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118番に無言電話が急増 犯人はスマホ

海難事故や不審船の目撃情報などを知らせる緊急通報「118番」により、昨年、第9管区海上保安本部(新潟市)にかかってきた無言電話が、前年の2・7倍の5368件に上ったことが同本部の調べでわかった。海上保安庁はスマートフォンの誤操作が急増の一因とみてNTTドコモに改善を求める一方、「118番の日」である18日には全国で適切な利用を呼びかける。(深谷浩隆)

9管本部には昨年、1万8083件の118番がかかってきたが、このうち30%が無言電話で、2012年の1万4903件中1975件(13%)から大幅に増えた。同庁によると、全国でも前年を10万件上回る24万4961件の無言電話があった。

急増の原因とみられるのが、スマホの普及だ。スマホは緊急時に迅速に対応できるように、110番などは持ち主が設定したパスワードを入力してロックを解除しなくてもかけられる。

NTTドコモが12年春以降に販売した韓国サムスン電子の「ギャラクシー」シリーズでは、画面の「緊急通報」に触れた後に、「110番」「118番」「119番」を選んで発信ボタンを押せば、通報できる設定になっていた。同社製品が市場に出回るに従って、ポケットに入れて持ち運んだり子供が触ったりした際に誤って電話がかかり、無言電話になったと考えられるという。

この設定に気付いた同庁が昨年9月にNTTドコモに相談し、同社は緊急通報の際も、他の機種と同様に番号を手入力するよう初期設定を変更した。購入済みの人には設定変更するようホームページで呼びかけている。そのかいあってか同月に全国で3万2378件あった無言電話は、10月に2万3981件、11月には1万7261件に減少した。

警察や消防ではなく海上保安庁が設定に気付いた理由について、同庁政策評価広報室は「全体の通報自体が少なく、無言電話の増加が顕著に見られたからではないか」とみている。

無言電話は減少傾向となったものの、118番による海難や人身事故などの適切な通報は、2000年の118番導入以来、1~2%程度のままで、110番や119番に比べて認知度は上がっていない。9管本部でも、昨年の適切な通報は1・6%の290件にとどまった。時報(117番)とのかけ間違いやいたずらなどがほとんどで、9管本部総務部は「118番を知って正しく利用してもらえるよう、引き続き周知に努めたい」としている。

「118番の日」の18日、県内では新潟海上保安部が新潟市江南区のイオンモール新潟南で海保の業務を紹介するパネル展示や同庁のキャラクター「うみまる」による呼びかけを行う。

(2014年1月18日  読売新聞)
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