小児ぜんそくの患者が就寝時にマスクを着けると夜間や早朝のせきのほか、発作治療薬の使用も減らせる可能性が高いことが、ユニ・チャーム(東京都港区)と専門医らとの共同研究で明らかになった。昨年11月末に開かれた日本アレルギー学会で発表された。
研究では、国立病院機構三重病院など3カ所の専門医に通院中の6~15歳の小児ぜんそく患者31人に対し、平成23年4~7月と同9~12月、就寝時にマスクを着けた場合と着けなかった場合について、夜間や早朝の症状や救急受診の有無などを調査した。
その結果、何らかの症状が出たり、薬を増やすなどしてぜんそく症状を「コントロールできなかった」日の割合は、就寝時にマスクを着けた場合が全体の8・9%だったのに対し、マスクなしの場合は18%。患者の7割が「(就寝時に)マスクをして良かった」と回答し、「息(呼吸)が楽」といった感想が寄せられた。
マスクをすることで、鼻や喉から侵入するハウスダストなどのアレルゲンをブロックできることや呼気を加温加湿されることで、鼻腔(びくう)内の繊毛(せんもう)運動を活発にしてアレルゲンを排出できるためと考えられるという。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130108/bdy13010807530005-n1.htm