積雪の断面の様子を知って、雪崩の兆候がないかなど雪の状況を把握し、防災に役立ててもらおうと、長岡市の防災科学技術研究所雪氷防災研究センターで25日、「積雪断面観測講習会」が開かれた。建設会社社員や大学生、地元住民ら21人が参加し、積雪の観測を実体験した。
積雪断面観測は、降り積もった雪を掘り下げて断層を露出させ、地点ごとの雪の状態や重さを観察する調査のこと。雪の固さや水分量で雪崩の危険性などが分かる。雪崩や建物倒壊の予測などに役立っている。
講習会は同センターと日本雪氷学会との共催で、毎年実施している。同センター研究員らの指導の下、受講者らはスコップで雪に穴を掘り、雪の層を専用の機材を使って観測していた。東京都から来た気象調査会社社員の安木啓さん(51)は「東京ではなかなか雪に接するチャンスがない。積雪のデータを実際に自分で観測できてよかった」と話した。
講師を務めた同センター研究参事の佐藤篤司さん(62)は「中越地方はメートル単位で雪が降る。雪について勉強したいとの声は、行政などの防災担当者だけでなく、市民からも多い」と話した。
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