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カナヅチ増加と着衣泳

笠井です。

小中学校で泳げない子が増えているそうです。

「ゆとり教育が原因」だとか「無理に泳がせない指導方法に問題あり」だとか、いろんことを言う人がいるようですね。

何事も面倒だ。

あれやこれや言われる学校も大変だ。

さて、子どもに泳ぎを覚えさせたいと思う保護者の皆さん、
学校に対して文句を言う前に、なぜ子どもに泳ぎを覚えさせたいのか?と考えてみませんか?

将来オリンピック選手にしたいから?
でも、それだったら、学校でどうこうしてもらおうなどと考えずに、最初っからスイミングスクールにでも通わせたほうが良いですね。

それとも、単に運動をさせたいから?
運動だったら、別に水泳でなくとも他にたくさんあります。

子どもに泳ぎを覚えさせる目的はいろいろあるでしょうが、一番肝心なのは「子どもが溺れないように」ということなのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?

そういう観点から見た時、気がついていただきたいことがあります。
泳ぎが達者な子でも溺れる時は溺れるということです。

毎年この時期になると、多くの子供が水難事故に遭い命を落としている訳ですが、それら子ども達が泳げなかったか?と言うと、答えは「No」。
プールでは泳ぎが達者な子どもでも溺れてしまうのです。
そのほとんどが、服を着たまま溺れている。
裸の場合と服を着ている場合、水に入った場合の泳ぎ方は全然違うのです。

「着衣泳」というのがあるのをご存じですか?
文字とおり、着衣状態で浮いたり、移動したりする動作、すなわち「命を守る泳法」と言えます。

たとえば、
大雨水害で避難する途中、水にはまってしまったら…
川遊びで流されたら…
釣りをしていて高波にさらわれたら…
どれも着衣状態のケースばかりです。

子どもを溺れて死なせたくなかったら、普通の泳ぎを教えているだけでは不十分。
着衣泳を覚えさせるべきです。

当団体のスタッフに着衣泳を指導できるスタッフがおります。
今後は、それをNPO活動のメニューに入れて、希望者グループ等に指導していきたいと考えています。


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コメント (1)

ALBY:

流石、事務局長!
着衣泳についてよく勉強されています。
もしかしたら、指導員になれるかも?

防災・救命の立場で言うと、8割以上の水難者が着衣状態だそうです。

昨年、神戸親水公園での鉄砲水で流されたうち、助かった2名は着衣泳をマスターしていて、浮力のある物に掴り助けをまったそうです。

先日の沖縄での鉄砲水も、水の近くで豪雨の中作業するなら、ライフジャケットを着けていたなら4名もの死者を出さないで済んだかもしれない。

是非、お子さんだけではなく、親子で着衣泳を勉強してください。

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2009年08月17日 13:43に投稿されたエントリーのページです。

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