家具などを販売する「イケア・ジャパン」は、室内で使う子ども用のブランコで部品が破損し、子どもが落下してけがをするおそれがあるとして、国内で販売した900個余りを自主回収すると発表しました。
「イケア・ジャパン」の発表によりますと、自主回収するのは、「イケア」が「GUNGGUNG」という商品名で世界各国で販売していた、部屋の天井からつるすタイプの子ども用ブランコです。
会社によりますと、このブランコでは、長さを調整する部品が破損し、オーストリアで子どもが落下して足の骨を折るなど、先月までに海外で合わせて4件の事故が報告されたということです。
日本国内では今のところ事故の報告は無いということですが、今後、同じような事故が起きるおそれがあるとして、ことし3月から国内で販売した906個を自主回収するとしています。
対象の製品については、店舗に持ち込むか、サポートセンターに電話で問い合わせれば、代金を全額払い戻すということです。
問い合わせ先は「イケア・ジャパンカスタマーサポートセンター」で、電話番号は0120-151-870です。
受付時間は午前9時30分から午後6時までです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140917/k10014677121000.html
矢野経済研究所は9月16日、語学ビジネス市場に関する調査結果2014を発表した。早期英語教育熱の高まりから、子ども向け外国語教室が好調で、2014年度の市場規模は前年度比102.1%の8,259億円と予測している。
同調査における語学ビジネス市場とは、1.成人向け外国語教室市場、2.幼児・子ども向け外国語教室市場、3.プリスクール市場、4.幼稚園・保育園向 け英語講師派遣市場、5.書籍教材市場、6.語学独習用機器・ソフト、7.電子辞書市場、8.幼児向け英会話教材市場、9.通信教育市場、10.e- learning市場、11.ソフトウェア市場、12.語学試験市場、13.留学斡旋市場、14.通訳・翻訳ビジネス市場の主な14分野が対象。調査期間 は2014年4月~7月。
2013年度の語学ビジネス総市場規模(主要14分野合計)は前年度比103.1%の8,089億円(事業者売上高ベース)であった。今後も市場は順調に拡大し、2014年度の語学ビジネス総市場規模は前年度比102.1%の8,259億円と予測している。
幼児・子ども向け外国語教室市場規模は、2013年度が前年度比102.5%の952億円。早期英語教育熱が引き続き高まっており、外国語教室に通い始 める年齢が下がっている。また、小学校高学年になると学習塾を優先して外国語教室への通学をやめるケースが徐々に減少している。英語を中心とした幼児・子 ども向け外国語教室の受講者は今後も増加傾向にあり、2014年度の子ども向け外国語教室市場規模は前年度比102.9%の980億円と予測している。
2013年度の留学斡旋市場規模は、前年度比115.2%の190億円。グローバル人材の育成のために、文部科学省は外国人留学生や日本人留学生の倍増 を目指すと数値目標を掲げており、大学や官公庁・自治体・各種団体、民間企業等で留学をサポートする動きが強まっている。そのような動きが追い風となり、 2014年度の同市場規模も前年度比115.8%の220億円に拡大するという。
周辺ビジネスでは、語学試験市場がTOEIC受験者増に伴い拡大、留学斡旋市場も文部科学省の留学生倍増計画などの好影響で好調に推移し、通訳・翻訳ビジネス市場も企業の業績回復や海外進出などにより拡大しているという。
国による接種の呼び掛けが中止されている子宮頸がんワクチンで、難病治療研究振興財団の研究チームは13日、厚生労働省に寄せられた約2500件の副作用報告を調べた結果、1112件の重い副作用が出ていたとする独自の分析を発表した。
厚生労働省に重い副作用として医師から報告が寄せられたのは617件だが、症状を幅広く認定した結果、数が増えたとみられる。
チームは内科、神経内科など専門医ら約7人で構成。けいれんや歩行障害、記憶障害などの中枢神経系の障害、視力や聴力低下などの感覚器異常、広範囲の体の痛みなどを重い副作用と判定。約45%に当たる1112件が該当したという。
http://www.47news.jp/CN/201409/CN2014091301001640.html
児童虐待防止に関わる専門家らが集まる2014年の「子ども虐待防止世界会議」が14日、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で始まった。約70カ 国・地域の医師、研究者など2千人以上が参加。国内外の専門家が虐待防止の取り組みや治療方法についてシンポジウムなどで議論する。会議は17日まで。
今回の世界会議は20回目で、日本で開かれるのは初めて。国際子ども虐待防止学会と日本子ども虐待防止学会が共同で開催し、秋篠宮妃紀子さまと次女の佳子さまも出席された。
開会式で同学会の小林美智子理事長は「海外との交流が次の飛躍につながる」とあいさつした。
会場では、警察や医療関係者などの連携で虐待を受けた児童を発見した米国の成功事例や、海外の虐待防止の法制度についての講演が行われた。シドニー大学名 誉教授で虐待に関する研究が専門のキム・オーツ氏は基調講演で虐待問題では「自分の領域を超えて考える必要がある」と語り、幅広い分野の専門家の連携が重 要だと強調した。
会議に参加したモンゴル人のバティキシ・アディルビシュさんは「世界中の研究者による最新の取り組みが聞けてよかった」。長崎県の女性職員(59)は「子どもの心理的ケアにヨガを使う試みが興味深かった」と話した。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFD14H06_U4A910C1CN8000/
子ども・子育て支援新制度 質の高い保育と幼児教育の提供や、待機児童の解消などを目指す総合的な子育て支援施策。認定こども園の普及は目玉の一つ。幼稚 園を所管する文部科学省と保育所を所管する厚生労働省が別々に補助していた仕組みを改め、内閣府による支給に一本化。補助金申請などの事務を簡単にし、設 置を進める。消費税率の10%への引き上げに伴う税収増加分の一部を財源に充て、2015年4月からの開始を予定している。
http://www.jiji.com/jc/c?g=tha_30&k=2014091300168
薬の副作用が心配…薬を飲まなくても治る病気なら、飲まないほうが良いの?
風邪などの病気になって医師の診察を受けると、症状にあわせて様々な薬が処方されます。病気の治療には、確かに薬は効果的だが、副作用も心配。「なるカラ」にも、薬の副作用が心配で子供に処方された薬を飲ませるべきか、飲ませないほうが良いのか悩むママから相談がありました。看護師さん達はなんと答えているでしょうか?
子供が風邪などひいて病院へ行くと、様々な薬が処方されます。数日安静にしていれば治る病気であれば、薬には副作用があるから飲ませないほうが良いと家族に言われたが、本当にそうなのだろうか?悩むママからの相談です。
「子供が風邪をひいたりしたときに病院で薬を出してもらうのですが、主人が風邪薬は飲ませないほうがいいと言います。理由を聞くと薬には必ず副作用がある ので、薬を飲まないで何日か安静にすれば治るような病気なら、薬は飲ますなと言うのです。副作用があるというのは本当なのでしょうか?病院からもらうもの なので、害のあるものではないはずだと思っていましたが、そういうことを聞くと不安に思っています。薬を飲ませることなく治るなら、飲ませないほうがいい のでしょうか? (40代、女性)」
子供が風邪をひいたりしたときに病院で薬を出してもらうのですが、主人が風邪薬は飲ませないほうがいいと言います。理由を聞くと 薬には必ず副作用があるので、薬を飲まないで何日か安静にすれば治るような病気なら、薬は飲ますなと言うのです。副作用があるというのは本当なのでしょう か?病院からもらうものなので、害のあるものではないはずだと思っていましたが、そういうことを聞くと不安に思っています。薬を飲ませることなく治るな ら、飲ませないほうがいいのでしょうか? (40代、女性)
通常利用する薬は副作用が少ないものなので、リスクを上回るメリットを得るために薬を利用します。しかしながら、副作用のない薬はないということは、心に留めておいてくださいと教えてくれました。
「くすりはリスク」という言葉があります。薬には全く副作用のないものはなく、私たちはリスクを上回るメリットを得るために薬の お世話になっているのです。しかし、副作用は全員に現れるものではないですし、私たちが通常使う薬の副作用はむしろ少ないくらいです。ただ、副作用が出る かもしれないというリスクは一応心に留めておいたほうがいいでしょう。 (小児科看護師)
どんな薬にも大なり小なり副作用が出るということは不幸にしてあるのですが、小さい子供さんに処方される薬は、子供さんの年齢や体格に合わせて、大人よりも薬自体の含有量が少なく処方されます。 (小児科看護師)
処方薬の場合、医師が診察の結果必要と考えられる薬を医師が処方しています。また風邪のように自然治癒でも治る病気の場合でも、症状を抑え自然治癒力を助けるために薬を処方します。薬に対する不安があれば、医師や看護師に相談してみるようにアドバイスがありました。
一般的に風邪薬は、風邪の原因菌がはっきりしていないので菌に直接効く薬ではなく、風邪を引いたときに出てくるつらい症状(頭 痛、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳、熱っぽさ、だるさ、関節痛)に対する薬、いわゆる対症療法的な薬と言われています。少しでも早くつらい症状をやわら げて体力の低下を防ぎ、風邪が治るのを待つ、結局は自然治癒の手助けをしていることになります。 (小児科看護師)
病院を受診されているとのことなので、医師が診断の上、必要とされるものを処方されていると考えられます。確かに軽い風邪なら、 時間と共に自然治癒力で回復しますが、例えば鼻水が長期にわたって続くと中耳炎の原因になりますし、睡眠がしっかり取れない原因にもなりますので、早く治 してあげたいところですよね。軽い風邪なら、症状を悪化させず早く回復させるための薬が処方されているのではないでしょうか。(小児科看護師)
なるべく薬を使いたくないというご希望があれば、受診の際に医師にその旨を伝えてみてはいかがでしょうか?副作用について気になる点は、聞いてみれば答えてもらえますよ。 (小児科看護師)
副作用を不安に思っていることや、なるべく薬を使わずに治ってほしいという親御さんの願いを話しやすい医師なら良いのですが、 ちょっとおっかない医師ですと、診察室に入るだけで緊張して、あまり言いたいことも言えないご様子のお母様をお見かけしたことがあります。直接医師に言い にくい場合は、お母様が不安に思われていることを診察室に入る前に看護師に話したり、問診表にお書きになったりされてみてはいかがでしょうか。 (小児科看護師)
薬は、医師が病気の治療に必要と考えて処方するものですが、できるだけ薬に頼らず早く治してあげたいという希望や、薬の副作用が心配というママの悩みがあれば、ぜひ相談してみてください。納得のいく治療を受けて、早くお子さんが元気になりますように。
長期休暇で身についてしまった怠けぐせや遊びぐせ。一日だけ休むつもりがくせになり、不登校のきっかけになることも。では、もしお子さんが「学校に行きた くない」と言い始めたらどうしたらよいのだろうか? 東京学芸大学教育学部准教授で、スクールカウンセラーも務める松尾直博氏に、不登校に関する保護者か らの質問に答えていただいた。
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Q. 不登校なのかどうか、どのように見極めればよいのでしょうか。遅刻や早退のほか、不登校のサインを教えてください。
A. 学校の話題を避けたり、学校の話題を出すと表情が曇ったりイライラしたりする場合は、学校に行くのがつらい、あるいは学校に行きたくないということのサインかもしれません。何らかの変化が見られるときは、学校での様子を担任の先生などにまずは聞いてみるとよいでしょう。
Q.一度休んでしまうと、学校になじめるか心配です
A. 数日間はちょっとしたわだかまりもあるかもしれませんが、子どもたちは柔軟なので、双方の関係性がよければ、すぐにクラスになじめるケースが多いです。た だ、再登校時には配慮が必要です。仲のいい友達と活動できるように担任の先生などに配慮してもらうとよいでしょう。中学生であれば、友達が気持ちよく過ご せるよう気遣ってくれることが多いです。
程度の差はあれ、子どもは成長する過程で誰でも立ち止まったり、悩んだりします。保護者のかたには、悲観的にも楽観的にもならず、しっかりその事実 を受け止め、支えてほしいと思います。子どもが不登校になってしまったことで自分自身を責めるのではなく、家族やご友人、学校の先生などにまずは相談して ください。「明日、学校に行かせなきゃ」と焦らず、長い目で子どものことを考え、かかわってほしいと思います。
http://benesse.jp/news/kosodate/commu/20140910080055.html
「不利益を被っている子は世間を恐れている。その前提で手の差し伸べ方を考えないといけない」=郭允撮影
出生後、親が戸籍を作らず、学校に通わせてもらえず、社会の枠外に置かれた“見えない子どもたち”がいる。子どもの権利が保障されているはずの先進国日本で、なぜそんな境遇に置かれるのか。私たちはどうすればいいのか。家族や親子関係を通して現代社会に向き合ってきた作家の天童荒太さんに聞いた。
――現代の日本で、政府からも自治体からも存在を認知されていない子どもたちがいることは驚きです。
「私もこうした子どもの存在をほとんど知りませんでした。国や社会による救済は進まず、成人して就職、結婚、出産など、様々な面で苦しんでいるに違いありません。なぜ彼らの存在が表面化しないのか。まず親に後ろめたさがあり、積極的に知ってもらおうとしない。子ども自身はどうしていいかわからない。そして政治も、当事者意識が乏しく、選挙の争点にもならないから動きが鈍い。それらが重なり合って、問題が顕在化しないのでしょう」
「行政の現場で、感づいている人もいないわけではないでしょう。実際に事件などで表面化しているケースもあります。にもかかわらず対応が遅れているのは、かなり情緒的な、人間くさい理由が立ちはだかっていると感じます」
――人間くさい理由とは。
「彼らの救済には新規立法や法改正が必要でしょう。しかし法律は条文こそ冷たくて理知的だが、実は怒りや悲しみなど、立法者の感情や欲求が原動力になっています。無戸籍・不就学児の問題は、立法を担う人たちの精神的共感性を阻むものがあるのです。親のDV(家庭内暴力)や離婚が原因の場合は、男女の好いた好かれたの性愛の問題が根っこにあるという受け止め。親の経済力のなさや無知が原因なら、もっとしっかりしろという親の責任論。不利益を被る子どものことを忘れてしまって、感情的に深く共感できないことが、法整備に踏み出せないハードルになっているのだと思います」
■ ■
――子どもの問題は親の自己責任なのでしょうか。
「誰しも他人の身になって考えるのはすごく苦手で、基本、自分を基準にして考えます。とりわけ、頑張って勉強して働いて、キャリアを築いてきた人にとっては、頑張らない人は怠け者に映る。でも、頑張りたくても頑張れない人がいるんです。生命体はすべて同じ形に作られているわけじゃない。どうしても生まれてくる時に差異が生じる。みなが完全ではないし、同じ条件下で成長していくわけじゃない。それを認めないといけない。頑張れる性格とか集中力は、自分でつかんだと思われていますが、実はそれはとても恵まれたギフトなんだという認識がない。結果として頑張れなかった人を責めてしまう」
「出生届一つ出すのにも『なんとなくできなくて』という人がいるんです。『なんで?』と思うでしょうが、怠けているんじゃありません。できないんです。親自身が子ども時代にネグレクト(育児放棄)や貧困にさらされる状況があったのかもしれない。引っ込み思案になったり世間が怖くなったりして、自分の権利をしっかり主張したり、子どもの権利を得ようとしたりすることができない人たちが確実にいます。その人たちを責めても仕方がないんです」
――親の自己責任でなければ、どうとらえればいいのでしょうか。
「国や社会の原則に戻ることです。子は国の宝であり、人は社会の礎であるということについて、政治家や立法にかかわる皆さんは『その通り』と答えるでしょう。でも実際に国の宝として子どもたちを育む態勢がとれているか。親任せにしていないか。子どもたちをみんなで大切にすべきものという共通原則を持てていない、あるいは失っているんです。子どもたちが不利益を被っているのをただ黙認しているような姿勢は、あえて厳しい言葉を使えば、国や社会が子どもをネグレクトしているに等しいと言えるのではないですか。親をみるのではなくて、みんなの子だという感覚で、しっかり法律で保護すべきだという意識の転換がとても大切です」
「無戸籍・不就学の子どもたちは、これからもっと増えます。これは児童虐待にも通じる問題です。虐待が増えているのは、虐待を減らす政策をとってないからです。児童虐待防止法ができて、児童相談所の人員を増やし、警察・病院・学校の連携を心がけるようにしていますが、それは虐待を減らそうとしているのではなくて、虐待が起きた後の対処なんです。たとえるなら、上流のダムが壊れて水があふれてきている時に、下流で土嚢(どのう)を懸命に積もうとしているようなものです。土嚢の積み方が多少悪かったり、積む人が足りず現場が疲弊したりした時に悲劇が起きる。社会やマスコミは下流での対応が悪いと非難するが、問題の根本は上流のダムの決壊を放置していることなんです」
■ ■
――社会の何が決壊しているのでしょうか。
「日本など先進国は経済を優先する形で、共助・共生社会から競争・格差肯定社会へとかじをきってきました。学校時代から能力によって分けられ、格差を付けられる。それによって人々は孤立化し、閉じ込められる。子どもたちは思春期のころから、生存できるかどうか、自己肯定できるかどうかの瀬戸際に追い詰められる。でも、誰もが競争に勝てるわけではない。自己肯定感を奪われる子どもたちがこれからますます増える社会を、政府および経済界は選択したのです。国民の半数以上もそれを是認するか、無関心の中で受け入れてきている。その前提を、私たちは改めて意識した方がいい」
「このままだと、この国は早晩、滅びの道に入っていく気がしてなりません。共助と共生を忘れた社会、自分の能力や存在を肯定できない人間を大勢生み出している社会に、どんな希望があるのか、むしろ教えてほしいくらいです。自分たちを受け入れようとしない社会に、だったら戸籍もあえて入れない、年金も税金も払わない、という人が増えても不思議ではないでしょう」
――修復するにはどうすればいいのでしょうか。
「私なりの二つの矛盾した結論を言います。一つは、各地域で小さな共助・共生社会をつくっていくこと。無戸籍だけでなく、虐待、貧困、介護、孤独死など、あらゆる問題の一つの解として、小回りのきくネットワークが必要になってくるでしょう。競争社会が人を孤立・分断化させていく方向にあるなかで、人々を結びつけていく社会を狭い範囲でつくっていく。隣近所や仲間同士で自分たちを肯定して、能力や経済力以外にも様々なあり方を認めたり受け入れたりするグループをつくる。互いにおせっかいをやけるグループをつくっていくのです」
「もう一つは、そんな人の思いやりや優しさを諦めることです。今まで人は、個人のおせっかいと優しさに頼ってきた。逆説的だが、それが本当に助けを求めている人たちに手を差しのべることを遅らせ、鈍らせている。たまたま役所にいい人がいた、たまたま付き添ってくれる弁護士がいた。そんな人が全市町村に一人ずつでもいるなら別ですが、そういう人は特別です。日本中どこでも救いの手を伸ばせるようにするには、法律で人々のおせっかいや優しさを担保しなければ無理です。たとえば役所に戸籍の相談に来る人がいたら、問題解決まで一緒に動く。おせっかいに法的根拠を与え、予算をつけるのです。法律が迎えにきてくれないと救われない人が多い。役所の現場でも、おせっかいをやきたいけどやける根拠がなくて困っている人が多いのではないですか」
■ ■
――法律を作らなければおせっかいは期待できないのですか。
「児童虐待防止法も当初は必要ないと思われていたはずなんです。虐待を疑われる子を見つけたら通報して、救うなんてことは当たり前だと思われていた。でも現実はそうではなかった。通報を義務にしないと、人はおせっかいや優しさを発揮できなかった。義務とした今でさえ、通報をためらって手遅れになるケースが次々と生まれています」
「競争・格差肯定社会ですから、自分たちだけ能力を持てば幸せを維持できると思われています。だから問題が起きた時、他人が入ってくることを面倒くさがり、自分たちだけでなんとかしようとする。人が入ってくる経験がないから、助けを求めることを想像できず、回復不能なまでに悪化させてしまう。社会、家族がどんどん閉じてきているんです。社会も家族も外へ開いていかないと、生きづらくなるばかりです。虐待が明らかになった時、なんで『助けて』って言わなかったのかと言われますが、社会が閉じてきているから、言えなくなっているんです」
「いまは短期的に見て、損をすることを嫌がる社会ですが、みんなで負担を分かち合った方が社会は長く持つのです。自分以外で困っている人がいても無関心のまま放っておけば、社会の出費がかえって増えて、いずれ自分の不利益になることに早く気づかないといけません」
(聞き手・中塚久美子)
*
てんどうあらた 1960年、愛媛県生まれ。「家族狩り」で山本周五郎賞、「悼む人」で直木賞。著書は他に「永遠の仔(こ)」「歓喜の仔」など。
http://www.asahi.com/articles/DA3S11344498.html?iref=comtop_pickup_01
子どもって本当に好奇心旺盛ですよね。そんな元気な子どもたちに“ちょっとしたケガ”はつきものではありますが、病院沙汰レベルのケガは出来る限り防いで あげたいもの。ですが、独立行政法人国民生活センター資料によると、実際は産まれてからの3年間で8割弱もの子どもが医療機関での受診を要するような何ら かの事故を経験しているのだとか。
さらに驚きなのが、それらの事故やケガがどこで起きているかということ。なんと、約7割が“住宅内”で起きているんです。今回は、住宅で起きやすい事故の特徴、気をつけていてもママやパパの目が届かない“盲点ポイント”などについて、調べてみました。
■2歳未満の子どもは特に注意!
子ども(12歳以下)の事故の発生場所の約7割が住宅内と先述しましたが、2歳未満の子どもに限るとなんと85%となります。ほとんどのママが、「うちの 子に限って……」「ちゃんと見ているから大丈夫!」と、考えているかもしれませんが、3歳未満の事故の8割は保護者が子どものそばにいるときに起きてお り、さらに言うと6割は“親が見ている目の前で”起きているという衝撃の事実が! 子どもは予想外の行動をするのでそばで見ているから安心、というわけで はないのですね。
■住宅の“ドコ”で1番事故が起きているの?
さて、では住宅内で1番事故が起きているのはどこだと思いますか? 階段やお風呂などが思い浮かぶかもしれませんが、なんと1位は“居室”なんです。
例えば、ソファからの落下、ポットに触れたことによるやけど、タバコやボタン電池などの誤飲などの事故が多いのだとか。少し年齢が上がると、イスから飛び 降りて床に置いてあったオモチャにぶつかったり、ソファでジャンプして遊んでいて落下したり、走り回っていて扉に激突……など、動作が激しくなったことに よる事故が多いようです。
■“住宅内での事故”を防ぐ3つのポイント
(1)高さがある場所にのせたら、目を離さない
住宅内での事故きっかけは、“転落”系が最も多いです。特に2歳未満の子どもでは、ソファや大人用ベッドからの落下が多いですから、ママがそばにいても目を離さないようにしましょう。
また、床に衝撃を吸収するようなマットやカーペットを敷いておくことも重大なケガを発生させないための一つの方法。さらに、ソファやベッドまわりにはオモチャなどの固いもの、突起物があるものなどをおかないなどの工夫も必要でしょう。
(2)自宅が万全でも安心できません!
筆者の実家では、ポットは床に置いてあります。チャイルドロック機能がないので危ないと思うことも……。倒れたときに熱湯がこぼれてやけどをするかもしれませんし、床においてあることで赤ちゃんにとっては“蒸気孔”も危ない存在になります。
自宅で気をつけるのはもちろんですが、祖父母宅など自宅以外の住宅環境でも気をつけてくださいね。
(3)誤飲の恐れがあるものに注意!
子どもが食品とそれ以外を区別できるようになるのは、“1歳半〜2歳以降”と言われています。特に小さな子どもは何でも口に入れてしまう時期があります。 タバコは体内に入ってしまうと死に至る恐れがありますし、ボタン電池は短期間で消化管に穴が開くなど重大なケガに発展する恐れがあります。誤飲の恐れがあ るものは、子どもの手が届く場所には置かないようにしましょう。
子どもの事故を防ぐために、住宅内のどんな場所でどんな事故が起きているかを知ることはとても大切です。こまめな片付けや家庭内の設備を整えることで、子どもの事故を予防しましょう。
http://news.ameba.jp/20140910-675/
連れ去り事件など子どもを狙った犯罪が目立ち、親たちが不安を募らせている。とりわけ共働き家庭は子が一人になる場面が多く、心配は尽きない。日暮れが早くなる2学期は、子が通学に慣れ防犯意識が緩みがちでもある。子を守るため、どう備えればよいのか。
鍵メーカーの美和ロックが開いた子ども向けの防犯教室(岩手県滝沢市)
平日の夕方、会社員の片山美子さん(仮名、47)の携帯電話に、小学4年の娘が電話をかけてきた。とにかく泣きじゃくっている。
聞けば、下校途中に「A駅まで一緒に行かないか」と男性が声をかけてきたという。A駅は最寄り駅ではなく、娘が通う音楽教室がある。「もしかして私を知っているの」。娘は逃げて家に駆け込み、電話してきたのだ。
片山さんは即座に近所の友人に連絡。娘を預かってもらったが、勤務中で駆けつけられない自分を責めた。「仕事を続ける上で、今は娘の安全が一番の心配ごと」と悩む。
警察白書によると、殺人や強姦、強制わいせつなど13歳未満の子が犯罪被害にあった件数は、2013年で2万6939件。04年以降は減少傾向だったが 13年は前年比で5%増えた。今年も子どもの連れ去りが相次いでいる。仕事で不在の時、帰宅し留守番する子をどう守るか、親の悩みは深い。
「息子が家の鍵を見せびらかしていたと聞きぞっとした」。会社員の瀬川香さん(仮名、38)は振り返る。小1の息子が学童保育から帰り、留守番した時のこと。公園で「鍵を持っているんだ」と友達に見せていたのだ。一人で留守番をしていることが一目でわかってしまう。
不安を解消するには、子に防犯の意識を持たせることが重要。試みは広がっている。
「イケメンで優しそうな知らないお兄さん。ついていっていいですか」。鍵メーカーの美和ロック(東京・港)は保育園や小学校などを対象に、防犯教室を開い ている。防犯知識をクイズで教えたり、施錠の大切さを紙芝居で説いたりしている。教室は11年に始め、年7、8回のペースで開催。8月には紙芝居の内容を 防犯絵本「おウチをまもれ! ロックとキーチャ」にまとめ、首都圏の公立図書館約750館に寄贈した。
紙芝居や絵本では「鍵は人に見せない」「帰宅したら誰もいなくても『ただいま』と言う」など、留守番をする子ども向けの注意点を多く盛り込んだ。「共働きが増え、一人で家で過ごす子の啓発活動が必要と考えた」(同社)
防犯パトロールや防犯マップづくりなど、地域ぐるみで子どもを守ろうとの機運も高まっている。大阪府箕面市は市立の小中学校の全通学路に防犯カメラを設置する予定だ。約70メートルおきにカメラを備え付け、死角をなくす。
親が働きながらできることもたくさんある。「子どもが犯罪に遭うのは一人のときが圧倒的に多い」と指摘するのは、安全生活アドバイザーの佐伯幸子さん。共 働きの場合、まず、家に子どもが一人でいるのをさとられないようにする。妻が多忙時は夫が迎えに行くなど、子どもが一人になる時間を極力なくすことも大事 だという。加えて、家庭での防犯教育の大切さを説く。特に勧めるのが「我が子の弱点を知ること」だ。
佐伯さんによると、悪意ある人が子を 誘い出す言葉にはパターンがある。「○○をあげるからおいで」とモノで釣る賄賂型、「ボクの犬知らない? 一緒に探して」といった直接要求型などだ。我が 子がゲーム好きなら「新しいソフトを一緒にやろう」との誘い文句に乗るかもしれない。「どんな言葉や場面に弱いかを把握し、我が子にあったオーダーメード の対策を練るとよい」(佐伯さん)
最近は多くの小学生が防犯ブザーを持つ。しかし「ブザーがあるからと安心してしまう親は少なくない」と話すのは、セコムIS研究所の主務研究員、舟生岳夫さん。電池が切れていたり、手が届かない場所にぶらさげたりするなど、盲点はいくつもある。
警察や自治体が提供している不審者情報をメールで知らせる「防犯情報メール」への登録も、親がしておきたいことの一つと舟生さんは言う。漠然と「危ない人 に注意しなさい」と言っても子どもの心には響かない。メールでは、発生場所や不審者の特徴を詳細に知らせてくれるケースが多い。具体的事例を知れば、対策 も立てやすい。
舟生さんは、労働災害で用いられる確率論から、1件の子どもの連れ去りなど重大事件の裏には、不審者に遭遇するなどの小さ な事件が29件、ごみがあるなど意識しない異変が300件起きているとみる。「大事件と日常のささいな異変は密接につながっている。親子のコミュニケー ションを密にして、環境の変化を見逃さないでほしい」(舟生さん)
新学期を機に、家庭で防犯対策を点検しておこう。(編集委員 武類祥子)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFE05H0F_W4A900C1NNMP00/
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