北海道釧路市議会は14日、小中学生の基礎学力向上を目指す「学力保障条例」を賛成多数で可決した。
文部科学省によると、学力向上を目指す条例は全国でも珍しいという。
同条例に罰則規定はないが、市教委に対し、基礎学力習得の具体策や、進行状況を毎年公表することなどを求めている。市や小中学校、保護者、地域の責務も明記し、市全体で学力アップの体制作りを目指す。
同市では、2010年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の平均正答率が、都道府県別で下位に低迷する北海道の平均正答率を下回った。このため超党派の市議でつくる「基礎学力問題研究議員連盟」が今月5日に市議会に提案し、審議していた。
市議会本会議の討論では、「教育内容に踏み込むならば議論に時間をかけるべきだ」との反対意見も出たが、賛成16、反対10の賛成多数(棄権1)で可決された。
同市は、条例とは別に、13年度から5年間で小中学生の全国学力テストの全道平均を上回る数値目標を掲げた「釧路市教育推進基本計画」を今年度中にまとめる方針で、学力アップに向けた取り組みを本格化させている。
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/life/education/20121214-567-OYT1T01245.html