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「出会いはフェイスブック」の波紋―ネットの危うさ、子供にどう伝えるか

東京都三鷹市で女子高生(18)が刃物で切られて殺害された事件で、女子高生は容疑者とインターネットの実名制交流サイト「フェイスブック(FB)」を通じて知り合ったという。FBを含むSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などを通じて知り合い、事件に発展したケースはこれまでもある。同様の事件に子供が巻き込まれないため、保護者ができることはあるだろうか。(平沢裕子)

◆マッチング機能

FBは実名での登録が基本。もともと米国の大学生が同じ大学内での友達づくりのために開発したもので、会ったことのない人と簡単に友達になれるサービスが特徴だ。FBのようにインターネットのデータベースと、その中の情報を引き出し、整理する機能を基に出会いや友達づくりができる機能は「マッチング機能」と呼ばれる。

当初、無差別の通り魔事件と思われた今回の事件は、詳細が分かるにつれ、男女関係のもつれが原因とされる。被害者がFBで容疑者と知り合ったことを報道で知り、「うちの子はFBはやっていないから大丈夫」と思った保護者もいるかもしれない。

しかし、子供のネット利用を考えるホームページ「ねちずん村」を主宰する群馬大名誉教授、下田博次さんは「マッチング機能を発揮するネットワークサービスは、一般にSNSと呼ばれるものだけではない。過去には携帯電話のプロフ(ネット上に自分のプロフィルを紹介するサイト)でも同様の事件が起きている」と警鐘を鳴らす。

◆妄想生みやすい

プロフがきっかけの事件は平成20年、千葉県で起きた。30代の無職の男が、携帯サイトのプロフで知り合った中学3年の女子生徒の顔や腹部をメッタ刺しにし、重傷を負わせた。知り合ったといっても、2人が交際していたわけではない。「今日、何してた?」などのメッセージをやり取りしただけだが、途中から女子生徒が返信をやめたことで男が「拒絶された」と感じ、犯行に及んだという。

下田さんは「ネットは錯覚や妄想を生みやすい。千葉の事件のように、自分勝手な思い込みが崩れたときに被害妄想となり、凶行に及ぶことはしばしば起きている。見知らぬ人と安易にメッセージのやり取りをすることが大きな危険をはらんでいることを、保護者は子供にしっかり伝えるべきだ」と指摘する。

日本よりも早くネット社会になった米国では、ネットの特性を理解し、使いこなすための社会教育の講座が大学などに設けられ、多くの人が受講しているという。下田さんも親と子供が共にネットについて学ぶ「ペアレンタルコントロール(パソコンなどIT機器の使用に関し、親が使用時間や使い方を制限するなどの学習)講座」を各地で開催している。

下田さんは「インターネットはもはや現代社会に不可欠なメディア。保護者もその特性を理解し、危険性を認識したうえで使うよう親子で話し合ってほしい」と話している。

【用語解説】SNS

社会的ネットワークをインターネット上で構築するサービス。FBのほかに、ライン(LINE)やツイッター(twitter)、ミクシィ(mixi)などがある。リクルート進学総研の調査(平成25年)によると、高校生でFBを利用しているのは約3割。約半数が利用するラインやツイッターよりは少ないが、利用者は年々増えている。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/131018/edc13101808280000-n1.htm

http://sankei.jp.msn.com/life/news/131018/edc13101808280000-n2.htm

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