2011年02月14日

児童・生徒ら855人、給食で食中毒…北海道

 北海道岩見沢市教育委員会は14日、市内の7小学校と2中学校で児童、生徒、教職員計855人が発熱や下痢、嘔吐(おうと)などの食中毒症状を訴えて欠席し、うち8人が入院したと発表した。


 5人から同じタイプのサルモネラ菌が検出され、岩見沢保健所は、同市立学校給食共同調理所の給食を原因とする集団食中毒とみて調べている。


 同市教委によると、11日から下痢や嘔吐などを訴える児童らが相次いだ。  市教委は14日の授業を午前中で切り上げ、9校を18日までに学校閉鎖、ほかの小中学校では弁当を持参するなどの措置を講じた。  同保健所は14日、同調理所に立ち入り調査を行い、原因の特定を進めている。


 同市の学校給食は小、中学校とも同調理所で調理して配食している。  A、Bの2コースのメニューがあり、Aコースが配られた学校で症状が相次いだ。  10日のメニューはジャガイモのみそ汁、大根のそぼろ煮、小松菜のサラダなどだった。  入院した8人は点滴を受けているが、命に別条はないという。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110214-OYT1T00366.htm-YOMIURI ONLINE

2011年02月13日

回収:日本ハム「あらびきボロニアソーセージ」(原材料未表記の保存料検出)

【対象商品】
「満足 あらびきボロニアソーセージ400g」
賞味期限:2011.3.8 及び 2011.3.12 の2日間の日付の商品

「Vセレクト あらびきボロニアソーセージ370g」
賞味期限:2011.2.8 から 2011.3.24 までの日付の商品

【理由】
原材料表示欄に記載の無い『保存料(ソルビン酸)』が微量検出。

【対策】
回収

【商品送付先】
〒675-0103
兵庫県加古川市平岡町高畑451
日本ハム株式会社 兵庫工場 品質保証課

【お問い合わせ先】
フリーダイヤル 0120‐286‐867
日本ハム株式会社 お客様サービス室
受付時間 午前9時から午後6時まで(日曜日、祝日を除く。)


http://kuroneko-recall.jp/index/info.php?LinkID=6573 -クロネコヤマトのリコールドットjp

2011年02月06日

豚肉と川柳

江戸時代、嘉永年間(1948~1854)以前には少なくとも豚肉が公然と売られることはなかった、といわれている。
なにしろ、獣肉を口にすることが仏教によってタブーとされ、それが千年以上も続いていたわが国のことだから、豚肉に限らず、牛、馬、鹿、イノシシなど獣肉をたべることは、体だけではなく、魂までけがれるものとして人前では決して口にできないことだった。

ただし、うまいものは命をかけてでも食べるというのが人間の通性である。江戸も終わりに近くなると、その表向き口にできない獣肉を堂々と売る店が現れた。

ただし、いまのように、牛肉屋とか豚肉屋など、そのものズバリの店名を乗せるわけにはいかないから、そこはそれ、頭のいい男がいて「ももんじ屋」と称したが、“ももんじ”とは、すなわち“お化け”──そこで川柳子が、「きのうまでばかしたやつを麺町」と冷ややかした。

麺町は、江戸時代、ヤミの獣肉屋街として有名だったところで、今のすましたオフィス街からはとても想像できない街だったのである。

ところで、そうした江戸時代でも、どうしても食べる気になれなかったのが豚肉らしく、川柳子も「大いびきかきながら豚あるいている」と、いまのわれわれから見ると、首をかしげたくなるような句を残している。しかし、幕末になると、オランダ医学が普及したこともあって、とくに研究熱心な医者のなかには豚を飼う者があったらしい。

もちろん、解剖研究のためだが、川柳子はここでも、また、「外科殿の豚は死に身で飼われている」「豚殿のいるところと外科殿を教え」「かねてなき身と思ってる」と冷やかしている。もっとも、長崎や鹿児島ではいちはやく豚肉が食べられていたから、「よかものさなどと壺からはさみ出し」などとあり──これは、豚骨料理か、でなければ豚の角煮であろうと、想像される。

2011年02月06日

「肥満大国」改善へ…米外食で健康メニュー続々

米国の小売り大手や外食チェーンが、相次いで「健康」に配慮した食品の販売強化を打ち出している。

 「肥満大国」とされる米国では、生活習慣病に伴う医療費の負担が家計や財政圧迫の一因になっているからで、米政府も生活習慣病の予防に向けた食生活の改善に力を入れ始めている。

 ファストフード最大手の米マクドナルドは1月から、欧米では朝食の定番メニューの一つ「オートミール」を全米約1万4000店のメニューに加えた。つぶしたオーツ麦(カラスムギ)を煮て、かゆ状にしたオートミールは食物繊維が豊富だ。1・99ドル(約160円、税抜き)の小型カップ(砂糖なし)でハンバーガー1個分とほぼ同じ260キロ・カロリーだが、ハンバーガーより高い満腹感を得られるという。

 オートミールは、コーヒーチェーンのスターバックスが2008年に米国内で売り出しヒットした。マクドナルドは、健康志向が高くハンバーガーを敬遠してきた層の取り込みを目指す。

 ミシェル・オバマ米大統領夫人が子供の肥満率の低下に積極的なこともあり、肥満対策がクローズアップされている。「健康」への取り組みは、外食産業以外にも広がっている。

 こうした取り組みの背景には、米政府の危機感の高まりがある。

 米国では子供の3分の1以上、成人では3分の2以上が「体重過多」、もしくは「肥満」とされる。肥満が原因の経済的損失は、生産性の低下などを含めると03年の約750億ドルから、18年には3430億ドルと5倍近くに増えるとの専門家の試算もある。

 米農務省のビルサック長官は先月、「現状は無視できない危機的な状況だ」と述べ、生活習慣病による医療費などの負担増に強い懸念を示した。

 同省が5年おきに公表している「ダイエットの手引」も、今年は大幅に変更した。例えば、「成人の塩分摂取量は1日2300ミリ・グラム以下」としてきた従来の記載に、「51歳以上の人やアフリカ系米国人は1500ミリ・グラム以下」などと細分化した内容を加えた。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110206-00000266-yom-bus_all

2011年02月06日

教えて!ウォッチャー…ウインナー、生で食べる?食べない?

少し前に実家に帰って驚いたことがあったのですが、父が何を思ったかウインナーの袋を取り出し、そのままスナック菓子みたいにボリボリ食べ始めたのです。 母が亡くなり調理が面倒なのでしょう。ですが、その食べ方はどうかと思ったわけです。みなさんは生のままウインナーを食べますか?気になったので、教えて!gooで調べたら、こんな質問がありました。

「ウインナー生で食べますか?(汗)」

質問者さんは生で食べていると、周りから「おかしすぎる!」と言われ、気にしていますが、“生”といっても加熱済みだからいいはずなのにどうして?と疑問 に思っています。この質問にたくさんの回答が寄せられていますが、生で食べる人と加熱して食べる人、一体どっちが多いのでしょう。

■何と半分以上が「そのまま食べる」と回答!

「生で食べることは結構あります。生で食べるのと、焼いたり、ボイルするのでは味や食感が違いますから、生は生のおいしさがあると思いますし、生の食感は好きです」(noname#33272)

「ハイ、私も生で食べたことあります。しかも、生ウインナーをおかずに、ご飯を食べた経験アリです。よかった~~~、私だけじゃなくって…。誰にも言えなかったんです(泣)」(koikoi810さん)

「時々食べます。うまいとは思いませんが、深夜のつまみ食い用の常備食ではチーズ系とベスト1を争うかも(^^;」(luune21さん)

というように、そのまま食べる生食派が半分以上という結果に。そして、質問者と同様にそのまま食べる事を周りに驚かれた経験があるという人の声もチラホラ。ではなぜそのまま食べるか。

「朝食には普通に生で食べますね。朝の忙しい時にフライパンやら鍋やらをガチャガチャやる暇ないですし」(npf-ojiyaさん)

「食べますね、時々。お酒飲む時とか、おつまみ作るのが面倒臭い時」(345itatiさん)

「面倒臭くなって酒のおつまみにそのまま、ってのはよくあります。生の味も捨てがたい」(noname#89789)

ただ単に「美味しい」「面倒くさい」が理由のよう。楽チンな朝食、または酒のつまみとしてそのまま食べる人が予想以上にいらっしゃいました。

■生で食べても大丈夫?

こんなにも多い生食ですが、本当に“生”のまま食べても問題はないのでしょうか。パッケージに「そのままでもお召し上がりいただけます」と書いてあるとの報告もありましたが、念のため、伊藤ハム(株)のホームページで調べてみました。

パッケージに、「加熱食肉製品」と記されているものは加熱済みなので生のまま食べられるとのこと。しかし、「無塩せきソーセージ」と記されているものは製造工程で発色剤(食中毒菌を抑制する働きもある)を使用していないため、必ず加熱したほうがいいそうです。

また、「非加熱食肉製品」は生食だと危険なイメージがありますが、“水分活性を下げて、生の食感をお楽しみいただくものですので、是非生のままお食べくだ さい”との案内が!つまり、「無塩せきソーセージ」と「生ウインナー」と呼ばれる生肉の腸詰以外はそのままで食べても問題はないようです。

今回の質問で、私は生食派が多いことにビックリしましたが、みなさんは、生で食べますか?


http://news.goo.ne.jp/article/oshietewat/life/oshietewat-20110204-05.html -gooニュース

2011年02月05日

韓国料理、メタボリックシンドローム予防に効果的

このたび、韓国の農林水産食品部(日本の農林水産省に相当)は、韓国料理のメタボリックシンドローム予防効果に関する臨床実験の結果を発表致しました。

この臨床実験は、韓国の仁済(インジェ)大学校ソウル白(ペク)病院とオーストラリアのシドニー大学付属病院が共同で作成した報告書「韓国食品の臨床実験」に基づくもので、オーストラリア・シドニー在住の体重過多・肥満の成人70人を対象に、欧米食と韓国食のグループに分けて実施されたものです。韓国食のグループは白米、キムチ、ビビンバ、豆モヤシスープなどの韓国の伝統的な料理を組み合わせたもの、欧米食グループはメニューを固定せず、韓国食グループと比較して1日当たりのカロリー摂取量を500kcal少なくなるようが設定して行ったもので、各グループの被験者は、3ヶ月間にわたり、週6日、1日2食、これらのメニューを摂取しました。

実験の結果、メタボリックシンドロームの判断基準となるウェスト周囲径と、インスリン分泌について、韓国食に優位性があることが判明しました。

まず、ウェスト周囲径については、欧米食グループの平均が3.5%減だったのに対して、韓国食グループは5.3%減という結果となりました。欧米食グループの1日当たりの摂取カロリーは韓国食と比較して500kcal少なく設定されていたことを考えると、注目すべき結果と言えます。

また、韓国料理にはインスリンの分泌の負担を軽くする効果があることも同臨床実験で示されました。空腹時血糖値を測定した際、欧米食グループは0.6%上昇したにも関わらず、韓国食グループは6.6%下がりました。さらに、インスリン分泌とインスリン抵抗性についても、韓国食グループの方が欧米食グループより改善したことからも、韓国料理に糖尿病予防効果があることが裏付けられました。

この実験結果を受けて、医学博士・管理栄養士の本多京子氏は次のようにコメントをしています。「この結果の大きな要因は、摂取した食品の種類の違いにあると考えます。伝統的な韓国料理はさまざまな穀物、野菜、豆類などを多く摂取するのが特徴です。これらの食品には血糖値の上昇を緩やかにしてインスリン分泌を改善する食物繊維が多く含まれているため、その結果としてウェスト周囲径とインスリン分泌の低減に有効に作用したと推測されます。実際、韓国では日本の2倍量の野菜を摂取。しかも、和える、煮る、漬けるなどさまざまな調理法をバランスよく組み合わせたものが食卓に並びます。このことから、まずは、日本人も欧米化した食生活を見直し、韓国食のように食物繊維を多く含む食品をバランスよく調理して積極的に摂取することが必要だと思われます。また、韓国料理に多く使われるニンニクや唐辛子は血流を促進し、新陳代謝を良くする作用があることも確認されていますので、穀物や野菜、豆類を多く摂取しつつ、さらに、これらを用いた韓国料理を食生活に取り入れることで、より一層健康を増進することが出来ると思います。」

(※臨床実験詳細データについては、下記までお問い合わせください)

今回判明した韓国料理のメタボリックシンドローム予防効果は、2011年度ヨーロッパ肥満学会(5月、トルコ・イスタンブールで開催)にて、実験を担当したシドニー大学付属病院のニコラス・フラー博士により発表されることになっています。


<韓食財団について>
韓国料理の世界的な普及を目指し、韓国・農林水産食品部により2010年3月に韓国にて設立された団体。理事長は前農林水産食品部長官、鄭雲天(チョン・ウンチョン)。2010年冬より日本やアジア各国、及び、アメリカ合衆国を中心に活動を展開。韓国料理の文化的背景から素材やレシピまで、幅広く情報を発信している。


http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000003025.html

2011年02月05日

中国食品安全長期メカニズムの確立

中国全国食品安全整頓活動弁公室の関係者によりますと、2010年、中国食品安全長期メカニズムの確立は進展を遂げ、食品安全リスクのモニタリングネットワークと560ヶ所余りの監督ステーションを設立したということです。

 それによりますと、2010年以来、中国は食品安全長期メカニズムの確立に関する一連の措置を講じました。例えば、①食品安全に関する法整備や規格の健全化と、165項目の食品国家規格の発表。②食品工業企業の信頼制度の確立と業界の発展への取り組み、食品工業企業の信頼管理制度と実施要求、評価基準などの確立。③食品工業の今後5年間の発展計画綱要の策定と、業界の発展計画に基づいた、10都市での肉類や野菜の追跡調査制度のテストの施行などが挙げられます。


http://japanese.cri.cn/881/2011/02/04/161s170385.htm

2011年02月05日

農作物直売所は「安全」か

「安心・安全」を標榜する農作物直売所が揺れている。年商10億円の人気店で残留農薬の問題が浮上。直売所が抱える構造問題を浮き彫りにした。

 「お客様を裏切ったということになる。6年半の信頼はゼロになった。これまでうまくいきすぎていたからね。やり直しです」

 農作物直売所「かしわで」を運営するアグリプラス(千葉県柏市)の染谷茂代表は肩を落とす。


商品に生産者名を表示するなど「安心・安全」の実現に力を注いできたが…
 かしわでは、年10億円を売り上げ、年間50万人が利用する直売所。近隣のスーパーマーケットは「青果の販売に大きな影響を受けた」と口を揃え、直売所の成功事例として多くの視察を受け入れてきた。「安心・安全」を標榜して消費者の支持を集めてきたこの有名直売店に「残留農薬」の問題が浮上したのは2010年末のことだ。

 2010年11月、柏市保健所が食品衛生法に基づきかしわでに並ぶシュンギクの安全性を検査したところ、基準値を超える殺虫剤「メチダチオン」が検出された。12月、同店は行政処分に従ってシュンギクを回収すると同時に、シュンギク以外の農作物についても自主的に検査。その結果、別の生産者の作物からも別種の農薬が検出された。

 「管理体制に不備があった」と染谷代表。同社は安全性が確保されるまで13日間、営業を自粛した。


http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20110128/218195/

2011年02月04日

【ワインのこころ】バレンタインにはロゼ色のアイスヴァイン

2月14日は聖バレンタイン・デー。ハートマークのChカロン・セギュールはプレゼントワインの定番ですし、ラベルに“Amour(愛)”があるボージョレ地区のサン・タムールも人気です。ともにフランスの赤ワインですが、ドイツにも気になるアイテムがあります。“アイス=愛す”に掛けて使えるアイスヴァインです。

【ワインのこころ】イタリアの発泡性ワ…
偽ワイン製造で6人逮捕 中国、水や色…
 ロゼのぶどう品種はシュぺート・ブルグンダー(ピノ・ノワール)です。厳寒のさなか、樹になったまま凍結したぶどうを摘み取り、果汁を搾(しぼ)って造るワインで、収穫するのは零下7℃以下のときと決められています。熟練者たちは張りつくような寒気のなかでぶどうを手で摘んでいきます。

 アイスヴァインはドイツ最高級ワイン「プレディカーツヴァイン」の中の一つで、ここではぶどうの糖度によって6区分されています。(1)カビネット(2)シュぺートレーゼ(3)アウスレーゼ(4)ベーレンアウスレーゼ(5)アイスヴァイン(6)トロッケンベーレンアウスレーゼの順で糖度は高くなります。

 プレッツ家が造るロゼのアイスヴァインはベリー系果実を連想させる香りと口中に広がる凝縮感が印象的だったので、イチゴと組み合わせてみました。甘味中心の「あまおう」や「紅ほっぺ」より、程よい酸味がある「とちおとめ」のほうが相性的にはおすすめです。またあんずは双方の酸味が引き立つのでナイスな組み合わせ。アプリコットのタルトなどいかがですか。

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/living/cooking/489899/

2011年01月29日

遺伝子組み換え大豆、新たな国内承認に不安の声

遺伝子組み換え大豆の新たな国内承認に不安の声――。農林水産省は、遺伝子組み換え操作で特定の除草剤への耐性を得た大豆2品種の承認に先立ち、昨年末から1月22日まで、国民からの意見募集(パブリックコメント)を行った。これに対してNPOアジア太平洋資料センター(PARC)が「遺伝子組み換え作物が引き起こす問題の周知徹底が必要」と表明。同センターには同日までに、承認反対を求める声を中心に740件の意見が寄せられた。

■農水省審査では「問題なし」

農水省は昨年12月24日、バイエルクロップサイエンス社より承認申請のあった遺伝子組み換え大豆2品種に関して審査報告書を発表した。それによると、除草剤グリホサート及びイソキサフルトール、イミダゾリン系除草剤のそれぞれに耐性のある大豆について、生物多様性の観点から、国内の動植物への影響や有害物質の発生、交雑の可能性を調べた。

その結果、いずれの項目でも有意なデータは得られず、報告書は「今回申請された遺伝子組み換え大豆の栽培による国内の生物多様性への影響のおそれはないものと判断した」と結論付けている。

特定の農薬への耐性を得た遺伝子組み換え大豆の栽培をめぐっては、農薬で枯れた雑草が畑を覆うことで表土の流失が防げ、不耕起栽培を促すとの意見がある。また、大豆の安全性についても、東京都健康安全研究センターのラットへの104週間の投与試験では影響が見られなかったとの調査結果がある。

農水省や遺伝子組み換え食品いらないキャンペーンによれば、現在国内では遺伝子組み換え大豆の栽培農家はない。ただし現時点で大豆だけで12品種が栽培承認、7品種が食品承認されている。

■農薬耐性雑草出現など、様々な問題が

しかしその一方で根強い懸念や批判も存在する。自然保護団体グリーンピースのレポートでは、遺伝子の組み換えによって未知の毒素や、アレルギーなどを引き起こすタンパク質が産生する恐れがあると主張。また、遺伝子組み換え作物の安全性検査の期間が数日から数週間の短期間で行われていることに加え、遺伝子操作の方法がずさんであったり、データそのものに欠陥があったりする場合があると指摘する。

また、特定の農薬への耐性を得た雑草の出現も大きな問題だ。栽培農家は新たにより強力な農薬を購入し、散布しなければならず、追加の出費を強いられる。遺伝子組み換え作物の栽培が始まることで、遺伝子組み換え作物の畑に隣接する有機農家が有機農家としての資格をはく奪されるという事例も起きているという。

TPP参加と軌を一にするかのようなタイミングでの今回の承認の動きに対して、PARCに寄せられたコメントはそのほとんどが「遺伝子組み換え作物に反対」だ。消費者の不安は根強い。


http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110128-00000302-alterna-bus_all

2011年01月26日

首相、鳥インフルの防疫徹底指示 鹿児島で感染確認受け

 菅内閣は26日午前、首相官邸で「鳥インフルエンザ対策関係閣僚会議」を開いた。菅直人首相は鹿児島県出水市の養鶏場で感染が確認されたことを踏まえ、「感染をこれ以上拡大しないよう取り組まなければならない」と強調。  防疫措置を徹底するよう指示した。


 会議には、枝野幸男官房長官や鹿野道彦農林水産相、北沢俊美防衛相らが出席。  同日朝までに養鶏場の約8600羽を殺処分したことなどが報告された。  首相は被害拡大も想定し、鹿児島県から自衛隊派遣の要請があった場合は迅速な対応をとるよう求めた。


 強毒性の高病原性ウイルス感染をめぐっては、今月に入って宮崎県内の養鶏場で確認されており、殺処分が進んでいる。  鹿野農水相は会議後、同県新富町で25日までに12万羽の殺処分・埋却が終了したことを明らかにした。

http://www.asahi.com/politics/update/0126/TKY201101260124.html-asahi.com

2011年01月25日

ありあまるごちそう…

まだ食べられるのに大量に捨てられるパン。見た目は美しいが味は劣る交配種のナス。加工ラインでさばかれる無数の若鶏・・・。私たちの食の成り立ちを観察することを通じて、現在の世界の成り立ちにまで迫ろうとする映画「ありあまるごちそう」(2005年オーストリア、配給・アンプラグド、96分)が2月19日(土)から全国で公開されます。

「世界は120億人を養える食料を生産しているのに、毎日10万人が飢えで命を落とす。これは殺人だ」。映画に登場する食糧問題の専門家は観客に問いかけます。より安く、よりたくさん、いつでも食べたいものを食べたい。そうした欲求を満たすため、徹底して合理化した、世界中を網羅する食料生産システムが出来上がりました。

映像は、現代の食料生産の現場を淡々と追いかけることで、企業の利益だけを追い求め、「食べるということ」の意味さえ忘れてしまったかのような今日の食の現実を映し出します。

折しも私たちの住む日本では、菅内閣が「平成の開国」として、TPP(環太平洋経済協力パートナーシップ協定)への参加を検討すると表明。TPPへの参加で農作物の輸入が自由化すれば、私たちの食生活も「より安く、いつでも食べたいものを提供する」という、グローバルな食のシステムの激しい洗礼を浴びるでしょう。

豊かさを追い求めたはずが、飢えや貧富の格差に加えて、食への不安やココロの貧しささえも生み出すという深い矛盾。私たちはどんな未来を選べばよいのか、この映画を観ながら考えてみては。

(niftyココログの記事をご紹介させていただきました。)

【参考サイト】
映画「ありあまるごちそう」公式サイト(PCからご覧ください)

2011年01月24日

寒ブリが安いよっ!=富山湾などで大豊漁

 冬の高級魚、日本海産の「寒ブリ」が今年は記録的な豊漁に沸いている。卸値もこの時期としては異例の安さ。ここ数年、庶民の口になかなか入らなかった高根の花が店頭でも人気を集めている。

 脂が乗った上質なブリで知られる富山湾の定置網漁は、昨年の12月下旬から1匹10キロ前後の漁獲が活発化。富山県氷見漁港の1月の水揚げ量は中旬までで計約7万4000匹と、不漁だった昨年の約70倍に急増している。

 豊漁だった2006年と比べても約3倍で、「寒ブリの季節にこれほど忙しいのは本当に久しぶり」と同漁港の関係者も驚きの表情。京都府の舞鶴湾や石川県沿岸でも同様に活況が続いている。

 昨年末からの大量水揚げについて、日本海区水産研究所(新潟市)は「この海域ではもともと6キロ以上のブリ資源が良好な上、強い寒気が入って北陸沿岸まで魚群が南下してきた」とみている。

 東京・築地市場(中央区)でも1月の天然ブリ入荷量は中旬まで、日本海産を中心に昨年のほぼ2倍と好調。卸値は、1匹6~7キロの中型だと最高級の氷見産でもキロ当たり800円前後で、昨年の半値以下。 

http://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-110122X878.html -gooニュース

2011年01月23日

鶏肉や鶏卵を食べて感染しない 鳥インフルに冷静対応を

 消費者庁の福嶋浩彦長官は22日、宮崎市で鳥インフルエンザに感染した鶏が見つかった問題で記者会見し、「(内閣府の)食品安全委員会は感染した鶏の肉や卵を食べても人には感染しないという見解を示している」と述べ、冷静な対応を呼びかけた。同委員会によると、鳥インフルエンザウイルスは酸に弱く、胃酸に触れると活動しなくなると考えられるほか、加熱調理すれば死滅するのでさらに安全だという。消費者からの問い合わせは、同委員会の「食の安全ダイヤル」(03・6234・1177)で23日も午前10時~午後5時に応じるという。


http://news.goo.ne.jp/article/asahi/life/K2011012202270.html -gooニュース

2011年01月17日

セブン&アイHD トランス脂肪酸商品“全廃”に波紋

小売り大手のセブン&アイ・ホールディングス(東京都千代田区)が先月、トランス脂肪酸を含んだ商品の「全廃」を目指す方針を明らかにしたことが波紋を呼んでいる。トランス脂肪酸は大量に摂取すると心臓疾患のリスクを高めるとされ、消費者庁は表示の義務化を検討している。ただ、日本人の摂取量は少なく、健康への影響も欧米に比べれば小さいと考えられている。専門家からは「トランス脂肪酸だけを目の敵にするのは消費者をミスリードすることになりかねない」と危惧する声も上がっている。(平沢裕子)

 ◆健康増進に期待

 トランス脂肪酸は不飽和脂肪酸の一種で、バターやマーガリン、揚げ物、菓子パン、カップ麺、牛肉、乳製品、マヨネーズ、カレールウなどさまざまな食品・調味料に含まれる。小売店としてこれらの食品を全廃するのは不可能とも思えるが、セブン&アイ広報センターは「方向性として全廃を目指したいということ。今はグループ全体でオリジナル商品や弁当などに含まれるトランス脂肪酸の低減化を進めている」という。

 同社だけでなく、大手食品メーカーや加工油脂メーカーでは10年以上前からトランス脂肪酸の削減に取り組んできた。

 ハウス食品(同)では平成7年からカレールウやスナック菓子で低減化を進め、「プライムバーモントカレールウ」では1食当たり0・01グラムまで減らしている。品質保証部企画推進課の山本竜太課長は「もうこれ以上の削減は難しい」と打ち明ける。

 消費者庁の栄養成分表示検討会委員を務める日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会食生活特別委員会副委員長の蒲生(がもう)恵美さんは「食品業界における小売業の影響力は非常に大きい。健康増進への小売業の取り組みに期待する」としながらも、「トランス脂肪酸だけを悪者にするのは『これさえ取らなければ健康に良い』という誤解を消費者に与えるので問題だ」と指摘する。

 ◆むしろ飽和脂肪酸

 そもそもトランス脂肪酸が問題なのは、取り過ぎた場合に心疾患のリスクを高めることが科学的に分かっているためだ。

 WHO(世界保健機関)は1日当たりの摂取量を総エネルギーの1%未満にするよう勧告しているが、日本人の摂取量は1日平均0・7グラム(総エネルギーの約0・3%)で米国人の約8分の1。食用加工油脂の生産量からの推計でも、1日平均1・3グラム(同約0・6%)にすぎず、現状では取り過ぎが問題になっているわけではない。

 一方、心疾患のリスクを高めるということでは飽和脂肪酸の過剰摂取も同様で、日本人にとってはむしろ飽和脂肪酸の取り過ぎが問題視されている。

 蒲生さんは「脂質の取り過ぎに注目するのはよいが、総脂質で考えないと意味がない。トランス脂肪酸を減らして飽和脂肪酸が増えるのでは問題だ。健康のためには栄養バランスの良い食事と適度な運動が大切。生活に身近なコンビニエンスストアから健康増進のための情報が広まってほしい」と話している。


http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/snk20110117086.html


2011年01月16日

ママが発案、離乳食用弁当箱 抗菌・保冷機能も

子育て中のママたちの情報サイトに集まったアイデアが、「離乳食に対応できる弁当箱」というユニーク商品につながった。発案したのは、サイトを運営する川崎市多摩区の女性だ。製造は同市中原区の成形加工会社。離乳食にも合わせた形に工夫され、素材は竹を配合した樹脂で抗菌性があり、一般ごみとして焼却できる。

 同市多摩区登戸の2歳児の母親、ロー紀子さん(37)が、育児応援サイト「MAMA―PLUG(ママ・プラグ)」を立ち上げたのは2009年9月。きっかけは、友人の女性の一言だった。

 生後5カ月で長女を保育園に預けたとき、「まだ小さいのにかわいそう」と言われた。「3歳までは自宅で育児をすべきだとか、子育てには様々な考え方があると気づいた」とローさん。

 米国人の夫を持ち、香港で4年ほど邦字紙の記者をしていたローさんにとって、子どもを預けて働くのは当たり前のことだった。サイトに寄せられる様々な書き込みを見て、働くことだけがすべてではないと思いながら、ママたちのアイデアを商品に結びつけられないかと考えた。

 「離乳食を入れる弁当箱ってないよね」。それで、自分たちで弁当箱をつくろうとなった。アイデアは編集者や通訳、イラストレーター、プランナーなど十数人から寄せられた。

 におわない、3歳児が手に持てる、生野菜が入るなどのアイデアをもとに、作られた弁当箱のイラストは数十枚。さて、商品になるのか。協力したのは、設計図を描くプロダクトデザイナーの平川貴啓さん(35)だった。「金型ができないものばかりでした」と笑う。

 09年12月にスタートした「弁当箱プロジェクト」は、ようやく形になった。小箱は3歳児、中箱は5歳児のご飯の目安だ。ふたには保冷剤を入れるスペースをつくり、夏でも戸外に持ち出せる。一方の角を円形にすることで、どろどろの離乳食を混ぜたり、すくったりしやすくした。

 「におわない」の答えは、弁当箱を製造する川崎市中原区のユニオン産業にあった。同社が8年前に開発した竹の粉を配合した樹脂は抗菌性に優れ、においにも強い。

 同社の森川真彦社長(63)は「生産個数も納期も決まっていない製品をつくるのは初めて」と言いながら、「女性たちの一生懸命な姿に負けました」と引き受けた。

 弁当箱は「Bam Boo Boo」と名づけられ、現在、金型がつくられている。そのコストが決まらないため、値段が付かないが、1個2500円程度になりそうという。販売は育児応援サイト「ママ・プラグ」(www.mama-plug.com)で、製品の完成と同時に始める。

 ローさんは「育児中の女性だけでなく、さまざまな立場にいる女性からのアイデアをどんどん商品化したい」と意気込んでいる。


http://www.asahi.com/food/news/TKY201101150175.html

2011年01月15日

市民ランナー 食の心得 “回復食”に重点を

 3万5000人を超える市民ランナーが出場する「東京マラソン」(2月27日)まで、1カ月半。シドニー五輪女子マラソン金メダリスト、高橋尚子さん(38)の現役時代に栄養管理を手掛けた、管理栄養士の新生暁子さんに完走するための食の心得を聞いた。

 今年に入って、都内・皇居周辺では会社帰りのランナーがぐっと増えた。レースに向け、トレーニングに熱を入れる人も多い。

 「この時期は、体重を減らすために食べない、反対に何かだけをたくさん食べる…。そんなふうに食生活を変える必要はありません」と新生さんは話す。

 その代わり、疲労回復や筋肉補修を速やかにし、元の体に戻す“回復食”に重点を置くべきだと強調する。

 「体から出たものは口から戻し入れる。体の修復は食事からが鉄則です。食べる人と食べない人とを比べた場合、回復にかかる時間が3~5倍も違うといわれています」

 レース開催は日曜が多いため、翌日は会社や学校というランナーも少なくない。そういう意味でも回復食は重要になってくる。

 ◆走った後30分が「金」

 鍵になるのは、「ゴールデンタイム」と呼ばれる、走った直後の30分間で、糖質(炭水化物)、タンパク質、ビタミンCを素早く摂取する。食べ物を用意するのが難しい場合は、バナナとオレンジジュースの組み合わせでもOKとか。

 その後の食事では、疲労回復に欠かせないビタミンB1も取るようにする。

 「B1が豊富なのは豚肉、ウナギ、タラコ、きな粉など。ニンニクやショウガと合わせると吸収率がアップするので、豚肉のショウガ焼きはお薦めです」

 ◆トレーニングの一部

 一方、不足しがちな栄養素を取るのも忘れずに。特に女性ランナーに多いスポーツ貧血は鉄分の多い食材で予防する。

 「足底からの衝撃で、毛細血管内の赤血球が壊れるのが原因の一つ。レバーやホウレンソウなどを意識して取るといいですね」

 レースの3、4日前から主食の割合を増やし、エネルギー源となるグリコーゲンを体内にため込む「カーボローディング」は、完走するための食事法として知られる。しかし、新生さんは日頃からの積み重ねも大切と説く。

 「走った距離やラップの記録に、食べたものも書き添えて自分の体と向き合う訓練を。栄養補給はトレーニングの仕上げのメニューという心掛けが肝心です」

 ■レース当日は「おかゆ」で

 レースの前日や当日は、油や食物繊維の多い食べ物など消化に時間がかかるものは避ける。トンカツ、ステーキはNGだ。

 当日は早くエネルギーになるご飯、おかゆ、もち、うどんなどがお薦め。新生さんのいち押しが、慌ただしい朝でも手軽に作れる「貝柱のおかゆ」だ。

 作り方(2人分)は、まず3カップの水とご飯200グラム、おろしショウガ少量を火にかける。沸騰してきたらホタテの缶詰(正味量45グラム)を缶汁ごと加え、好みの水分量になったら火を止める。サクラエビやキクラゲ、ネギを飾って出来上がり。

 〈1月25日発売予定の自著『子どものためのスポーツめし』(●出版社、1155円)から〉

http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/snk20110115088.html -gooニュース

2011年01月12日

「物価の優等生」に異変 たまご、5年半ぶり高値

 鶏卵の値段が5年半ぶりの水準に高騰している。昨夏の記録的な猛暑で多数の鶏が死んで生産が落ちていたなか、急な寒波で鍋ものなどでの需要が急増。国の生産調整や鳥インフルエンザの影響を懸念する声もある。長年、安値で安定してきた「物価の優等生」はどうなるのか。

■猛暑・寒波・生産調整響く

 指標となる「JA全農たまご」Mサイズの1キログラムの平均卸値(東京市場)は、昨年12月で240円。鳥インフルの影響を受けた2005年2月の272円以来の高値水準となった。昨年10月は197円で、2カ月で2割上がったことになる。小売値にも影響し、Mサイズ10個入りパックが昨年12月末で212円(農林水産省調査)。こちらも05年5月以来の高値で、この間で最も安かった06年1月と比べると46円高い。

 例年、年末需要の反動で1月は鶏卵の価格は下落しやすく、2月は鶏の産卵が落ち込むため上昇しやすいとされる。年が明け、卸値は12日現在で1キロあたり180円と下がったが、それでも昨年同期の2割高。一方、小売値は1パック211円と昨年末とほぼ同じだ。

 過去40年の消費者物価指数で、鶏卵の上昇率は4割にとどまる。食料全体では約3倍値上がりしており、鶏卵が「物価の優等生」と呼ばれるゆえんだ。農水省によると、年間1人当たりの国内消費量は16.5キログラム。ほぼ毎日1個を食べている計算になる。

 しかし昨年7~9月、全国で採卵用の鶏23万8千羽が暑さで死んだ。生産量が落ちた一方、12月以降の寒波で、おでんや鍋ものによる需要が増えた。年末年始はケーキやおせちにも利用される。こうした事情のほか、背景には、農水省が10年度に初めて実施した生産調整策の影響もあるとみられる。

 生産者団体が「安値すぎて経営が成り立たない」と要望したため、減産して高値を誘導する狙いだ。卵を産みにくくなった老鶏を処理した後、60日以上新しい鶏を入れなければ、生産者に1羽あたり100円を交付する。全国約1億4千万羽のうち約900万羽が処理される予定という。

 今季の鳥インフルの発生は、養鶏場では島根県の1カ所のみ。農水省は影響は限定的とみている。しかし、発生が続くと風評被害の恐れもある。

 農水省などは「高値基調は今後とも続くのでは」とみる。消費者にとっては残念な高値だが、生産者にとっては「まだまだ採算がとれない状態が続いている」(日本鶏卵生産者協会)という。

http://www.asahi.com/national/update/0112/TKY201101120197.html -asahi.com

2011年01月04日

【こだわりのスタイル2011】(1)“自分だけの食”「終着点はない」

 日々の健康な暮らしに欠かせない食事。その重要性が改めて見直されている近年、自分流の食を追い求める人が増えている。書店には「こだわり」「私の」などの言葉を冠した書籍が並び、創作料理教室も盛況だ。ただ、“自分だけの食”と言うのは簡単でも、実践は難しい。そんな中、独自の食を追求してきた2人に出会った。

 ◆便利から離れろ

 「レシピを知ろうとした時点で終わり。自分の食とは、試行錯誤の中でできていくものだ」。魚柄(うおつか)仁之助さん(54)はこう力を込める。ユーモラスな語り口が人気の食文化研究家だ。

 福岡県に生まれ、宇都宮大農学部に進学。寮で極貧生活を送った。「パンの耳や鶏皮、魚のあら、流通規格外の野菜など、安い食材を何とかおいしく食べられないものか」。自転車店や古道具屋経営を経ながら追い求めてきた問いの答えは平成6年、初の著書『うおつか流台所リストラ術 ひとりひとつき9000円』(農文協、1330円)で結実。現在までに約30万部を売り上げるロングセラーとなった。

 節約をテーマにした数々の著作の影響もあり、世間から「ケチ」のイメージで見られることもある。だが、「学生時代は栄養学の文献を読みあさった。おもしろおかしく書いた文章の背後に栄養と健康の知識を詰めてある。その“呼び声”を聞いてくれれば」と話す。

 自分の食を見つける極意は「“一見便利なもの”から離れろ」。例えば、焼き芋を電子レンジで作れば3分。でもフライパンで15分熱した焼き芋とは「月とすっぽん。電子レンジではデンプンが糖に変わる時間が足りない」。道具や材料が不足したときこそ、自分なりの工夫と知恵を発揮するチャンスだと説く。

 「料理の成功も失敗も自分の責任。それは人生と同じ」。「料理は自分や食べた人が満足すればよい」。そんな哲学が透けてみえる。

 ◆ご飯に助けられた

 料理を通して、自らの難病と向き合い続けている料理研究家もいる。

 福岡県出身の宮成なみさん(35)は動脈の毛細血管が徐々につぶれていく難病「結節性(けっせつせい)動脈周囲炎」を抱えて生まれ、16歳で腎臓病を発症した。医師から「5年以内の死亡率は80%。社会復帰や出産はほぼ不可能で、病の進行を遅らせる唯一の方法は食事療法」と診断された。

 腎臓に負担が掛かる塩分、タンパク質、カリウムが含まれる食品は禁止。「肉、魚、乳製品、果物、野菜などほとんどのものが食べられない。出産もできず、周囲の人に迷惑を掛け、自分は生きていてよいのかと真剣に悩んだ」

 そんな宮成さんを救ったのは家族だった。「痩せて肌もガサガサになった娘を16歳の普通の女の子に戻してやりたい」。良い栄養士を探し回り、体に負担が掛からない調理法を学んだ。7年半続いた食事療法は実を結び、23歳の頃には正常に近い腎機能を取り戻した。

 「私はご飯で命を救われた。子供は産めなくても、代わりに日本中の子供をご飯で守りたい」。闘病生活の中で芽生えた思いから、料理研究家を志した。地元紙への投書がきっかけで17年、料理に気持ちを込める大切さを説く『オトコをトリコにするメロメロレシピ』(西日本新聞社、1575円)を出版。現在は結婚し、透析を受けながら料理教室や講演を続ける。

 自分の食探しに重要なのは「百点の料理なんてないと知ること。人生と一緒で、焦らず頑張り続けていくことが大切」と話す。

 2人に共通する「食に正解など存在しない」という思い。自分流の食を探す旅に終着点はないようだ。

                   ◇

 2011年が幕を開けた。不況など先行き不透明な現代、あえて選んだ“こだわりのスタイル”を「衣食住」から紹介する。


http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/snk20110104060.html -gooニュース

2010年12月29日

【ゆく寅くる卯】おもちの季節…窒息事故に注意

■どんな食品にもリスク 大きさ考えよく噛んで

 もうすぐお正月。もちやごちそうを食べる機会が増える。もちは窒息事故が最も多い食品で、しかも事故となった場合、約半数が重症以上となっている。しかし、窒息事故はもちだけでなく、ご飯やパンなど日常的に食べている食品が原因となっていることも多い。都内では今月、ミニアメリカンドッグをのどに詰まらせた小3男児が死亡するケースがあった。窒息事故を防ぐための注意点をまとめた。(平沢裕子)

 厚生労働省によると、平成21年に食べ物による窒息事故で死亡したのは4679人で、10年前の約1・2倍だ。

 消費者庁が東京消防庁などと連携し、18~20年の窒息事故約4100件について分析したところ、原因となった食品は(1)もち(2)ご飯(3)アメ(4)パン(5)すし(6)おかゆ(7)リンゴ(8)団子(9)バナナ(10)カップゼリー-の順。死亡者は(1)もち(19人)(2)ご飯(14人)(3)パン(12人)-だった。また、件数は少ないが事故が起きたときに重症以上となる割合が50%以上の食品としては、(1)こんにゃくゼリー(2)しらたき・糸こんにゃく(3)タコ(4)油揚げ(5)プルーン-の順に多かった。

 食品安全委員会勧告広報課課長補佐の西沢栄晃(ひであき)さんは「こんにゃくゼリーによる窒息事故は(ニュースなどに)大きく取り上げられたが、実際にはさまざまな食品で事故が起こっている。乳幼児や高齢者が多いとはいえ、20代や30代で死亡するケースもある」と指摘する。事故を防ぐために、食べ物は食べやすい大きさにし、よく噛んで食べる。乳幼児では、誤って気管支に入りやすいピーナツなどの豆類は3歳ごろまで食べさせない▽あおむけに寝た状態や歩きながらものを食べさせない-など、与える食べ物や食べさせ方に注意することが必要だ。

 高齢者は唾液の分泌が少なく咀嚼(そしゃく)機能が低下し、ご飯やパンなど粘りのある食べ物が咀嚼しにくくなっている。また、イカやタコ、のり、レタスなど、噛みにくかったり厚みがなかったりするものは、のどに詰まりやすい。お茶や水など水分を取りながら食べるようにした方がよい。万一、食べ物がのどに詰まったときのために、応急処置を覚えておくことも大切だ。乳幼児では背部叩打(こうだ)法、大人や年長児ではハイムリッヒ法が有効だ。

 西沢さんは「あらゆる食べ物で事故は起こっており、どんな食べ物にもリスクがあることを知ってほしい。子供にはゆっくりとよく噛んで食べる、ふざけないなど食事の際の基本をしっかり教えてほしい」と話している。


http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/snk20101229080.html