東京電力の廣瀬社長は16日、柏崎刈羽原子力発電所がある新潟県を訪れ、政府から認定を受けた新たな事業計画を説明し理解を求めました。柏崎刈羽原発の運転再開を柱とする計画について新潟県の泉田知事は「福島第一原発事故の検証が不十分で安全を二の次にした計画だ」と厳しく批判しました。東京電力は柏崎刈羽原発の運転をことし7月以降、順次、再開させ、収益を改善することを柱とした今後10年間の新たな事業計画について、15日政府から認定を受けました。これを受けて、東京電力の廣瀬社長は、16日、新潟県を訪れ泉田知事や、柏崎市長、それに刈羽村長に計画の内容を説明しました。
このうち、県庁で行われた会談では、廣瀬社長が「運転再開の時期は仮置きで、運転再開の計画を示すものではない」と述べて理解を求めたのに対し、泉田知事は、「柏崎刈羽原発の安全に関わることについて全く協議がなく計画が決められ残念だ。経営が厳しいのは事故を起こしたからで事故を検証し事故を起こさないガバナンスのしくみをつくることが必要だ」述べて、事故の検証が不十分なまま作られた計画だとして厳しく批判しました。会談を終え、泉田知事は「安全性を高めるというのが二の次になった計画で問題だ。福島第一原発事故の検証については東京電力の今後の対応を注視したい」と話していました。
また、廣瀬社長は、「原発の運転再開ありきの事業計画ではない。避難計画の策定や福島事故の検証などやるべきことを進めていく」と話していました。
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