ムチンとポリフェノールに注目、レンコンの健康パワー
色の白い野菜は栄養分が少ないイメージがありますが、実はレンコンは健康成分が豊富。古く奈良時代の『常陸風土記』には薬用として食べられていたとの記述もあります。
レンコンに含まれる粘り成分・ムチンには、胃壁を保護したり、たんぱく質の消化・吸収を助ける働きがあります。
また、ムチンはコレステロールを原料として作られる胆汁酸を吸着し、体外に排出する働きがあるため、結果としてコレステロール値を下げる効果が期待できます。
さらに、レンコンを切ると、その切り口が黒ずむのは、ポリフェノールの一種・クロロゲン酸の働きによるものです。クロロゲン酸はビタミンCやEと同様の抗酸化作用があるため、風邪などの感染症や動脈硬化の予防に役立ちます。
これからの季節、おいしさを増すレンコン。ご紹介するメニューのようにすりおろして蒸すと、もっちりとした食感が楽しめます。
[ 作り方 ]
(1)下ごしらえをする
サケは皮と骨を除き、1cm角に切って酒をからめ、10分おいて臭みを取ります。シイタケは石づきを除き、薄切りにして半分に切ります。
(2)たねを作る
レンコンはすりおろして軽く水気を切り(200g分にする)、薄力粉を加えてよく混ぜます。万能ネギと(1)のシイタケ、汁気を切ったサケを加えて混ぜ、4等分して軽く丸めます。
(3)蒸す
フライパンに輪切りのレンコンを並べ、その上に(2)をのせます。輪切りのレンコンの高さ8分目まで水を注ぎ、ふたをして中火にかけます。煮立ったら弱火にして10分蒸します。これを取り出して器に盛り、ワサビをのせて、しょうゆを添えます。
◇ ◇ ◇
調理指導 ■ 小田真規子おだ まきこ/料理研究家、栄養士、フードディレクター。スタジオナッツ主宰。だれもが簡単に作れて、健康に配慮した料理やお菓子が人気。電子レンジやオーブン、圧力鍋などの調理道具を駆使したメニュー開発にも定評がある。著書に『料理のきほん練習帳』(高橋書店)、『家バル』(主婦と生活社)、『小田真規子の豆腐&おから』(小学館)他多数。
|










