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イメージ暗算 認知症予防、考える力も 再び脚光浴びる「そろばん」

昔ながらの習い事、そろばんが再び脚光を浴びている。頭の中のそろばんで計算する「イメージ暗算」に取り組んだり、算数の文章題を絡ませて考える力を養ったりする珠算塾が人気。認知症予防に活用する施設もある。計算力向上はもちろん、脳の活性化や集中力の強化にも役立つという効用面が見直されている。

 

脳を活性化

 

「願いましては8円なり、引いては6円なり、足すことの…」。東京都練馬区の珠算塾「南が丘数理学院」では、自動音声とともにパソコンの画面に数字とそろばんの玉が現れ、小学校低学年の児童らが真剣な表情で暗算に取り組んでいた。

頭の中に浮かべたそろばんの玉を実際に動かすようにイメージして計算する「珠算式暗算(イメージ暗算)」の授業だ。「そろばんは目と耳と指先を同時に使うことで脳の活性化を促す。計算力以外にも集中力や記憶力などを養う効果も期待できる」と、塾を経営する加山和男さん。

最近では、画面上に数字だけを瞬時に出して素早く暗算をさせる「フラッシュ暗算」が注目されている。検定試験もあり、人気ゲーム機のソフトにも登場している。

計算力だけでなく、考える能力を同時に養うそろばんの普及を目指しているのは、NPO法人「I・M・そろばん」だ。

数字に助数詞や長さ、通貨などの単位を付け、そろばんで計算した答えを「メートルをセンチに」といった具合に換算させたり、概数を算出させたり。鶴亀算や旅人算などを使った文章題も取り入れている。独自の検定試験も設け、全国11の珠算塾が採用している。

米ハワイなどで普及に取り組む副理事長の荒木碩哉(ひろや)さんは「コンピューターの普及で計算力向上だけを目指すそろばんは魅力を失いつつある。江戸時代の主流だった、自分の頭で考え対処する能力を身に付ける教育に立ち返った」と説明する。

 

意欲を刺激

 

デイサービスを展開する「おとなの学校」は高齢者の認知症予防の一環として、そろばんを導入している。時間割に沿って国語や算数などを学校の授業のように学ぶユニークな介護施設だ。

東京都港区の「南青山校」に週3日通う鈴木幸子さん(88)は「小学校以来、約80年ぶりのそろばんだったが、指が自然に動いた」と笑顔。出張授業を請け負う老舗そろばんメーカー「トモエ算盤(そろばん)」の藤本トモエ社長は「高齢者はそろばんの経験があり、抵抗なく入れる。意欲が刺激されて学ぶことの喜びを実感できる」と強調する。

日本珠算連盟などによると、珠算能力検定試験の受験者数は平成23年で21万人超と、ここ数年は微増傾向にあるが、ピークの1980年代初めと比べると約10分の1の水準。最近の人気も、資格取得よりそろばんの効用に対する期待感の方が強い側面があるようだ。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/130729/trd13072907330004-n1.htm

http://sankei.jp.msn.com/life/news/130729/trd13072907330004-n2.htm

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