電子辞書、英語重視 授業必修化、小学生向け続々
春の入学・進級シーズンに合わせ、電子辞書メーカーの小学生向けモデル投入が相次いでいる。小学校5、6年生での英語授業の必修化で高まる親たちの語学教育熱を当て込んだ。電子辞書市場が頭打ちになる中、各社とも新たな客層の取り込みに力を入れている。
シェアトップのカシオ計算機は2月、NHKの初心者向け英語学習アニメ「リトル・チャロ」の動画が見られ、イラストや写真を多用した小学生向け参考書なども収録した「エクスワード」シリーズの「XD-N2800」(想定価格2万8千円前後)を発売した。
同社は昨年春に初めて小学生向けモデルを発売したところ、「計画を上回る売れ行き」だったため、収録内容をより充実させて販売拡大を目指すことにした。
シャープも1月にタブレット型の「英語入門ブレーン」(PW-GX300)を発売。想定価格は3万5千円前後もするが、英語学習に特化したのが特徴だ。ターゲットは小学校高学年以上で、スペルの書き取りや発音のチェックなどがゲーム感覚でできる。
ビジネス機械・情報システム産業協会によると、電子辞書市場は平成19年に281万台(463億円)まで拡大したが、24年は168万台(283億円)に落ち込む見通し。パソコンやスマートフォン(高機能携帯電話)の普及に加え、「高校生の7割が所有するなど、市場が飽和してきた」(カシオ)ためだ。各社は、英語教育の低年齢化に目を付けて、売り込みをはかる。
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/business/snk20130305109.html