福島市の風俗店の経営者が東日本大震災の被災者を対象とした支援制度を悪用して、新潟市のマンションを無償で使っていたとして詐欺の疑いで警察に逮捕されました。逮捕されたのは▼福島市黒岩の風俗店経営、佐久間次夫容疑者(37)と▼従業員で福島市成川の石岡竜也容疑者(32)らあわせて3人です。
警察の調べによりますと、佐久間容疑者らはおととし12月から去年8月にかけて経営する風俗店の事務所として使用していた新潟市内のマンションの部屋を、福島県から避難した被災者が住む部屋だと偽って、新潟県の支援制度を悪用し、無償で使ったとして詐欺の疑いがもたれています。
佐久間容疑者は福島県や新潟県などで無店舗型の風俗店を経営していて、警察は14日朝から関係する10数か所を捜索しました。
調べによりますと、佐久間容疑者らは福島市内の自宅の住所を示して新潟県にうその申請を行い、2部屋の家賃およそ130万円の支払いを免れていたということで警察で犯行の詳しい状況を調べています。
新潟県借上げ住宅制度」は、震災や原発事故で、福島から避難している人のために、県が、直接、賃貸住宅を借り上げて、提供する制度です。
なるべく大勢の避難者を支援するために、▼申請書と▼福島の住所がわかる書類、▼提供された住宅で 生活するという誓約書さえ出せば、比較的簡単に住宅を借りることができました。
すでに、去年12月末に新たな申請を締め切りましたが、制度を運用している県広域支援対策課は、「故郷を離れて避難している人が心を痛める事態で大変残念だ。制度が適切に利用されているか、注意していきたい」としています。
http://www3.nhk.or.jp/niigata/lnews/1035518001.html?t=1360861279873