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手足口病が増加「流行の早期化」懸念 手や足、口のみならず、気をつけたい部位は?…1度かかっても2度、3度かかる可能性も

手足口病が増加「流行の早期化」懸念 手や足、口のみならず、気をつけたい部位は?…1度かかっても2度、3度かかる可能性も

夏に子どもの間で流行する感染症「手足口病」が、今年は例年より早いペースで増えています。国立感染症研究所(感染研)によると、5月20~26日の1週間に全国約3000か所の医療機関から報告された手足口病の患者数は1医療機関あたり2.13人でした。この時期としては過去10年で最も多く、専門家は、今後さらに増える可能性があるとし、注意を呼びかけています。

前回の大流行は2019年
感染研によると、国の警報基準(5人)を上回っているのは、群馬県(8.77人)、福井県(8.08人)、大分県(7.5人)、鹿児島県(7.06人)、愛媛県(7人)、奈良県(6.09人)、高知県(5.28人)です。

手足口病は、隔年で流行を繰り返すことが知られています。しかし、直近では2019年に大流行して以降、患者は増えていませんでした。新型コロナウイルスの感染拡大により、社会全体で感染予防策がとられたことが影響したとみられます。

日本小児科医会理事で峯小児科(さいたま市)院長の峯 真人まひと さんによると、23年5月に新型コロナが感染症法上の「5類」に移行してから、RSウイルスや溶連菌などさまざまな感染症が子どもたちの間で途切れることなく流行しているといいます。峯さんは「手足口病のウイルスはごく当たり前に存在していますが、コロナ禍で感染する機会が減っていました。そのため免疫を持っていない子どもが増え、通常よりも早い時期から感染が増えている可能性があります」と指摘します。さらに、「初めての感染だと症状が強く出ることが多く、体内から排出されるウイルス量も多くなるため、周りにうつしやすくなります」と指摘します。

原因となるウイルスは複数
手足口病が増加「流行の早期化」懸念 手や足、口のみならず、気をつけたい部位は?…1度かかっても2度、3度かかかる可能性も

手足口病は3~5日の潜伏期間の後、手のひらや足の裏、口の粘膜などに水 疱ほう ができます。原因となるウイルスは、エンテロウイルスやコクサッキーウイルスなど複数あり、ウイルスに免疫のない子どもの間で流行します。通常は数日で治りますが、まれに髄膜炎や脳炎などの合併症が起きることがあります。ウイルスにはそれぞれ複数のタイプがあり、一度かかっても違うタイプのウイルスに感染して2回、3回かかることもあります。

峯さんは、「2~3歳までの小さな子どもだと、ひざやお尻にも発疹が出ることがあります。数年前に新しく出てきたタイプのウイルスの場合、指先や体にも水疱が出やすく、体全体に水疱が出て水ぼうそうのようにみえる患者さんもいます」と説明します。

手足口病を防ぐワクチンや治療薬はありません。峯さんは、「ウイルスが含まれている鼻水やよだれなどに触れて感染を広げることが多いので、しっかりと手洗いすることが大事です」と話しています。(読売新聞メディア局 道丸摩耶)

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「劇症型溶連菌」(人食いバクテリア)患者が過去最多

 「劇症型溶連菌」が977人で過去最多を更新 致死率約3割 今年の患者数が約5か月間で去年上回る

急速に症状が進み、致死率が高いことで知られる「劇症型溶連菌」の患者数が今年に入ってすでに977人にのぼり、過去最多を更新したことがわかりました。

「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」は、溶連菌に感染し、まれに手足の壊死や多臓器不全を引き起こすなど急速に症状が進む感染症で、死亡することもあります。

国立感染症研究所によりますと、今年1月から今月2日までに全国で報告された患者数は速報値で977人でした。

去年の患者数は941人で、現在の方法で調査を始めた1999年以降、過去、最も多くなっていましたが、今年はわずか5か月あまりで去年1年間の患者の数を上回りました。

劇症型溶連菌の致死率はおよそ3割といわれていますが、劇症化するメカニズムはわかっていません。

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劇症型溶連菌 昨年の患者数に迫る

 【感染症ニュース】劇症型溶血性レンサ球菌感染症の今年の患者数が900人超え 約5か月で2023年の患者数に迫る勢い! 医師「7月頃までの溶連菌感染症流行に注意」

国立感染症研究所の2024年第21週(5/20-26)速報データによると、劇症型溶血性連鎖球菌感染症の報告数は30。今年の累積報告数は935となりました。去年1年間の患者報告数は941で、およそ5か月で去年の報告数とほぼ同じ患者が発生しています。致死率がおよそ30%という注意すべき感染症の流行に警戒が必要です。


◆劇症型溶血性レンサ球菌感染症とは?
劇症型溶血性レンサ球菌感染症は「人食いバクテリア」とも呼ばれることもある感染症です。A群溶血性レンサ球菌に引き起こされ、免疫不全などの重篤な基礎疾患をほとんど持っていないにもかかわらず突然発病する例があります。初期症状としては四肢の疼痛、腫脹、発熱、血圧低下などで、発病から病状の進行が非常に急激で、発病後数十時間以内には軟部組織壊死、急性腎不全、成人型呼吸逼迫症候群(ARDS)、播種性血管内凝固症候群(DIC)、多臓器不全(MOF)を引き起こし、ショック状態から死に至ることも多いとされています。近年では妊産婦の症例も報告されています。

◆感染症に詳しい医師は…
感染症に詳しい大阪府済生会中津病院院長補佐感染管理室室長の安井良則医師は、
「よく『人食いバクテリア』といわれる劇症型溶血性レンサ球菌感染症ですが、原因となるA群溶血性レンサ球菌に注目していただきたいと思います。この菌はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)の原因菌でもあり、溶連菌感染症は現在過去最大の流行が続いています。そのためA群溶血性レンサ球菌に接する機会が増えていることから、劇症型溶血性レンサ球菌感染症を発症する人が増えていると考えられます。溶連菌感染症の流行がおさまるまで、劇症型溶血性レンサ球菌感染症の患者も増え続けるのではないかと予測しています」と語っています。

◆感染経路を特定するのが難しい劇症型溶血性レンサ球菌感染症
劇症型溶血性レンサ球菌感染症は、通常は菌が存在しない血液、脳脊髄液、胸水、腹水、生検組織、手術創などからレンサ球菌が検出されます。傷口や皮膚の疾患などから菌が侵入するケースが考えられますが、はっきりとした原因はよくわからないことが多いとされています。また、妊婦が出産時に産道から感染する場合もあります。
安井医師は「当院でも2024年、出産時にレンサ球菌に感染したとみられる方がいました。劇症型なので発病から病状の進行が急激で、直ちに治療を行う必要がありました。劇症型溶血性レンサ球菌感染症は予防が難しく、治療に急を要するので、こうした感染症の理解を深め、もしものときに備えていただきたいと思います」としています。

◆A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)は去年のピーク時とほぼ同じ流行に
一方、感染症研究所の2024年第21週(5/20-26)速報データによると、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)の全国の定点当たり報告数は5.03。今年に入り最多の報告数で、去年のピーク5.04(2023年第50週、11/11-17)とほぼ同じ流行規模になっています。都道府県別では鳥取12.68、山形11.54、北海道9.35、福岡8.81、新潟8.20、宮崎7.67、千葉6.82、茨城6.81が多く、流行は全国的に広がっています。
安井医師は「溶連菌感染症は去年の秋以来流行が続いています。子どもたちの間で感染が広がる感染症ですので、例年夏休みが始まるまでは流行が続くので、2024年も7月頃まで患者数は多いままで推移するのではないかと予測しています。家族間での感染もありますので、予防に留意していただきたいと思います」としています。

◆A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは?
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)は、レンサ球菌という細菌を病原体とする感染症です。主に感染している人の口から出る飛沫(しぶき)などを浴びることによって感染する「飛沫(ひまつ)感染」や、おもちゃやドアノブなどに付着している病原体に触れた手で口や眼などから感染する「接触感染」、そして食品を介して「経口感染」する場合もあります。よく見られる疾患としては、急性咽頭炎のほか、膿痂疹(のうかしん)、蜂巣織炎、あるいは特殊な病型として猩紅熱(しょうこうねつ)があります。また菌の直接の作用ではないのですが、合併症として肺炎、髄膜炎、敗血症、あるいはリウマチ熱や急性糸球体腎炎を起こすことがあります。いずれの年齢でもかかりますが、学童期の子どもが最も多く、学校などでの集団感染、また家庭内できょうだいの間で感染することも多いとされています。


引用
国立感染症研究所:IDWR速報データ令和6年第21週(5/20-26)、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは、劇症型溶血性レンサ球菌感染症とは

取材
大阪府済生会中津病院院長補佐感染管理室室長 安井良則氏

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先発薬とジェネリックの差額を患者が負担する制度が盛り込まれた【クスリ社会を正しく暮らす】

 先発薬とジェネリックの差額を患者が負担する制度が盛り込まれた【クスリ社会を正しく暮らす】

【クスリ社会を正しく暮らす】

2024年度診療報酬改定では、「長期収載品の選定療養」が盛り込まれました。「選定療養」とは健康保険法に基づく医療サービスの一種で、患者さんが追加費用を負担することで、保険適用外の治療を保険適用の治療と併せて受けることができる制度です。たとえば、差額ベッド代や紹介状なしで大病院を受診することなどが挙げられます。

「長期収載品」は、再審査期間が終了していてすでに特許も切れている、ジェネリック医薬品がある先発医薬品を指します。「長期収載品の選定療養」を簡単にまとめると、国内でジェネリック医薬品が広く使われているにもかかわらず、患者さん自身が先発医薬品を希望する場合、その差額の4分の1は保険の対象にはならないので患者さん自身で支払ってください……といったイメージです。

ただし、医師が先発医薬品を指定した場合や、薬局でジェネリック医薬品の在庫がない場合などは保険の対象になります。病院や保険薬局では、ジェネリック医薬品の使用頻度が高い施設が評価される制度が数年前から導入されていて、ジェネリック医薬品の使用はかなり増えている印象です。

しかし、患者さんが先発医薬品を希望される場合、無理にジェネリック医薬品に変更することはできません。今回の改定では、「高額な先発医薬品を希望するなら自分で差額を払うように! とにかく医療費を削減したいんだ!」という国からの強いメッセージを感じます。

この制度の対象となる先発医薬品は1095品目にも上ります。施行は今年の10月1日からなのですが、ご自身の服用している薬について、「先発医薬品なのかジェネリック医薬品なのか?」「選定療養の対象医薬品が含まれていないか?」をあらためて確認する必要がありそうです。詳しくはかかりつけの薬剤師に気軽にたずねてください。

(荒川隆之/薬剤師)

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サプリで健康被害「腎疾患」とは

 【解説】“紅麹サプリ”で健康被害 「腎疾患」とは 日本腎臓学会・専門医に聞く

小林製薬の「紅麹原料」を含むサプリメントで健康被害が相次いでいます。摂取していた人が腎臓の疾患を発症し、死亡していたことも明らかになっています。日本腎臓学会の専門医である吉田啓医師に聞きました。

■毒素が排せつされず血中に蓄積
日テレNEWS NNN

森圭介キャスター
「実際に商品を飲んだ30代の男性に話を聞きましたが、今月に入ってからけん怠感の症状が出たということです。吉田医師はこの症状についてどうみましたか?」

日本腎臓学会・専門医 ひらくクリニック院長 吉田啓医師 
「腎臓から排せつされるべき毒素が排せつされずに血液の中で蓄積すると、けん怠感を生じる可能性があります」

森キャスター
「さらに、夜中起きなかったものの、夜中トイレに3~4回起きるようになってしまったということですが、こういった症状はあるんでしょうか?」

吉田医師
「腎臓には尿を濃縮して出す機能があるので、その濃縮機能が低下すると、『多尿』といいますが、お小水が多い状況になります」

森キャスター
「そういう症状もあるということですね。私は初めて聞きましたが、お酒をおいしく感じなくなるというのも腎臓関連の症状の1つなんですか?」

吉田医師
「可能性としてはあります。食欲が低下するというのが代表的な症状ですが、その部分的な症状が、お酒をおいしく感じないという症状なのかもしれません」

森キャスター
「それはいわゆる味覚に障害が出てくるということですか?」

吉田医師
「いえ、老廃物を出さないために体に入るものを制限しようとする生体反応じゃないかと思います」

■死亡事例 「ほかに病気があった可能性も…」
日テレNEWS NNN

森キャスター
「ここまで腎臓への障害、1つの症例というものが出てくるということです。今回、亡くなった人も出てきていて、1人目は腎臓の疾患を発症して今年亡くなったということです。今回の死亡事例にまで至ってしまったということについてはどうみていますか?」

吉田医師
「サプリメントの薬には変わりありませんので、注意すべきということは我々医師も認識してはいますが、ここまでの重篤な状況は今回初めてですので、我々も危機感を高めているところです」

森キャスター
「こういった死亡事例まで至るということは珍しいということですか?」

吉田医師
「ここまでは珍しいケースだと思います」

森キャスター
「腎臓の障害といってもさまざまあると思いますけど、今回はどういった症状・障害だと思いますか?」

吉田医師
「尿を濃縮できないということは、腎臓で1日に100リットルくらいの尿のもとをつくって、1日の尿は1リットルですから、腎臓・体に必要なものを再吸収するわけですけれども、その機能が失われているということですね」

森キャスター
「今回の障害は最悪、死ぬということもあるんでしょうか。それとも、もともと持病があって、こういったものが併発してしまったと考えた方がいいんでしょうか?」

吉田医師
「発見されたときの状態がよっぽど悪ければ亡くなるということもあると思いますけど、透析をすれば腎臓の機能は果たすことができますので、命まで落とすということは何かほかに病気があった可能性もあるのではないかと思っています」

森キャスター
「なにか違う異変を感じたときに透析だったり、自分で調べることができていれば、もしかすると亡くなるまで至らなかった可能性もあるということですか?」

吉田医師
「そうですね、発見が早ければ亡くならなくてすんだ可能性もあると思います」

■違和感を覚えたら病院で検査を
日テレNEWS NNN

鈴江奈々キャスター
「そうすると、早めに違和感を覚えたら病院やクリニックに行った方がいいということになると思いますが、吉田医師が診察している中でも小林製薬の対象商品を飲んだと言ってクリニックに来る人も今いますか?」

吉田医師
「先週から今週にかけて2人ほど『商品を飲んだけれども自分は大丈夫か?』と。特に症状はなかったですが、来院した人はいました」

鈴江キャスター
「心配になって来る人もいるということですね」

森キャスター
「今後、この対象の商品を飲んでいて心配している人に吉田医師から伝えられること・伝えられる対策はありますか?」

吉田医師
「腎臓症状というのはなかなか出にくいので、採血、もしくは尿検査などで病院を受診してもらう必要があると思います」

森キャスター
「受診するとすぐに採血・検査はしてもらえるものなんでしょうか?」

吉田医師
「それはできると思います」

森キャスター
「飲んでいて不安があるという人は調べていただくということですし、厚生労働省も『対象商品を購入した人は、直ちに飲むのをやめて、体に異常がある場合には医療機関を受診するか、最寄りの保健所に相談してほしい』というふうに伝えています」

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▽▲ 紅麹を含む健康食品の取扱いについて ▲▽

 ▽▲ 紅麹を含む健康食品の取扱いについて ▲▽

令和6年3月22日、小林製薬(株)から、「紅麹関連製品の使用中止のお願いと自主回収のお知らせ」に関する報道発表が行われ、現在、関連する食品の自主回収が行われています。
当該製品をお持ちの方は、摂食せずに自主回収の返品方法に従ってください。
また、当該製品に関する健康被害の相談は最寄りの保健所にご相談ください。

《関連リンク》
 ◎小林製薬(株)ホームページ
 ◎厚生労働省の健康被害情報サイト
 ◎消費者庁のリコール情報サイト

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新潟県 新型コロナ・インフルともに増加傾向 県が感染予防の徹底を呼びかけ

 新潟県 新型コロナ・インフルともに増加傾向 県が感染予防の徹底を呼びかけ

新潟県は7日、県内の新型コロナウイルスとインフルエンザの定点当たりの報告数がともに増加していると発表しました。

県は7日、3月3日までの1週間で新型コロナウイルスの定点当たりの報告数が「12.93」となり、前の週を上回ったと発表しました。

児童福祉施設や老人福祉施設での集団感染も確認されています。

また、インフルエンザの報告数は「18.27」で2週連続で増加。

県は、発熱や咳などの症状があるときや具合が悪いときは外出を控えるなど感染予防を徹底するよう呼びかけています。

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インフルエンザ異例の2回目ピーク、今度はB型…専門家「2度かかる恐れも」

 インフルエンザ異例の2回目ピーク、今度はB型…専門家「2度かかる恐れも」

季節性インフルエンザの感染拡大が続いている。昨年12月にピークを迎えた後、一度は減少したが、年明け以降に急増し、1シーズンで二つのピークができる異例の事態となった。専門家は「昨年流行したA型に代わってB型の感染が広がり、2度かかる恐れもある」と警戒を呼びかける。

インフルエンザは例年、年末前後に流行入りし、ピークが一つできる。しかし、今シーズンは昨年9月から流行が拡大した。大阪府の本村和嗣・感染症情報センター長は「コロナ禍ではインフルエンザがほとんど流行せず、十分な免疫を持たない人が増えた。(対策が緩和された)昨春以降、社会経済活動が活発化し、3、4か月早く感染が広がった」と指摘する。

厚生労働省は、全国5000の定点医療機関からの報告を基に1機関あたり1週間の患者報告数が10人で「注意報」、30人で「警報」とする基準を定めている。

秋からの流行は12月初旬に報告数の全国平均が33・7人と警報レベルとなった。その後は注意報レベルの12・7人にまで下がったが、年明け以降は5週連続で増加し、2月初旬に23・9人となった。地域別では福岡、佐賀、熊本、大分、宮崎、奈良、京都の7府県が警報レベルとなり、大阪、愛知など4府県で29人を超えて警報レベル寸前だ。

「患者の増加が止まらない」。大阪府東大阪市のクリニック「藤戸小児科」の藤戸敬士(ひろし)院長は話す。2月初旬の1週間の患者数は1か月前の10倍近い108人にまで急増したという。

2回目のピークができた背景には、昨年末にかけて2種類のA型(H1N1型、H3N2型)が流行した後、1月以降に新たにB型が拡大している現状がある。

感染症に詳しい菅谷憲夫・慶応大客員教授によると、B型ウイルスはあまり変異を起こさない。多くの大人では一度かかって得た免疫が保たれて重症化しにくいが、この4年間、B型の流行がなかったため、子どもはほとんど免疫を持っていないという。2月初旬の患者の約7割を15歳未満が占めた。

菅谷氏は「B型でこの規模の感染の山ができることは珍しい。異なるウイルスが順番にピークを引き起こすのも異例だ」と指摘。「結果として、(推計感染者数約1458万人と)近年で最も大規模だった2017~18年に匹敵する流行になる可能性が高い」との見方を示した。

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新型コロナウイルス 1か月で感染者が急激に増えたのはなぜ? インフルエンザの患者も増加…新型コロナのピークは2月か?

新型コロナウイルス 1か月で感染者が急激に増えたのはなぜ? インフルエンザの患者も増加…新型コロナのピークは2月か? 

2023年12月の時点で、それほど多くなかった新型コロナウイルスの感染者が、1月に入り急激に増えてきました。その理由や流行しているウイルスの特徴について、東京医科大病院渡航者医療センター特任教授の濱田篤郎さんに聞きました。(聞き手・利根川昌紀)

1か月で2倍以上に
新型コロナウイルス 1か月で感染者が急激に増えたのはなぜ? インフルエンザの患者も増加…ピークは2月か?
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――新型コロナの感染状況について教えてください。

11月下旬ごろから感染者が増え始めてきましたが、1医療機関あたりの患者数は12月の最終週で5.79人でした。ところが、1月になると感染が広がるスピードが上がり、直近の1月15~21日は、12.23人になっています。

――新型コロナの感染者が増えてきたのはなぜですか。

理由は二つ考えられます。一つは、気温がぐっと下がってきたということです。呼吸器の感染症は、気温が下がると感染が広がる傾向があります。室内に籠もりがちになり、換気もしないということが要因の一つとして考えられます。

もう一つは、ウイルスがヒトに感染しやすく変異していることが挙げられます。12月に日本で多かったのは、XBB系統の「EG.5」というタイプでしたが、1月に入ると、BA2.86系統の「JN.1」が多くなりました。1月25日に東京都が公表したデータによると、調査した検体の55.6%がJN.1でした。

――JN.1は、どのような特徴がありますか。

EG.5とJN.1は、感染したりワクチンを接種したりして獲得した免疫から逃れる傾向にあると言われています。加えてJN.1は、EG.5よりも感染力がやや強いのではないかと考えられています。

――感染すると、重症化しますか。

今のところ、重症者が増えたという報告はありません。高熱が出るインフルエンザの方が、症状が重くなるという印象です。

インフル B型も
新型コロナウイルス 1か月で感染者が急激に増えたのはなぜ? インフルエンザの患者も増加…ピークは2月か?
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インフルエンザと新型コロナの感染者数(1医療機関あたり)(国立感染症研究所のデータを基に作成)

――そのインフルエンザの感染も心配です。

1医療機関あたりの患者が33.72人だった23年12月の初旬以降、感染者は減っていました。しかし、年が明けると増加に転じ、1月15~21日の週は17.72人でした。「A香港型」として知られるA(H3N2)型に加えて、09年に新型インフルエンザとして流行したA(H1N1)型、B型の感染者も目立つようになったことが影響していると考えられます。

学校の冬休みが終わり、授業が始まりました。そうした状況もあり、今後も感染者は増え続けると予想されます。

こまめに手洗いを
――新型コロナやインフルエンザに感染しないようにするには、どうしたらよいでしょうか。

接触感染を防ぐため、こまめに手洗いをしてほしいと思います。また、ともに 飛ひ沫まつ によって感染が広がります。人混みが激しい、「密」の場所に行く場合は、マスクを着用してほしいです。

気温が低いので難しいかもしれませんが、30分に1回程度、部屋の窓を開けて換気をすると、感染するリスクを下げることにつながります。

また、インフルエンザワクチンを打っていない人は、今からでも接種を検討するとよいと思います。

――感染した場合は、どのように対応すればよいですか。

自宅で様子をみて、症状が重い場合は医療機関を受診するとよいでしょう。「人にうつさない」ことが大切です。高齢者や、糖尿病や高血圧といった基礎疾患がある人はすぐ、主治医に相談してください。

「波」は大きくならない?
――今後も、感染は拡大していくのでしょうか。

今後も、インフルエンザも新型コロナも感染拡大は続くとみていますが、新型コロナに関しては、大きな「波」にはならないのではないかとみています。

欧米では23年12月の時点でJN.1が増えていましたが、重症者が多く出たり医療機関が 逼ひっ迫ぱく したりしているという状況はみられず、そのまま、感染者の数は減ってきています。欧米の状況から考えると、日本でも、医療機関が感染者であふれるような状況にはならず、2月に感染のピークを迎えるのではないかと予想しています。

30~50歳代は注意したい「はしか」 新幹線の同じ車両でうつった?…国内で感染者確認 海外では流行中

はまだ・あつお  1981年、東京慈恵会医科大卒。同大講師などを経て、2010年7月、東京医科大教授。21年4月から現職。著書に「旅と病の三千年史」(文春新書)、「歴史を変えた『旅』と『病』」(講談社+α文庫)、「職場における感染症対策」(産業医学振興財団)、「海外健康生活Q&A」(経団連出版)、「パンデミックを生き抜く」(朝日新書)など。

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【感染症ニュース】感染性胃腸炎の全国定点報告数7週連続増加 医師「被災地の避難所ではノロウイルスの集団感染に注意」

 【感染症ニュース】感染性胃腸炎の全国定点報告数7週連続増加 医師「被災地の避難所ではノロウイルスの集団感染に注意」

冬になると流行するノロウイルスを含む感染性胃腸炎。国立感染症研究所の令和5年第51週(12/18-24)速報データでは、定点当たりの報告数は6.52。7週連続で増加しています。東京、香川、大分で10を超え、食中毒や家庭内感染が心配されています。

◆冬の感染性胃腸炎の多くは、ノロウイルスが原因
感染性胃腸炎は、さまざまな細菌やウイルス、寄生虫が病原体である感染症の総称で、発熱、下痢、悪心、おう吐、腹痛などが起こります。特に冬に流行する感染性胃腸炎の原因としては、ノロウイルスがあります。ノロウイルスは手指や食品などを介して、経口から感染し、ヒトの腸管で増殖。おう吐、下痢、腹痛などを起こします。健康な方は軽症で回復しますが、子どもや高齢者などでは重症化の可能性があり、吐物を誤って気道に詰まらせて、死に至ることもあります。

◆被災地では、ノロウイルスの感染報告が
元日に発生した能登半島地震では、多くの方が避難所で過ごされています。今心配されているのが、感染症の流行です。生活用水が十分にないことから、衛生状況が悪化。ノロウイルスの集団発生の懸念があるといいます。感染症に詳しい大阪府済生会中津病院院長補佐感染管理室室長の安井良則医師は、「能登半島地震で被災された方々に、心からお見舞い申し上げます。被災地では水が不足しており、衛生状況が悪化する恐れがあります。私が、東日本大震災後に救援で向かった避難所では、実際にノロウイルスの集団感染がありました。避難所では、多くの人が一時的に共に生活することになるため、人から人に広がる感染症に注意が必要です。ノロウイルスはふん便などから感染するので、トイレの清掃が十分でなかったりすると、感染が広がるおそれがあります。ノロウイルスに対して、一般的なアルコール消毒液は効果が薄く、石けんでの手洗いが一番とされていますが、被災地では難しい状況にあると思います。次亜塩素酸ナトリウムが含まれる塩素系漂白剤を薄めた溶液でトイレのドアノブや便座などを消毒するなど、できることから感染対策をしていただきたいと思います」と語っています。

◆体調が悪い時の避難について
手指の消毒やマスク着用が感染防止に有効なことは知られていますが、避難所では衛生用品などの物資が十分に確保できない場合もあります。また、人によっては、一日中マスクを着用することも大きな負担になる可能性もあります。体調の悪い人で、身の回りの安全が確保されている場合には、自宅や安全な場所にとどまるという選択もあるかも知れません。万が一に備え、体調が悪い場合の避難方法なども普段から考えておくとよいかもしれません。

◆ノロウイルスの感染を広げないために
ノロウイルスは乾燥すると空中に漂い、口に入って感染することがあります。ノロウイルスの感染を広げないためには、処理と消毒が重要です。

おう吐物の処理の注意点は、
・使い捨てのマスクやガウン、手袋などを着用して作業を行う。
・ペーパータオルなどで静かに拭き取り、塩素消毒後、水拭きする。
・拭き取ったおう吐物や手袋などは、ビニール袋に密閉して廃棄する。その際、できればビニール袋の中で1000ppmの塩素消毒液に浸す。
・しぶきなどを吸い込まないようにする。
・終わったら丁寧に手を洗う。
また、食器・環境・リネン類などの消毒の注意点は、
・感染者が使ったり、おう吐物が付いたものは、他のものと分けて洗浄・消毒する。
・食器等は食後すぐ、厨房に戻す前に塩素消毒液に十分浸し消毒する。
・カーテン、衣類、ドアノブなどは200ppmの塩素消毒液などで消毒する。
※次亜塩素酸ナトリウムは金属腐食性があるので、ドアノブなどの金属部は消毒後十分に薬剤を拭き取る。
・選択するときは、洗剤を入れた水の中で静かにもみ洗いし、十分にすすぐ。
※85℃で1分間以上の熱水洗濯や、塩素消毒液による消毒が有効。
※高温の乾燥機などを使用すると、殺菌効果が高まる。

◆家庭でも、ノロウイルス対策を!
塩素消毒液は、ご家庭にある次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤で代用できます。製品の濃度によって異なるので、表示をしっかりと確認をしてから使用してください。また、酸性のものと混ざると有毒ガスが発生することがあるので、使用上の注意をよく読んでから使用してください。

◆ノロウイルスによる食中毒にも注意!
また、冬にはノロウイルスによる食中毒も多く発生します。調理する人は、よく手を洗い、調理器具の消毒を心がけてください。また、体調が悪いときには、調理を控えるなど、健康管理をしっかりとして、感染拡大の防止に留意しましょう。


引用
国立感染症研究所 感染症発生動向調査週報 2023年第51週(12/18-24)速報データ
厚生労働省:ノロウイルスに関するQ&A、

取材
大阪府済生会中津病院院長補佐感染管理室室長 安井良則氏

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