■イオン、原信などが買収
今年5月に自己破産した県内食品スーパー、パワーズフジミ(新潟市東区)の一部店舗が7月中旬から順次再開することが17日、分かった。流通大手のイオングループや原信ナルスホールディングス(長岡市)など県内外のスーパーが受け皿となって閉鎖店舗を取得する。パワーズフジミの負債額は27億円に上り、県内スーパーとして過去最大。大型倒産で利権が複雑なことから店舗売却には難航も予想されたが、わずか2カ月で営業再開が実現するスピード決着となった。
5月までに閉鎖した店舗17店中、今回、営業再開が決まったのは10店舗。買収額はいずれも明らかにしていない。このうち、本店(新潟市東区)、亀田店(同江南区)、荒川アコス店(村上市)など7店舗を、イオングループのマックスバリュ東北(秋田市)が今月下旬に買収する。
同社は、パワーズ元従業員の再雇用を中心に300~400人の店員を確保し、8月の「お盆商戦」までに7店舗を順次開ける方針。イオングループの県内物流網を活用し、品ぞろえを充実させる考えだ。
黒埼店(新潟市西区)は原信ナルスが取得。再開時期は未定だが、8月にも店を開けたい意向だ。
県内でスーパー7店舗を展開するリオン・ドールコーポレーション(福島県会津若松市)も寺尾朝日通店(新潟市西区)など2店舗を引き継ぐ。
破産管財人事務所によると、残る7店舗の一部はパワーズ元従業員らが設立した企業や、店舗がある地元の業者などが譲り受ける方向で交渉を進めているが、金額面で最終的に折り合いがついていないという。
パワーズは佐藤食品工業(新潟市東区)のスーパー部門を分離する形で平成10年に設立。販売競争激化による収益悪化が長引き経営再建を断念、5月10日に新潟地裁に破産申請した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130618-00000048-san-l15