花粉症を発症した子どもの4割以上が5歳までに発症――。子どもの患者の増加や、発症の低年齢化が進んでいることが、ロート製薬が16歳以下の子どもを持つ親を対象に実施した「花粉症アンケート調査」で分かった。
同社は、スギやヒノキが増えているほか、子どもの身の回りが清潔になった結果、免疫力が高まらず、アレルギー反応を起こしやすくなっていると分析している。
調査結果では、「子どもが花粉症と思う」との回答が32・7%と、2013年の前回調査(28・8%)から3・9ポイント、12年の調査(25・7%)からは7・0ポイント増えた。発症した年齢は3歳と5歳がともに12・3%で最も多かった。0~5歳は43・8%と、12年から7・2ポイント上昇した。
日本小児アレルギー学会評議員を務める大阪府済生会中津病院の末広豊医師は「子どもの花粉症は本人が言わない分、分かりにくい。目を頻繁にこするなどの初期症状を見逃さず、医師に相談することが大切だ」と話している。
予防策としては、毎日の花粉の飛散情報を確認して窓や玄関から入ってくる花粉をできるだけ少なくし、乳幼児期から花粉を回避することが有効だという。
調査は2012年から毎年、実施している。今回は、昨年12月にインターネット上で行い、親1522人から回答を得ていた。
(2015年2月3日 読売新聞)
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