笠井です。
昨日のNews中の記事の一つ↓
幹細胞に特徴的な分子発見=急性骨髄性白血病、根治に期待-理研など
以前に本ブログに投稿しました通り、私の娘は数年前、この「急性骨髄性白血病」を発症し、新潟の県立がんセンター病院に闘病のため一年間ほど入院しておりました。
ウチの娘の場合はその時の白血病の治療薬がたまたま効きやすい体質だったようで、幸いにして病気を克服することができ、今は元気にしてくれています。
白血病はそもそも原因がはっきりしない病気で、それ故に治療方法も手探り。
いろんな薬を試してみては、その結果から「この薬は効くが、この薬は効かない」とデータを出し、その膨大な積み上げの中から現在の治療法を組み立てている。
これでは、まるで患者は実験台のようだが、原因がはっきり分っていない病気なのだから、仕方がなかったのだ。
新しい治療薬を投与する前には必ず医者から呼び出され、「この薬を投与すると体の他の部分に別のガンを発症することがありますが、それでも、投薬に同意しますか?」という恐ろしい内容の書類にサインを求められる。
体の別の部分にガンができるなんて冗談じゃない、断る、と言えば、白血病のまま死を迎えることになる。
まさに究極の選択を迫られた上に、ほとんどの親が書類にサインをする。
その結果、、、ウチの場合のようにたまたま効き目が現れれば本当にラッキーだが、そうでない場合は、体中に別のガンを発症することになるかもしれない。
ガンを発症すれば、とりあえずそのガンのほうから先にやっつけて…ということになって、白血病の治療がその分遅れ、そうこうしている内に白血病の症状が悪くなる人、発症したガンのほうの治療が思わしくなく、ガンが悪化して苦しみながら死を迎える人、そんな子供たちを病院でたくさん目の当たりにしてきた。
体のほかの部分にガンができるかもしれないような恐ろしい薬を投与しなければいけなかったのは、病気の原因がはっきりと分からなかったからだ。
原因さえ解っていれば、そんな恐ろしい治療薬を使わずに済んだのだ。
Newsによれば、、、急性骨髄性白血病の原因となる白血病幹細胞にだけ現れる分子をリストアップすることに成功したことによって、今後はこの幹細胞だけを狙い撃ちし、再発させずに根治する新薬を開発することも可能になったということだ。
素晴らしい!! 医学の進歩にただ感謝。
もっと早く見つかってくれていれば、あの子も、そして、あの子も、、、死んでいかなくて済んだのになぁ。