みなさんは、鼻血にまつわる都市伝説というものを聞いたことがありますか?
その都市伝説には「興奮しすぎると鼻血が出やすい」、「チョコレートやピーナッツを食べ過ぎると鼻血が出る」などといったものがありますが、果たして本当のことなのでしょうか?
鼻血にまつわる都市伝説
そもそも、チョコレートを食べると鼻血が出やすいといわれた背景には、さまざまなものがありその説も多種多様です。どのような説があるのかについてまとめたものをご紹介します。
【溜まったエネルギーが排出されなくなるから】
チョコレートには、脂肪分や糖分などを多く含んでいるため、たくさん食べすぎることで、体の中にエネルギーが溜まりやすくなると言われています。そのため、エネルギーのはけ口がなくなり、鼻血として放出されるのではないかと考えられていたようです。
【チョコレートが高価な時代があったから】
その昔、チョコレートが高価だった時代があり、子供があまり欲しがらないようにするために、親が言い聞かせたという説もあるようです。
【チョコレートを食べ過ぎる人を注意するため】
糖分や脂肪分をたくさん含んでいるチョコレートは、食べ過ぎると健康に影響が出ると考えられており、食べ過ぎの人に「チョコレートを食べ過ぎると鼻血が出るよ」などといって脅かすためだという説もあります。
鼻血とチョコレートに関係性はあるの?
鼻の内部にある粘膜は非常に薄く、血管も細くて切れやすいのですが、鼻血は、何らかの原因で血管が損傷し、出血することであると言われています。
しかし、これらの説はいずれも全く医学的にも根拠はないですし、何十年も経験のあるドクターも、チョコレートが原因で鼻血を出したことのある患者はいないそうです。中にはチョコレートを食べた後に鼻血を出す人も稀にいますが、それは元々、栄養のバランスが崩れ、体調が急激に変化したことにより、鼻血が出たものと考えられています。
チョコレートには、カカオ・ポリフェノールといって、動脈硬化を防ぐ働きやストレスに対しての抵抗力を高めると言われている成分も含まれていますが、何事も栄養のバランスを考えながら、適量を摂取することが大切です。
この記事を監修したアドバイザー
野菜ソムリエ・食育アドバイザー・栄養士北川みゆき 先生
統合医療系のクリニックで栄養士・野菜ソムリエとして勤務。がん患者さん向けの免疫力を高める体にやさしい食事や野菜ジュースの提案、監修を行っている。「“美と健康”を叶えるためのベジフルセミナー」が好評を得ている。