安倍政権は、東京電力福島第一原発事故対策を抜本的に見直す方針を固めた。菅義偉官房長官が4日、「前政権は政府の関与なしで東電に(事故対応を)やらせる道を選んでしまった。見直す時に来ている」と表明した。除染費用の一部を国が初めて負担し、廃炉や汚染水対策などにも国が積極的に関与する方向となる。来年の通常国会で関連の法改正も検討する。
菅氏は東京都内の講演で、事故対応について「本来であれば政府が関与できる部分もあった」と指摘。具体的には、除去した汚染土などを保管する中間貯蔵施設建設や追加除染に国費を投じることなどを検討する。菅氏は同時に、東電支援のために民主党政権時代に作られた原子力損害賠償支援機構法や、原発事故の賠償を事業者に原則負わせる原子力損害賠償法(1961年制定)の改正を検討する考えも示した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131105-00000009-asahi-pol