東京電力は10日、柏崎刈羽原子力発電所に、原子炉圧力容器が損傷した際の対策として、それを覆う原子炉格納容器などから蒸気を外部に逃すベント設備を新たに導入する、と発表した。設備には放射性物質の放出を低減させるフィルターも設ける。
15日に7号機で基礎工事を始める。配管の耐震設計などが必要で、本体工事の開始時期は未定。定期検査入りが早かった1号機でも設置を進め、再稼働に備える。
東電によると、原子炉建屋付近に直径約4メートル、高さ約8メートルの円柱形のタンクを設置。原子炉格納容器や圧力抑制室から出た蒸気を配管でタンク内の水に通し、放射性物質を除去することで、濃度を約1千分の1に低減できるという。
原子力規制委員会は7月策定を目指す新たな安全基準に、フィルター付きのベント設備の設置を盛り込む方向で議論を進めている。
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130111/ngt13011102410001-n1.htm