英国王室に生まれた「ロイヤルベビー」に便乗し、インターネット利用者をウイルスに感染させようとするメールが多数出回っている。セキュリティアプリケーション開発の米Websenseや米Trend Microなどが報告している。
海外で大きなニュースに便乗してウイルスをばらまこうとする試みは、これが初めてではないが、今回は世界的に関心の高い話題で、日本にも届く事例があるようだ。
今回出回っているメールは、英国王室のウィリアム王子とキャサリン妃のあいだに誕生したロイヤルベビーについて最新情報を閲覧できるとうたっている。米テレビ局CNNの名をかたるなどして信用させようとしているが、うっかり本文中のURLをクリックすると、危険なWebサイトに飛んで、ウイルスのダウンロードが始まる。パソコンに未対策の脆弱性があれば、乗っ取りの被害に遭う恐れがある。
Trend Microによるとロイヤルベビー誕生の発表から8時間後にはこうしたメールが出回ったいう。同社が調べたウイルス配布サイトへのアクセス状況によると、米国からのアクセスが55%で最も多く、次に多かったのは日本の14%で、オーストラリアの10%と続く。つまり日本にもウイルス配布サイトへ誘導するメールが多数届き、クリックした人が少なくないようだ。
Websenseによると、ウイルスを直接添付したメールも出回っている。添付ファイルは、ロイヤルベビーの写真などに見せかけたアイコンが付いているが、拡張子が「.scr」。これをクリックすると作動してパソコンを乗っ取ろうとする。
同社のセキュリティアプリケーションは、すでに7月24日時点でロイヤルベビー関連の悪意あるメール6万通を発見し、遮断しているという。
http://news.goo.ne.jp/article/niftybusiness/life/niftybusiness-bm-48102.html