子どもの間にも広がりを見せているメタボリック・シンドローム(メタボ)。子どものメタボを防ぐために、保護者が気をつけるべきこととは? 東京都立広尾病院の原光彦先生に伺った。
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人間には、甘いものや脂肪分が多いものを好む傾向があります。ですから、ファストフードや清涼飲料水がいつでも手に入る環境にあれば、子どもがメタボになってしまうのは当たり前ともいえます。
メタボ防止のためにおすすめなのが「さわやかダイエット」です。
さ=魚
わ=和食
や=野菜
か=海藻
ダ(イエット)=だし、大豆製品
魚に含まれる多価不飽和脂肪酸は、動脈硬化予防に有効です。また、だしに含まれるアミノ酸には脳の満腹中枢を刺激する働きがあり、食べ過ぎ防止に役立ちます。したがって、だしをきかせたおいしい和食を食べていれば、自然とメタボ防止につながります。
一方、市販の揚げ物などに多く含まれるトランス脂肪酸は心疾患などのリスクを、清涼飲料水や菓子パンなどに使われる果糖は脂肪肝などのリスクを上げてしまうことがわかっています。ですから、食事やおやつに、加工品はできるだけ避けるのが望ましいのです。
子どもの過食は、寂しさや欲求不満を忘れるための代償行為である場合もあります。過食を防ぐためにも、市販品を買い与えるのではなく「作ってあげる」ことはよい方法です。手の込んだことをする必要はありません。おやつに果物をむいてあげるだけでも、十分子どもに気持ちは伝わるのではないでしょうか。
http://news.goo.ne.jp/article/benesse/life/benesse-6753.html