新潟市が予定していた東日本大震災で発生した岩手県のがれきの試験焼却が、住民などの激しい抗議で延期されたことを受けて、新潟市はがれきをいったん返却する方向で岩手県と調整することになりました。
新潟市では焼却が行われる新潟市江南区の焼却施設に26日がれきを運び込もうとしましたが受け入れに反対する地元の住民や市民グループのメンバーが激しく抗議したため、がれきを運び込めず、新潟市は予定していた試験焼却を延期しました。焼却施設以外ではがれきをコンテナからは出すことができず、被災地ではがれきの広域処理で全国に輸送するためのコンテナの数が限られていることから、新潟市は、がれきをコンテナに入れたまま、いったん返す方向で岩手県と調整することになりました。環境省によりますと、住民の反対でがれきが受け入れられずに被災地に返されるのは、これまでに例がないということです。
新潟市の篠田昭市長は「焼却のめどが立たないのにコンテナを置いておくわけにはいかない。住民に丁寧に説明していく中で試験焼却への理解を得られるよう粘り強く説明していきたい」と話していました。
http://www3.nhk.or.jp/niigata/lnews/1033787641.html?t=1354025000309