活動的なシニア世代。だが、顔のハリや弾力などは若い頃と違ってくる。メークやスキンケアがうまくいけば明るい気持ちで過ごせる。シニア世代のメークやお手入れ方法を専門家に聞いた。(油原聡子)
少しずつ気温が下がってくる秋。資生堂によると、夏場は皮脂で表面がべたついて肌の状態が分かりにくいが、気温が下がって秋になると、本来の肌の状態を把握しやすくなるという。同社スキンケア研究開発センターの大坪充恵さんは「シニア世代はスキンケアの際、化粧品をつけているつもりでも実際にはちゃんとついていないことが多いようです」と指摘する。
同社の調査によると、シニア世代の肌は20代に比べ、顔全体のハリや弾力が失われている。スキンケア用品を塗るとき、指先から軽い圧力がかかることで皮膚が動き、ひだ状になってしまうという特徴が見られた。お手入れの際は、ひだの部分にスキンケア用品がつかなかったり、塗るときの動きが小さくなったりして、お手入れのムラが出る傾向があった。
スキンケアの際には、顔の中心から外へ、軽く圧力をかけながら、脈拍に近い速さで塗るといいという。「シニアはちょっとした刺激で皮膚が動いてしまう。ゆっくり丁寧なイメージでスキンケアを」と大坪さん。
■幸せ感や優しさ
フェイシャルセラピストの、かづきれいこさんがシニア世代に提案するのは「幸せ感や優しさがにじみ出てくるメーク」だ。
かづきさんは「60歳を過ぎたら、若く見えるだけでなく、元気に見えるということも必要です」と話す。
まず、眉毛は眉がしらをしっかりと描こう。「眉がしらがシンメトリー(左右対称)になるようにして」(かづきさん)。たるみ、くすみが気になるのがシニア層の肌。更年期になると、顔が赤くなる人が多い。肌は、黄色味を帯びたファンデーションを使うと、くすみや赤みがとれるという。ファンデーションの後にパウダーをつけることで、つやが出て、崩れにくくなるという。
■ピンクやオレンジを
アイシャドーは、肌がくすんでいる場合、青系を使うと黒くなってきてしまうので、使う場合はピンクやオレンジ系を選ぶといい。「まつ毛にはビューラーを必ずかけて」とかづきさん。まつ毛が上がることで視野が広がり、目元がすっきりする。マスカラをつけるときは、指をまつ毛の下に持ってきて、2、3回まばたきすると余分なマスカラが落ち、目の下につくのを防げる。
頬紅はピンク系やオレンジ系がお勧めだという。こめかみから始め、あごの付け根で折り返して「レ」の字に入れる。
大事なのは毎日のケアだ。かづきさんは「たるみやくすみの改善に血流マッサージにチャレンジして」と話す。美容液を含ませたスポンジで目の周りを1周させた後、フェースラインに沿って滑り下ろす。「朝晩20秒で大丈夫です」と、かづきさん。顔の中の血流を良くすると、肌のたるみやハリ、くすみなどに改善効果があるという。
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/medical/snk20131014512.html