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にいがた自慢:/6止 カニかま、国内シェア2割 /新潟

◇彩り豊か、手軽さ人気

インスタントラーメン、レトルトカレーと並び、戦後の食品の3大発明の一つに数えられる「カニ風味かまぼこ」(カニかま)。実際にはカニ肉は入っておらず、魚のすり身を主原料にしている。高くて手が出せないカニの味を安価に楽しめるとして大ヒット。日本だけではない。米国の巻きずしカリフォルニアロールでも欠かせない具材だ。今や日本だけでなく世界の食卓で愛されている。そんなカニかまのトップメーカーが新潟県にあった。「一正蒲鉾」(新潟市東区)は小売り用カニかまで国内約2割のシェアを誇る。
同社は1965年創業の水産練り物メーカー。73年からカニかまの販売を始めた。当初のカニかまは、カニの身をほぐしたような形のフレーク状だった。
同社がズワイガニの足をイメージした棒状のカニかま「オホーツク」を発売したのは79年。広島県の練り物メーカーが業務用に販売していた棒状カニかまをヒントに開発し一般向けに販売した。
製造方法は魚のすり身シートにカニのエキスを加え、繊維状に裁断。繊維を丸めて棒状にして着色、再加熱して形を固めることで完成する。カニかま開発陣は本物のカニを食べて、味や食感、繊維の太さなどの試行錯誤を続けた。中にはカニを食べ過ぎて食べられなくなった人もいたという。
棒状カニかまオホーツクは発売当初こそ、あまりの奇抜さから売り上げが伸びなかったが、その後、幅広い用途に使えることから人気が爆発。同社をカニかまのトップメーカーへと押し上げた。同社は赤色のカニかまを使うことで、サラダや弁当に彩りを添えられることが人気の要因と分析する。現在でも、スーパーでの最大のライバルはプチトマトだそうだ。
しかし、同業他社も次々と棒状カニかまに参入。差は縮まりつつあった。そこで同社は88年、タラバガニのツメをイメージした新たなカニかま「シーサラダ」を発売した。繊維状のカニかまをブロック状に固めた商品で、本物のカニにより近づいたという。また既存の人気カニかまも、消費者の健康・安全志向に応えるように、塩分カットやトマト色素を使った着色など進化し続けている。
もちろん、ヒット商品の裏側には売れずに消えていった商品もある。巻のりのように使えるシート状のカニかまやレモン風味、シソ風味のサラダトッピング用のカニかまなど数十種類にも上るという。

カニかま開発を担当する高橋誠さんは「ただ本物のカニに似せるだけでなく、消費者がどのような用途に使うかを意識しないといけない」と話す。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130108-00000109-mailo-l15

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