トキの飼育や繁殖について話し合う専門家会議が佐渡市で開かれ、自然界でのトキの定着を進めるため、毎年7羽から10羽以上の放鳥を行う計画を決めました。
佐渡市で開かれた環境省の「トキ野生復帰分科会」にはトキの生態に詳しい専門家や行政の担当者などおよそ40人が出席しました。この中では環境省が掲げている「平成27年ごろには佐渡市内に60羽のトキを定着させる」とする目標を達成するために、今後、毎年7羽から10羽以上の放鳥を行う計画が決まりました。
環境省は放鳥後、1年以上、生存が確認されているトキについて「定着」していると定義していますが、去年末の時点で定着が確認されているトキは38羽と目標は達成されていません。計画は、これまでに放鳥したトキの生存率やひなの巣立ち率をもとに試算したということで、環境省はさらに、ひなの巣立ち率を上げるため、繁殖期には小型カメラで巣の監視を行うなどしてトキの定着を進めていくことにしています。
環境省野生生物課の中島慶二課長は「目標達成には野外での繁殖が成功するかどうかが重要になるので、しっかりと監視していきたい」と話していました。
http://www3.nhk.or.jp/niigata/lnews/1035262841.html?t=1360687457096