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NIIGATAまち・話題:旧県知事公舎の活用模索 入館者が低迷、昨年度は事業仕分けにも /新潟

◇市民からアイデアや利用者募る

1909(明治42)年に新潟市内に建築された旧県知事公舎は現在、新発田市五十公野に移築復元され、記念館として一般公開されている。国内に現存する最古の県知事公舎で、県政の歴史を伝える貴重な建物だが、近年は入館者数が低迷している。昨年度の同市の事業仕分けでは民間への売却を求める意見も出ており、同市は旧公舎を使ったイベントの開催などで集客に取り組み、活用方法を模索している。【小林多美子】

11月17日、旧公舎で「阿賀北の食堪能会」が開かれた。同市と阿賀野、胎内、聖籠の3市1町と県の主催で、それぞれの歴史的な建物で地元食材を使った料亭の弁当など食を楽しむイベントだ。この日は旧公舎で2回開かれ、計40人が参加。戦後まもなくに昭和天皇が県内を訪れた際に宿泊した応接室などで、特製の「秋の味覚弁当」を味わった。

旧公舎は、洋風建築で執務室や応接室などのある公邸部分と和風の私邸部分からなる。歴代知事が起居したが、老朽化による新公舎建設に伴い、1988年に新潟市から新発田市に移築された。

移築されたのは、新発田藩主の別邸・茶室として使われ、国指定名勝の「五十公野御茶屋」の隣接地だ。旧公舎は庭園をはさんで御茶屋と向かい合って建ち、庭園の四季折々の景色も楽しめる。17日の「食の堪能会」でも御茶屋の見学などがコースに取り入れられ、参加者は紅葉であかね色に染まった庭園も堪能した。

旧公舎は歴代知事の遺品などを展示し一般公開しているが、入館者数は02年度の3510人から11年度には1460人まで減った。人件費などを抑えるため12〜3月は冬季休業している。こうした現状に、昨年度の事業仕分けでは「民間売却を検討すべきだ」という意見が多数を占めた。同市観光振興課は「これまでは活用というより維持管理を主眼にしていたのは否めない」と話す。

仕分けでの指摘を受け、同市は今年度から有効活用をはかるための実証実験を行っている。500万円をかけ、内壁の張り替えやエアコン設置などの改装をした。また、これまで見学以外の利用は私邸部分でのお茶会などに限られていたが、企画展や押し花教室、ふろしき講座などを開催。食の堪能の会もその一環だ。同課は「『新発田にこんな場所があったんだ』という反応も多く、感触は良い」と手応えを話す。

同市は「旧公舎は貴重な建物で、市民の財産としての価値がある」として民間売却には消極的だ。今月末までに、市直営のままで市民のアイデアを募りながら民間のイベントなどに提供するなどの方針を定めた「活用基本計画」をまとめる予定だ。同課は「建物の価値を守りながら、時代の変化に合わせて市民に活用してもらう、この二つを両立させたい」と話す。冬季休業中にもイベントを開催する予定だ。

同市は旧公舎の活用アイデアや利用者を募っている。問い合わせは同課(0254・22・3101)。

http://mainichi.jp/area/niigata/news/20121127ddlk15040032000c.html

http://mainichi.jp/area/niigata/news/20121127ddlk15040032000c2.html

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