新潟県の泉田裕彦知事は11日の定例会見で、東京電力柏崎刈羽原子力発電所の安全審査申請決定について、同社から広瀬直己社長との再会談の申し入れを受けており、「拒むものではない」としたうえで、「(5日の)前回は話がかみ合わなかったので、かみ合うよう事務調整している」と明らかにした。
知事は、5日の広瀬社長との会談で、東電が地元に説明しないまま柏崎刈羽原発の安全審査申請を決めたとして厳しく批判。再説明の意思を示して食い下がる東電を「ウソはつかない。約束は守る。これがスタートライン」と突き放し会談を打ち切っていた。
一方、柏崎刈羽原発の横村忠幸所長は11日の定例会見で、フィルター付きベント(排気)設備の地元への事前了解と、原子力規制委員会への申請を並行して進めていく考えを示した。
また、泉田知事はこの日の会見で、甘利明経済再生担当相に面会を申し入れたと発表した。
申し入れは、泉田知事と広瀬社長との会談について、甘利再生相が9日の閣議後会見で「原子力規制委に安全かどうかチェックさせないというのは(泉田知事には)誤解があるのではないか」と話したことに対し、「オペレーションも含めて何を懸念しているのかを説明したい」としている。
具体的な懸念材料として、泉田知事は、東電が基礎工事を進めるフィルター付きベント設備の計画では、フィルターと建屋が一体化されていないと指摘。「配管が破損したら、直接放射能が出てくる」として、ベント設備の構造が問題だとしている。
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130711/ngt13071122210004-n1.htm