原発の運転再開の前提となる安全審査が行われている柏崎刈羽原子力発電所の6号機と7号機に、事故の拡大を防ぐための装置を新たに設置することについて刈羽村は3日、東京電力に対して安全協定に基づく事前了解を行いました。原子力規制委員会の安全審査が進められている柏崎刈羽原発では事故の際、放射性物質の放出を抑えながら、格納容器の圧力を下げる「フィルターベント」の設置工事が進められています。
東京電力は去年12月、6号機と7号機について建設中のものとは別に、地下に設置するより耐震性の高いフィルターベントの設置を認めるよう新潟県と柏崎市、それに刈羽村に対して安全協定に基づく事前了解を求めていました。
刈羽村では検討を進めた結果、「より安全性を確保するための装置で評価できる」として、3日、設置を認める事前了解を行いました。一方、新潟県は原子力などの専門家でつくる技術委員会で、東京電力からヒアリングを行うなどしてフィルターベントの性能や運用の際の安全対策について検証した上で判断するとしています。
柏崎市は建設中の装置については事前了解を行っていますが、新たな装置については県の対応を注視しながら、判断したいとしています。
東京電力は「県の技術委員会などで引き続き説明をしてより一層信頼を得られるよう努めていきたい」と話しています。
一方、刈羽村の品田宏夫村長は、「東京電力からの要請を放っておくわけにはいかず、地下式のフィルターベントを設置しても原発の安全性に影響を及ぼすものではないと判断した」と話していました。
http://www3.nhk.or.jp/niigata/lnews/1034976131.html?t=1391438761606