県原発安全管理技術委員会が進めている東京電力福島第1原発事故の検証で、課題別ディスカッションのシビアアクシデント(過酷事故)対策の初会合が31日、新潟市内で開かれた。日本原子力研究開発機構嘱託の鈴木元衛氏ら4人の委員と東電の担当者が加わり、冒頭を除き非公開で行われた。
鈴木委員によると、福島事故の教訓を踏まえ、柏崎刈羽原発の今後の対応について話し合った。格納容器からフィルター付きベント(排気)設備に通じる配管やバルブの信頼性などについても、「細かいところまで議論できた」と語った。
東電の川村慎一・原子力設備管理部長によると、福島第1原発2号機で格納容器の排気がうまくいかなかった要因について、全電源喪失の中で「事前の準備が足りなかった」と説明。柏崎刈羽原発では「電磁弁が作動できなくても加圧空気を使って手動でバルブを開ける」などの対策をとったと説明したという。
このほか東電の事故対応マネジメントなど5つの課題が、それぞれ2、3人の委員を軸に進められる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131101-00000029-san-l15