富山県警の警察官逮捕 会社役員夫妻を殺害・放火の疑い
富山県警は22日、同県警警察官で休職中の加野猛容疑者(54)=富山市森1丁目=を殺人と現住建造物等放火、死体損壊の疑いで逮捕したと発表した。容疑を認めており、「被害者と家族に申し訳ないと思っている」と供述。放火の動機については「証拠隠滅を図った」と話しているという。
県警の調べでは、加野容疑者は2010年4月20日正午ごろ、富山市大泉のビル2階の住居で会社役員福田三郎さん(当時79)と妻信子さん(同75)の首を、ひもで絞めて殺したうえ、持ち込んだ灯油をまいて放火し、死体を損壊した疑いがある。
県警によると、福田さん夫妻は04年まで加野容疑者の住む富山市森地区に住んでいて、三十数年来のつきあいがあった。事件翌月の10年5月、捜査本部が加野容疑者から話を聞いたところ、「交流があり、あいさつ程度はしていた」と話していたという。捜査本部では、当時は不審な点がないと判断したが、今年8月上旬に捜査本部に新たな情報が入り、加野容疑者が捜査線上に浮上したという。
捜査の過程で、捜査情報を漏らしていた疑いも判明。加野容疑者は、覚醒剤事件の捜査情報を知人男性に漏らしたとして地方公務員法(守秘義務)違反の疑いで今年10月31日に富山県警に逮捕された。その後、不起訴処分となったが、別の男性に暴力団関係者の逮捕に関する捜査情報を漏らしたとして11月21日に同容疑で再逮捕、起訴されていた。今月11日付で分限処分となり、現在は休職中という。
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