ラーメンは、中国の麺料理として明治初頭に伝わり、日本の味覚と融合して発展してきました。細麺から太麺まであり、味付けは、醤油、味噌、塩に分かれます。具材や味付けは、地域、季節等で違い、多種多様です。数多くのご当地ラーメンがあるほど、今やまさに「国民食」です。また、日本で開発された即席めん・カップめんは、世界中で食べられている「国際食」になっています。(いいなクラブ)
◆日本のラーメンの歴史
明治維新により開国され、港町に中華料理店や「南京そば」の屋台が出来始めました。
1910年、浅草に中華料理店「来々軒」が開店し、塩味の中華麺を醤油味にアレンジした「支那そば」が誕生しました。これがラーメンの誕生と言われます。当初は「南京そば」と呼ばれていた麺類が→「支那そば」→「中華そば」と変遷し、昭和40年代以降、「ラーメン」という呼び方が定着するようになりました。
今では、ラーメンを提供する店は全国に5万軒以上。即席めんとカップめんは、国民1人43.6食/年(世界ラーメン協会HPより)食べられています。
◆かんすいとラーメン
かんすいは、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ剤で、ラーメンの麺にとって欠かす事の出来ない食品添加物です。かんすい、食塩、卵粉などを水に溶かした「こね水」を小麦粉に加えて打つことで、ラーメン特有のコシと風味、透明感のある淡黄色を生みだします。かんすいでなく普通の水で打つと「うどん」です。
かんすいのルーツは、約1700年前頃に中国奥地で湖沼から湧き出る炭酸ナトリウムを含む水を、小麦粉のこね水に使用したのが始まりと言われています。
◆ラーメンの種類
ラーメンは、出し汁、タレ、麺、具の組み合わせで作られます。全国各地で、地域の特性、好みで、工夫・改良され、独特のご当地ラーメンが生まれました。
<出し汁>
スープの出し汁は、鶏ガラや豚骨を始め、複数の素材から作られます。日本独自の味覚である昆布や鰹節をブレンド使用するところにラーメンの特徴があります。
【主に使用される材料】鶏ガラ、豚骨、牛骨、鰹節、煮干し、あご、昆布、しいたけ、タマネギ、ネギ、ショウガ、ニンニクなどの香味野菜
<タレ>
スープを作る際に使用されるタレには、おもに「醤油」「味噌」「塩」があります。中国から伝わった麺料理は塩味のものでしたが、ラーメンは醤油や味噌を使ったものが、一般的です。
<麺>
極細麺、細麺、中細麺、中太麺、太麺、極太麺、縮れ麺など。実際に使用される麺の種類は、スープとの相性によって決められています。基本的に細い麺の方がスープをよく吸って持ち上げるので、繊細な味のスープには細麺を、つけめんや、濃厚なスープには太麺を合わせることが多いようです。
<具>
具は、タレの種類や地域によって変化します。ここでは、標準的なものを載せます。
(1)醤油ラーメンの場合…ほうれん草・メンマ・チャーシュー・のり・ネギ・味玉(半熟)
(2)味噌ラーメンの場合…キャベツ・もやし・メンマ・チャーシュー・コーン・ネギ・味玉(半熟)
(3)塩ラーメンの場合…メンマ・チャーシュー・ネギ・のり・味玉(半熟)
(4)とんこつラーメンの場合…チャーシュー・ネギ・紅ショウガ・白ごま・辛子高菜・きくらげ
Q:ラーメンの語源は何ですか?
A:諸説ありますが、中国で小麦粉をこねて引き伸ばして作る麺を「拉麺(ラーミェン)」と呼びます。これがラーメンの語源になったという説が有力です。日本のラーメンは、中国で「日式(日本)拉麺」と呼ばれています。
Q:とんこつラーメンは、醤油ラーメンではないのですか?
A:とんこつラーメンは、豚骨の出し汁で作ったものをいいます。タレは、醤油が多いですが、味噌味もあります。スープが白濁しているのが特徴で、豚骨を長時間煮込むことで、骨髄から出るコラーゲン(ゼラチン)が乳化剤の役割をし、脂分と水分が混ざることで白く濁ります。
産経新聞
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/snk20130425532.html