者数は1万879例、2020年の死亡者数は2,887例に上る。名古屋大学大学院産婦人科学の茂木一将氏らの研究グループは、ナスの”へた”に含まれる天然化合物である9-oxo-(10E,12E)-octadecadienoic acid(9-oxo-ODAs)が子宮頸がん細胞に対して抗腫瘍効果を示すことを確認。子宮頸がんや子宮頸部異形成といったヒトパピローマウイルス(HPV)関連疾患の有望な治療薬になりうると、Sci Rep( 2023;13:19208 )に報告した。


尋常性疣贅にナスの”へた”を貼付する民間療法から着想
子宮頸がんは子宮頸部の粘膜上皮がHPVに感染し、前がん病変である子宮頸部異形成の状態で数年から数十年を経て浸潤がんとして発症する。子宮頸部異形成や子宮頸がんの発がん、進行のメカニズムにHPVがん蛋白質のE6、E7が関与していることが多数報告されている。しかし、HPVがん蛋白質やそれらの発がんメカニズムを標的とした治療法はいまだ臨床応用されていない。

日本では、HPV関連疾患である尋常性疣贅に対しナスのへたを擦り付けたり貼付したりする民間療法が行われていた背景がある。過去に研究グループは、ナスのへたのエタノール抽出物が卵巣がん細胞のアポトーシスを誘導することや尖圭コンジローマを抑制することを報告し( J Nat Med 2015;69:296-302 )、抽出物中の有効成分として9-oxo-ODAsを同定していた。今回、同じくHPV関連疾患であるヒト子宮頸がんに対する9-oxo-ODAsの抗腫瘍効果を検討した。

抽出成分9-oxo-ODAsが子宮頸がん関連蛋白の発現を抑制
まず、ヒト子宮頸がん細胞株(HeLa、SiHa)を9-oxo-ODAsで処理し、細胞増殖やアポトーシス誘導への影響を解析した。すると、ヒト子宮頸がん細胞の増殖が濃度依存的に抑制され、アポトーシス細胞数を増加させることが分かった。

そこで9-oxo-ODAs処理後の子宮頸がん細胞株に対して網羅的にRNA発現や蛋白質を解析した結果、細胞周期の経路やアポトーシスに関与するp53経路が変化し、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)1蛋白質発現が減少していた。また9-oxo-ODAs投与後の子宮頸がん細胞株では、HPV由来のRNAと蛋白質の発現レベルが低下することも明らかになった。

マウスモデルを用いた実験においては、9-oxo-ODAsの投与により、マウスに移植した子宮頸がん細胞の転移形成や増殖が抑制されることを確認した。これらの結果から、9-oxo-ODAsはCDK1やHPVがん蛋白質の発現を抑制することでHPV陽性ヒト子宮頸がん細胞の細胞周期停止、アポトーシスを誘導し、抗腫瘍効果を示すと考えらた。

以上から、茂木氏らは「9-oxo-ODAsがHPV関連疾患の有望な治療薬となりうることが示された」と結論。これまでの研究結果から、9-oxo-ODAsは生体への毒性を抑えたまま抗腫瘍効果を発揮する可能性が見いだされており、「作用機序をより詳細に検討し臨床治療への応用を目指したい」と展望している。(編集部)

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コロナ定期接種 自己負担7千円

 コロナ定期接種、7千円に 来年度、高齢者ら自己負担

65歳以上の高齢者らが対象となっている来年度の新型コロナワクチン定期接種を巡り、低所得者を除いて自己負担額が7千円となるよう、政府が接種費用の一部を助成することが21日、関係者への取材で分かった。市町村に助成金を交付して超過分を賄う。定期接種の対象ではない任意接種の人は、今回の助成は適用しない。

定期接種は、65歳以上の高齢者と、60~64歳で一定の基礎疾患のある重症化リスクの高い人が対象。関係者によると、インフルエンザ定期接種の費用が約5千円となっていることを参考に7千円とした。

定期接種の対象者は年1回、秋から冬の間に接種することになる。

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インフル全国平均 警報レベル超え

 インフルエンザ患者、全国規模で警報基準レベル超える 最多は北海道で「60.97人」

季節性インフルエンザの1定点医療機関あたりの患者報告数が全国平均で「33.72人」となり、今シーズン初めて全国規模で警報基準レベルの「30人」を超えました。

厚生労働省によりますと、10日までの1週間に報告された1定点医療機関あたりのインフルエンザの患者報告数は全国で「33.72人」となり、前の週の「26.72人」から増加しています。

「9.67人」だった沖縄県を除く、すべての都道府県で「20人」を超えていて、注意報基準レベルである「10人」を超えています。

北海道と32の県で警報基準レベルの「30人」を超えています。

患者報告数が最も多かったのは北海道の「60.97人」で、次いで宮城県が「57.49人」でした。

全国におよそ5000ある定点医療機関から新たに報告された患者数は16万6690人でした。

幼稚園や学校などでは、前の週のおよそ1.4倍となる6382施設が休校や学年閉鎖・学級閉鎖となりました。

新型コロナの1定点医療機関あたりの患者報告数は全国で「3.52」人で、3週連続で増加しています。

厚生労働省は、年末年始の人の動きが活発になる時期に向けて、引き続きマスクの着用や手洗い、部屋の換気など基本的な感染防止策を呼びかけています。

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