適度な運動とともに食生活の改善で、本当に糖尿病を予防できるのか。米国に研究例がある。
約3200人の糖尿病予備軍の人を、〈1〉通常の食事・運動療法を行う〈2〉食事・運動療法をしっかり行う〈3〉治療薬を服用する――の3グループに分けて約3年間追跡し、糖尿病の予防効果を調べた。
しっかり食事・運動療法を行ったグループは、通常のグループに比べて58%、発症率を減らせた。治療薬を服用したグループは31%減るにとどまった。
適切な食事について、東京医大病院糖尿病・代謝・内分泌内科教授の小田原雅人さんは、〈1〉野菜など、食物繊維を含む食品を多く食べる〈2〉炭水化物や清涼飲料水、肉の脂身は取りすぎない――ことを挙げる。
食物繊維は、腸でブドウ糖の吸収を緩やかにし、血糖値を上げにくくする。
一方、炭水化物や清涼飲料水は糖分が多く、血糖値を上げやすい。また、肉など脂肪分が多い食品を食べ過ぎると、膵臓(すいぞう)から分泌され、血糖値を下げる「インスリン」というホルモンの働きを悪くする。
規則正しく3食食べることも大切だ。1食抜くと、おなかがすいて、一度にたくさん食べる「ドカ食い」につながる。血糖値も一気に上がるため、インスリンがたくさん必要になり、膵臓に大きな負担がかかる。
また、活動量が落ちる夜中に食べると、血液中のブドウ糖の消費量が落ち、朝起きるまで高血糖の状態が続くことになる。小田原さんは「食事の間隔が空く場合は、その間に少し食べ、夜中に食べる量を少なくしてほしい」と話している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130617-00010000-yomidr-hlth










