災害などの発生直後にリアルタイムで被害情報などを把握できる高所カメラが、新潟市内3カ所に新たに増設され運用が始まった。これにより、市内のほぼ全域を24時間体制で監視できるようになったという。
市消防局によると、市内の高所カメラの設置箇所は、阪神大震災をきっかけに96年に同市中央区の民間ビル屋上に設置した1カ所のみで、監視地域が限定されていた。今回、市は約2億円をかけて北署、秋葉署、西蒲署の消防署3カ所に各2台ずつ計6台を備えた。カメラは270度の回転が可能で、半径約15キロを監視できる。
今後は、津波注意報などが出された際に、海岸や河川遡上(そじょう)の状況を確認でき、消防署員などを沿岸に派遣するリスクを軽減できるという。また、火災発生時に、通報を受けた瞬間に複数のカメラで発生場所をとらえて被害を把握し、より迅速な対応につなげるとしている。動画は国や関係機関とも共有できるという。
市消防局の馬場文雄消防司令長は「市民のみなさんの安心安全を守るだけでなく、防災関係者の命を守ることにもつながり大変有益。効果に期待している」と述べた。
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