新潟市中央区の東北電力スタジアムで20日、福島第1原発事故を受けて県内に避難している避難者らの交流イベント「こっちゃ来たらいいべぇ イン新潟」が開かれた。
全国で同様のイベントを開いてきたNPO法人医療ネットワーク支援センター(東京都渋谷区)が主催した。親子連れらが参加し、ダンスをしたり、飲み物を片手に談笑したりと、思い思いに交流を楽しんだ。福島県いわき市から新潟市秋葉区に避難している滝口桂子さん(37)は「他の避難者の皆さんと交流ができた。色々な悩みも相談できた」と話した。
同NPO法人の人見祐理事長(59)は「震災から間もなく2年たつが、避難者たちは新たな生活の一歩を踏み出している。避難者同士が相談しあえる交流の場が大事」と同イベントの意義を語った。
県広域支援対策課によると、11日現在、県内に避難している人の数は5961人。東日本大震災発生以来、初めて6000人を割り込んだ。自身も福島県からの避難者で、NPO法人「新潟NPO協会」(新潟市)で避難者支援活動をしている村上岳志さん(37)は「福島県に帰る避難者に話を聞くと、経済的な負担や二重生活に伴う家族関係の問題などを理由に挙げる人が多い。放射能に対する不安は解消されてはいない」と分析する。
同課の加藤千栄子課長は「避難の長期化に伴い、住宅の提供や情報提供、交流支援などを継続していくことが大事になる。避難者が減っていっても、最後の1人まで支援させていただくというメッセージを伝えていきたい」と話した。
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