視覚障害者にも対応できる、歩行者ナビゲーションを開発した。
清水建設は、日本IBMの協力を得て、視覚障害者にも対応できる歩行者ナビゲーションを開発した。
目的地を音声で指定すると、現在位置から目的地までの経路を音声でナビゲートし、屋外だけでなく、建物の中でも指示できるという。
スマートフォンやタブレットがあれば利用できるこのシステムは、2018年をめどに実用化を目指していて、鉄道の駅など交通機関の建物や、ショッピングセンターなどでの活用が期待されている。
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20150729-00000677-fnn-soci
お年寄りは身体の不自由な人の立場に立って接客しよう──。日本航空(JAL/JL、9201)は6月29日、高齢者や身体障害者が安心して空の旅に出掛けられるよう、新人の空港旅客係員(グランドスタッフ)を対象とした、「プライオリティ・ゲストサポート訓練」を報道関係者に初公開した。
訓練は羽田の新整備場地区にある、空港旅客係員用の訓練施設「空港サービスモックアップ」で実施。今春入社の空港旅客係員500人が受講しており、29日の訓練には6月入社の14人が参加した。
◆「あと少しです」はダメ
今回の訓練では、2人の教官が高齢者や車いすを利用する人、目の不自由な人、妊娠している人への応対例を約1時間半かけて実演し、新人たちも係員役と乗客役双方を体験した。JALによると、ここ数年で高齢者や身障者の利用が増えていることから、座学だけではなく、実技を通じて、係員全員が応対方法を身につけられるようにしたという。
高齢者の応対訓練では、視力や聴力などが低下する装具を着用し、航空券の文字が見えにくさや、財布から小銭を取るだけでも時間がかかってしまうことなどを体験した。
車いすで搭乗する場合、幅の狭い保安検査場や搭乗口を通過したり、車いすの車輪を外すといった応対が必要になる。教官は、段差や坂道、狭い通路を通る際、係員自身が気をつけることだけではなく、ひじを車いすから張り出さないなど、乗客にも注意してもらうポイントがあると説明していた。
目の不自由な人を案内する際は、教官から「あっち、こっち、あと少し、といった言葉ではなく、あと3歩歩くと段差があります、というように、わかりやすい声がけを」と指導があった。
また、妊娠している人の場合、病気ではないため妊婦自身が係員に声を掛けづらい場合があると説明。新人係員たちは、2キロのおもりが入ったジャケットを着用して、妊娠中は身動きが取りにくいことを体験していた。
◆車いす「予想以上に重かった」
車いす訓練を体験した伊丹空港配属の田中絵梨さんは、「車いすが予想以上に重かったです。前後に押したことはありましたが、段差を通るのは初めてでした」と振り返った。立ち位置や話し方、車いすを動かすコツなど、気をつけなければならない点が多くあると話した。
目の不自由な人を案内する訓練をした福岡空港配属の近藤さつきさんは、「目の不自由な人を案内する言葉を普段は使っていないので、戸惑いました。案内しなければ、という気持ちが先に出てしまいました」と、自ら体験しなければわからない応対の難しさを実感していた。
空港旅客係員の施設での訓練は、国内線は16日間。チェックイン手続きや搭乗口の案内などの訓練を受けた後、今回のプライオリティ・ゲストサポート訓練を受ける。JALには同訓練のインストラクターが167人いるという。新人教育や訓練のカリキュラム作成を担う専任教官は、全員がインストラクター資格を保有。インストラクターは、羽田空港では国内線と国際線合わせて50人、福岡や伊丹では10人弱、小規模空港でも最低1人は配置しているという。
JALの空港企画部教育・サポート室の志知茜専任教官は、「自分自身が考えて、型にはまらない案内ができるようになってもらうのが狙いです。人だからこそ出来るサービスを提供していきたいです」と、目的を語った。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150630-00000001-awire-bus_all
高齢者に多く見られる、物忘れや判断力が低下していく脳の病気、アルツハイマー病。近年では40代からも発病する事例が増えてきているようです。
予防には興味があるけれど、脳の健康のためにいったい何をすればいいのか、具体的な予防策がわからない方も多いのではないでしょうか。
そのアルツハイマー病を予防&改善が期待されるとして、今、ココナッツオイルに注目が集まっています。
■脳の活動をサポートする中鎖脂肪酸が豊富
『アルツハイマーの改善&予防に!ココナッツオイルでボケずに健康』を刊行した株式会社主婦の友社のレポートによると、ココナッツオイルによるアルツハイマー予防や治療効果は、米国人医師メアリー・T・ニューポート氏が発見。
すでに米国の36%の人に改善効果が認められ、加齢制御医学の大家でもある順天堂大学大学院教授・白澤卓二先生も推奨しています。
アルツハイマー病になると神経細胞がエネルギー源としているグルコース(ブドウ糖)を使うことができないガス欠状態になり、様々な認知障害を引き起こします。
その際、別のエネルギー源として脳の活動をサポートしてくれるのが、中鎖脂肪酸が肝臓で分解されてできるケトン体。ココナッツオイルには、その中鎖脂肪酸が豊富に含まれているのです。
■1日2杯のココナッツオイル健康法
健康向上やアルツハイマー病予防に効果が期待できるココナッツオイルの摂取量は、1日大さじ2杯が目安。普段の飲み物や食事にココナッツオイルを“ちょい足し”するだけなので、とっても簡単です。
(1)コーヒー
コーヒーに入れればカフェで人気のフレーバーコーヒー風に。コーヒーの苦味がマイルドになり、ノンシュガーでも美味しく飲むことができます。
(2)スープ
コーンスープやかぼちゃのスープなどポタージュ系のスープによく合い、味に深みが増します。インスタントスープに混ぜるだけでもOK!
(3)トースト
固まったココナッツオイルをトーストにバターのように塗るだけ。甘い香りが引き立ち、デザートとしてもおすすめです
ココナッツオイルは様々な飲み物や食べ物と相性がよく、普段の食事に簡単に取り入れ、そしてアレンジすることが可能です。その甘い香りを楽しめるのも魅力の1つですよね。早めのアルツハイマー病対策として、是非実践してみてください。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141128-00051936-nkcareism-life
横浜から未来のパラリンピック選手を-。コンサルティング会社「アクセンチュア」(横浜市西区)が18日、レーサー車と呼ばれる陸上競技用車いす5台を横浜市リハビリテーション事業団(同市港北区)に贈った。同社に所属する車いす選手の中山和美さん(31)=港北区在住=らが、障害者スポーツの発展に役立ててほしいと願いを込めた。
中山選手は2007年に脊髄の病気で両下肢麻痺(まひ)となり、同事業団が運営する障害者スポーツ文化センター「横浜ラポール」で車いすマラソンのトレーニングをスタート。国内外のレースで経験を重ねてきた。
中山選手をはじめ障害者スポーツを支援する同社は昨年暮れに車いすの寄贈プロジェクトを企画し、フェイスブック(FB)で紹介。原田広美執行役員管理本部長は「FBで『1000いいね!』が集まったら会社として支援すると約束していたら、あっという間に達成した」と話した。社会的な関心の高まりを感じた一方で、障害者スポーツの普及は道半ばとの認識で「(レーサー車寄贈が)これからパラリンピックで活躍する人たちの一助になれば」と期待していた。
金井良樹理事長は「若い世代から障害者スポーツを強化していくことにしており、ぜひ活用していきたい」と喜び、感謝状を渡した。
中山選手は来年のリオデジャネイロ・パラリンピック出場を目指し、毎週のように横浜ラポールでトレーニングに励んでいる。「リオでメダルを取りたいというのが一番の目標。レーサー車に乗る後輩たちとともに、トレーニングを続けていきたい」と話していた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150619-00001848-kana-l14
岩手県陸前高田市は17日、東日本大震災の影響で途絶えていた「ふるさと納税」の受け付けを7月1日に再開すると発表した。寄付者への返礼品を通して特産品を幅広く宣伝する一方、その梱包(こんぽう)業務を障害者などに委託して就労支援を図る。
市のふるさと納税は「陸前高田がんばっぺし応援寄付金」。申し込み手続きは全国の自治体とほぼ同じだが、使い道については▽出産・子育て▽高齢・障害者支援▽文化財保護--などと、寄付者が選択できる。
返礼品にはブランド米「たかたのゆめ」やカキ、米崎リンゴなど農水産物など計75品目を用意。戸羽太市長は「地域産業の支援や交流人口の拡大、震災の風化防止」をふるさと納税の柱に据えている。
市は返礼品の荷造りや発送作業を、市内の福祉作業所やシルバー人材センターに任せる予定だ。ふるさと納税の利用により、障害者らの雇用や所得増を積極的に後押しする効果も期待している。
問い合わせは、同市企画政策課(電話0192・54・2111)。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150618-00000009-mai-soci
最新の国の研究によると、65歳以上の高齢者の約15%が認知症だと言われているそう。しかし認知症は高齢者だけがかかる病気ではありません。65歳未満で発症する“若年性認知症”は、働き盛りに発症するために、本人や家族が被る経済的損失、心理的衝撃は計り知れません。最近では、早期発見・治療をすれば進行を遅らせることも可能になってきています。
今回は、東京都福祉衛生局が発表している「自分でできる認知症の気づきチェックリスト」と認知症を予防する習慣についてご紹介します。まずはご自身に思い当たるフシがないか、チェックしてみてください。
■最近なんだか物忘れが激しい…自分でできる認知症チェック10個
以下の1~5で「いつもそうだ4点」「頻繁にある3点」「ときどきある2点」「まったくない1点」の合計を出してください。
1:財布や鍵など、物を置いた場所がわからなくなることがある
2:5分前に聞いた話を思い出せないことがありますか
3:周りの人から「いつも同じ事を聞く」などの物の忘れがあると言われる
4:今日が何月何日かわからないときがある
5:言おうとしている言葉が、すぐに出てこないことがある
以下の6から10で「できない4点」「あまりできない3点」「だいたいできる2点」「問題なくできる1点」を出してください。
6:貯金の出し入れや、家賃や公共料金の支払いをひとりできる
7:一人で買い物に行ける
8:バスや電車、自家用車などを使って一人で外出できる
9:自分で掃除機やほうきを使って掃除ができる
10:電話番号を調べて、電話をかけることができる
1から10の合計が20点以上の場合は、認知機能や社会生活に支障が出ている可能性があります。お近くの医療機関や相談機関に相談してみましょう。
(※このチェックリストの結果はあくまでもおおよその目安で医学的診断に代わるものではありません。認知症の診断には医療機関での受診が必要です。※身体機能が低下している場合は点数が高くなる可能性があります。)
■認知症を予防する生活習慣
認知症の予防には、生活習慣病(高血圧症、脂質異常症、糖尿病、心臓病など)を予防することがとても大切です。
お酒をほどほどに、塩分を控えたバランスのよい食事を心がけましょう。適度な運動も大切です。まさに、メタボを予防する生活習慣と同じですね!
認知症になると、物忘れが増えるだけでなく、不安を感じる・うつ状態になる・怒りっぽくなるなどの症状が出るそう。本を読んだり趣味に取り組む、人と会話するなど、生活を楽しむことも大切です。
認知症は早期発見と早期治療が非常に大切で、特にアルツハイマー型認知症は薬で進行を遅らせることができる場合もあります。日本で若年性認知症の有病率は44歳以前で人口10万対5~10人、45歳~64歳で同じく80人から150人となっており、いずれの年齢階層でも男性が女性を上回っています。
他人ごとと思わず、まずは日々の生活習慣改善をすることが大切ですね。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140711-00000659-nkcareism-life
保育士や幼稚園教諭の人材紹介サービス「保育のお仕事」を展開する、株式会社ウェルクスは、保育に関するお役立ち情報を提供する「保育のお仕事レポート」にて、先月読者を対象に行ったアンケート調査の結果を発表した。これは厚生労働省が、少子高齢化で福祉人材の確保が難しくなることを予想し検討している、保育士や介護福祉士など福祉に関する資格の”一本化”について、賛否や意見を聴取したもの。
調査の結果、保育士や幼稚園教諭をはじめとした読者さま100人を対象に、福祉資格の一本化に賛成か反対かを質問したところ、77.0%の回答者が反対と回答する結果になった。一方で賛成と回答したのは13.0%、どちらとも言えないと回答したのは10.0%だった。
賛成反対それぞれその理由を聞いたところ、賛成派からは「選べる職場が増えるから」が50%、「幅広く福祉に関わってみたいから」が25%「人材採用が楽になるから」19%などの意見が、また反対派からは「保育や介護は全くの別物と感じるから」が51%、「サービスの質が下がると思うから」が18%、「知識習得のために研修などに参加する余裕がない」9%などの意見が寄せられた。
また、自由記述の形式で、福祉資格一本化についての意見を募ったところ、大変多くの貴重な意見が集まった。その一部を紹介すると、
◆現場のことを考えて!
・現場のことを考えていない。まずは自分たちが見学及び働いてみて、現場の現状や違いを自分の目で確かめてほしい。(30代女性)
◆同じようでも重要性がそれぞれ異なる!
・排泄、食事、日常生活全般のサポートをすることはどちらの資格も同じですが、排泄一つでも子どもと高齢者とでは重要性は異なります。幼稚園教諭、保育士、介護福祉士の資格を持っていますが統一は反対。(20代女性)
◆障がい児の対応など必要性もあるが立場が低い!
・医療の進歩と共に障がい児も増えている。保育や介護どちらかだけの分野では補うことができないことを感じているが、行政の求めることが増えれば、携わりたいと思っている人にとって狭き門になってしまう。一方で、広げてしまえば間違えた接し方をしてしまう…。そんな厳しく難しく、求められるものが多い割に、この分野の地位や名誉、給料が低過ぎる。そこを一緒に上げていくべきだ。(40代女性)
◆質の低下は働く側も預ける側も困る…
・子どもと老人では対応が全く異なると思います。それによって学ぶべき内容がかわり、統一資格にしてしまうと膨大な知識が必要となり資格を取りたくても時間がかかってしまう、お金もかかってしまう、勉強を短期で済まそうとして知識不足のまま資格を取れてしまうなど様々な問題が多いと思います。そうしたことから質の低い保育、介護となるのは働く側も預ける側も困ります。今それぞれの資格を持ち仕事をしている人は勉強をし直すのでしょうか?それはまた負担になります。絶対に反対です。(20代女性)
■アンケート調査概要
・実施期間:2015年4月16日~5月14日
・実施対象:保育士(72.0%)・幼稚園教諭(10.0%)・その他保育教育関連(2.0%)・学生(3.0%)・主婦(8.0%)・その他(5.0%)
・回答者数:100人(平均年齢:34.0歳)
・男女割合:女性/96.0%・男性/3.0%・無回答/1.0%
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150614-00010001-dime-soci
障害のある人が地域で暮らす「グループホーム」が今年、京都市右京区に2カ所誕生した。国の施策に基づき同様の施設は全国で開設されているが、親の高齢化が進み、将来を見据えた安心した住まいの確保は大きな課題だ。「老障介護」に直面する親の思いや地域の声を聞いた。
天神川沿いのサクラ並木を望む開放感あるリビングで、入所者たちがテレビを見たり、職員と会話をしたりしていた。右京区西院西田町のグループホーム「ぷらり」。当事者家族でつくる「市身体障害児者父母の会連合会」が4月に重度身体障害者向けとして開設した。
3階建てで定員は8人。40代の男性2人が暮らす。介助者がいなければ日常生活を送れない人もいる。職員が24時間常駐し、8万円の家賃のうち一部は行政の補助がある。
長男(44)が入居する竹村壽子さん(72)は、長年家族で介助を続けてきた。約10年前に夫(75)が脳梗塞で倒れ、竹村さんも病気で入退院を5年ほど繰り返した。受け入れ施設は見つからず「どうしようもない状況だった」と振り返る。
竹本さんのように障害のある子がいる家庭では、親の高齢化で介助が困難になる「老障介護」に直面し、「親亡き後」の悩みを抱える。現場の職員には「自分が面倒を見られる間に子をみとりたい」といった声が寄せられる。家庭内で孤立して心中する例もある。
同会が「介護者が介護不能になったときの考え」を聞いた家族へのアンケートでは、約140世帯のうち約23%が「不明かつ不安」と答え、約38%が入所施設やグループホームでの生活を希望していた。ぷらりの入居者の募集には、定員の倍の応募があった。
「入れてホッとした気持ちもあるが、同じように悩んでいる家族はたくさんいて複雑だ。ほかにも受け入れ先を考えなければ」と竹村さんはいう。
施設をめぐっては、地域の支援や理解も欠かせない。今月、同区西院上今田町にできた知的障害者のグループホーム「WITH 京(みやこ)」は、長年地元で作業所を運営してきた社会福祉法人みやこが開いた。30~60代の6人が暮らす。羽根田晴美施設長(67)は「昔から作業所があり、祭りなどを通じて住民と交流があったので、すんなりと受け入れてもらえた」と話す。
全国では開設の際、近隣住民の反対で計画を断念せざるを得ないケースもある。ぷらりの地元の西村明自治会長(66)は「反対などあり得ない。町内に開設すると聞いてうれしかった。同じ住民として共に生きたい」と語る。地域の社会福祉協議会も積極的に交流していく方針だ。
グループホームは新築だけではなく、賃貸住宅を活用する例もある。兵庫県は2008年度からグループホームの設置促進に向け、社会福祉法人などの事業者に県営住宅の情報を提供する「マッチング事業」に取り組む。これまで59戸、158人(4月現在)が入居した。
父母の会連合会の渡辺登志子会長(72)は「親亡き後の暮らしは永遠のテーマ。グループホームの存在を多くの人に知ってもらい、それぞれの障害者に合った生活ができるよう、空き家の活用なども考え、安心できる生活を支援したい」と模索を続ける。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150614-00000027-kyt-l26
浦添市は7日、障がい者が沖縄戦当時、どのような立場に置かれていたかを学ぼうと「障がい者と沖縄戦」と題した講演会を開いた。県視覚障害者福祉協会会長で強度弱視の山田親幸さん(80)が北部の山中に避難した戦争体験を説明し「家族に守られたから生き延びることができた。戦闘の激しい南部にいたら生きていなかったかもしれない」と語った。沖縄国際大学名誉教授の安仁屋政昭さん(80)が、弱い立場にある人たちが強いられた悲惨な体験は十分に語り継がれていないと指摘した。
山田さんは戦中、大宜味村喜如嘉の山中で食料不足に苦しみながら家族11人で3カ月間暮らした。家族が食料を探しに出る昼間に2歳の妹の子守をした。妹が空腹で泣くと周りから「米兵に聞かれる」と怒られた。「両親が米兵に殺されて帰って来なかったらどうしよう」と不安にも駆られた。
山田さんには脳性まひで右半身が不自由だった長兄がいた。徴兵検査で「丙種合格(不合格)」とされ、学校では「米食い虫」と心ない言葉を浴びせられた。長兄は強い負い目を感じてか、軍事情報誌を読み込み、危険が大きい地域の見張り番をするなどの“軍国少年”になった。山田さんは「死んでも構わないと、せめてもの戦争協力だったのだろう」と振り返った。
安仁屋さんは、砲弾が落ちても動じない聴覚障がい者が批判されたり、スパイ扱いされたりし、障がい者自身が「俺たちは邪魔者だ」と、自殺を話し合ったこともあったと話した。妊婦に加え、結核やハンセン病などを患う病人も排除の対象となったとし「事実を踏まえて冷静に実態を把握し、二度と起きないようにしないといけない」と訴えた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150608-00000001-ryu-oki
耳の不自由な人に映画の魅力を伝えたい-。大和郡山市の要約筆記サークル「OHP金魚」が、同市が舞台の邦画『茜(あかね)色の約束 サンバDo金魚』の日本語字幕を作成した。人の会話だけでなく、自然の音や音楽の伝え方にも工夫を凝らした字幕は障害者だけでなく、耳が聞こえにくくなった高齢者などからの評判も上々。「映画を深く楽しむツールになる」とメンバーらは話している。
要約筆記サークルは、聴覚障害者に講演などの内容を要約筆記して伝える団体。透明なシートにペンで講演内容を書き、OHP(透過式投影機)でスクリーンに映し出す。県聴覚障害者支援センターによると、県内では現在、12の団体が活動している。
「OHP金魚」は平成13年に発足。ボランティアの主婦や難聴者などを中心に、現在17人が所属している。映画の字幕の作成は、『茜色の約束』が公開される平成24年に持ち上がった。
同市出身の塩崎祥平監督が手掛けた映画は、金魚の養殖が盛んな市を舞台に、日系ブラジル4世の少年が見つけた茜色に光る金魚をめぐるドラマを、少女との淡い恋を交えて描いた作品。「OHP金魚」代表の安藤法子さん(54)らは「地元の聴覚障害者にも楽しんでもらいたい」と、日本語字幕付きの映像作成を配給会社に依頼したがかなわなかったため、「それなら自分たちで作ろう」と監督に相談、快諾を得た。
昨夏から、パソコンのフリーソフトで字幕作成を開始。「映画の雰囲気がうまく伝わるよう、音の表記にこだわった」(安藤さん)といい、作中に流れる音楽を「♪」の記号だけでなく「神秘的な音」「勇ましいリズム」など、表現を工夫した。
上映時にはプロジェクターを2つ使い、スクリーンに映像と字幕を重ね合わせて映す。字幕は映画の音声に合わせ、パソコンのキーボードを手動で押しながら表示しており、一瞬も気の抜けない大変な作業だ。
先月24日、同市で開かれた上映会には50人を超える観客が詰めかけた。上映終了後、うっすらと涙を浮かべた障害者から「良かった。感動した」「本当に大変な作業だったと思う。すばらしかったです」などと感想が寄せられたという。
事務局長の阪本環(たまき)さん(52)は「年を重ねると健常者でも聞こえは衰える。字幕は健常者にとっても映画を深く楽しむための要素になる」と話す。「OHP金魚」では、今後も機会があれば字幕付きの同映画を上映する予定。安藤さんは「障害者も楽しめるよう、多くの邦画にも日本語の字幕が付けばうれしい」と話していた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150605-00000051-san-l29
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