津波で壊滅的な被害を受けた宮城県南三陸町で、ほかの市や町への集団避難を希望したおよそ1400人のうち1100人余りの新たな避難先が決まり、名簿が各避難所に配られました。しかし、残りのおよそ300人については行き先が決まりませんでした。
津波で自宅を失ったおよそ9500人が避難生活を送る宮城県南三陸町は、仮設住宅が出来るまでの半年間、被災者に県内や山形県のほかの市や町へ集団で避難してもらう方針で、これまでに1400人余りが集団避難を希望していました。町はそれぞれの希望を考慮しながら行き先の割りふりを行っていましたが、31日までに1120人の避難先が決まり、その結果を一覧にした名簿が各避難所に配られました。町内で最も大きな避難所となっている総合体育館では、多くの人が不安そうに名簿を手に取り、自分の名前を探して行き先がどこになったのか確認していました。一方、今回の割りふりでは、住民の希望先が町に近い宮城県登米市などの施設に集中し、受け入れ人数を超えたため、こうした施設に移ることを望んだ人のうちおよそ300人は行き先が決まりませんでした。町は引き続き受け入れ先を探して2次、3次の集団避難の募集をする方針で、今回、避難先が決まった人たちについては、移動する方法を連絡するなどして、準備が整いしだい集団避難を始めることにしています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110331/k10015014351000.html