事務局長の笠井です。
商工会議所でのプレゼン。
~Vol.2~
さて、その学校は今、ある危機に直面しています。
それは情報面での危機です。
たとえば…
台風が襲来したため急きょ臨時休校を決めたが、その連絡が上手く保護者に行き渡らなかった。
ナイフを持った男が市内に逃走という情報が入ったため急きょ集団下校を決定したが、その連絡も上手く行き渡らなかった。
新型インフルエンザの感染が広がり、翌日から学年閉鎖することになったが、その連絡も上手く行き渡らなかった。
緊急に伝達する必要のある情報は、どれもこれも上手く伝わらなかった。
伝達が上手くいかなかったのは、従来から存在する電話連絡網が機能しなかったからで、その原因の主な一つは「両親が働いているから」。
両親が家にいなければ電話は通じません。
家への電話が通じなければ、携帯電話に電話すればいいじゃないか!?
そうお思いになるかもしれませんが、実はそこに「個人情報保護」という問題が立ち塞がります。
今の保護者達は個人情報保護に非常に過敏になっています。
自分の携帯電話番号を他の保護者に教えなければならない状況となる電話連絡網など到底受け入れられない、というのが彼らの考えです。
このような状況を踏まえて、長岡市では3年ほど前から「各学校単位でメール連絡網を導入したほうが良いのではないか!?」と考え始めました。
メール連絡網なら、学校から保護者個々への個別ダイレクト送信ということになるので、保護者がお互いのメールアドレスを知り合う必要がないので、電話連絡網より安心と考えた訳です。
そこで、、、
まずはメール連絡網が学校にとって本当に有効なのかどうなのか!?役に立つのかどうなのか!?を確認しようじゃないかということになり、
約3年前より市内の小学校を舞台に実証実験が実施されています。
メール連絡網の有効性を検証する事業を、私たちは浦瀬小学校で実施しました。
その結果、学校側にも「メール連絡網はとても有効だ」ということに気がついてもらえたのですが、一方で問題点も同時に認識することができました。
それは、導入費用の問題、運用の手間の問題です。
児童生徒数の多い学校ではPTA関連費用にも比較的ゆとりがあるので、それを何とかねん出しようと思えば何とかなる。しかし、児童生徒数の少ない学校では導入費用をどうやってねん出するのかが大きな問題となることが分かりました。
また、システムがどんなに良いものでも、上手く運用できるかどうか!?担当の職員が転勤した時、上手く引き継げるかどうか!?ということも問題になることが分かりました。
さて、次にもう一者の当事者である保護者側の意向がどのようなものかと言うと~~~
次回に続く