「クレジットカード会社から身に覚えのない請求が届いたので確認すると、子どもが黙ってクレジットカードでオンラインゲームのアイテムを購入していたことが分かった」等というクレジットカード決済を利用した相談が多く寄せられています。
スマートフォンの普及や携帯型・据置型ゲーム機の通信機能の搭載によって、従来よりもオンラインゲームが身近になってきています。一方、寄せられている相談から、決済にクレジットカードが使われ、クレジットカードの与信枠いっぱいまで課金しているケースも見られます。また、子どもの中でも低年齢化の傾向も見られます。
子どものオンラインゲームの相談は、オンラインゲーム環境の多様化や、複雑化が進んだことで、トラブルが顕在化しにくく、いったんトラブルとなると解決が難しくなっています。そのため、より一層、親等の大人が、機器の機能やオンラインゲームの仕組み、子どもの実態を理解した上で、利用させることが重要となっています。
啓発
国民生活センターでは、子どものオンラインゲームのトラブルを減らすために、消費者向けのリーフレットを作成しています。
相談事例
- 【事例1】
- カード会社から届いた利用代金明細書で、身に覚えがない約8000円の請求があった。カード会社に確認したところ、オンラインゲームの利用料金で、翌月請求分も、約11万円あると言われた。驚いて孫に聞くと、ゲームの利用について友達に教えてもらい、無断でカードを持ち出して使ったことを認めた。孫の話では、年齢を11歳にしたらゲームができないので、20歳以上の数字を入力したとのことだった。孫は「高額な請求になるとは、思わなかった」と言っているが、支払わねばならないか。
- (受付年月:2013年10月 契約当事者属性:徳島県 11歳 小学生)
- 【事例2】
- 小学生の娘に親のスマートフォンを渡し、無料オンラインゲームで遊ばせていた。アイテム購入の課金の際にはパスワードが必要なため、1回100円程度ならよいと思い、その都度、親がパスワードを入れて購入させていた。しかし、クレジットカード会社からの請求額が8万円になっていた。どうも一度パスワードを入れると、その後何分間かはパスワードなしで、何度もアイテム購入ができたようだ。しかし、具体的な状況については、娘もよく覚えていないと言い、はっきりしたことは分からない。高額な請求に驚いている。どう対応したらいいか、相談したい。
- (受付年月:2013年10月 契約当事者属性:神奈川県 7歳 小学生)
- 【事例3】
- 6歳の娘が私の知らない間に私のタブレットでオンラインゲームをしていた。私は以前からそのゲームをしており、娘とも一緒に遊ぶことがあった。ゲームには私の名前とクレジットカードも登録していたが、100円のアイテムを一度購入しただけで、それ以降は有料のアイテムを購入することはなかった。先日、決済確認メールが届いたので不思議に思って確認すると、ゲームに14万円も利用していることが分かった。驚いて娘に聞いてみると娘がアイテムを購入しており、ゲーム内を調べると色々なアイテムが購入された状態だった。アイテムを返却すれば、お金を返してもらえるだろうか。
- (受付年月:2013年9月 契約当事者属性:北海道 6歳 小学生)
消費者へのアドバイス
親子でゲームについて確認し、話し合う
- スマートフォンやゲーム機の機器やゲームの内容や課金の仕組みについて確認する
- 子どもが遊んでいるゲームが、無料なのか、有料なのか、有料ならば何が有料なのか、再確認する
- 大人のスマートフォンや携帯電話、大人が会員登録したIDを未成年者には利用させない
- ペアレンタルコントロールやパスワード設定などを利用する
大人はクレジットカードの管理について、注意する
- 自分がどこにしまっているか、確認する
- 利用明細を毎月確認する
- クレジットカードやその情報を登録しているサイトID等の管理には細心の注意を払う
- トラブルにあった場合は、親子で最寄りの消費生活センターに相談する