帝京長岡が歴史を塗り替えようとしている。鹿児島城西を4-1と圧倒し、新潟県勢としては1984年度大会の新潟工以来2度目となる準々決勝進出。史上初の4強入りへ主将の三田は「新潟県と帝京長岡の歴史を変えたい」と意気込む。
怒濤のゴールラッシュだった。前半11分に先制を許したが、前半22分から35分までの13分間で3ゴールを奪って逆転。この3点に絡んだJ1新潟入団が内定している小塚は「先制されても焦りはなかった。自分たちのサッカーができた」と納得の表情だ。
学校がある新潟県長岡市は日本有数の豪雪地帯で、決して練習環境に恵まれているわけではない。冬場の練習は雪かきから始まるのが当たり前で、2ゴールで勝利に貢献した三田は「1時間以上かけて雪かきをしてサッカーをするのは2時間ぐらい」と打ち明ける。
それでもハンディとは感じていない。谷口監督は「雪かきはほかの学校にはできない筋トレになる」と笑い、三田も「雪かきができる範囲は限られる。でも、狭いピッチで練習する方が持ち味の細かいパスワークは伸びる」と意にも介さない。
サッカーをする上ではやっかいにしか思えない雪を、嘆くどころか味方に付けるたくましさ。「雪が降ったって自分たちはどこにも負けない」と言い切る三田を中心にまとまる雪国のイレブンが、国立の大舞台へあと1歩のところまで迫った。
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/region/snk20130103532.html