桑原です。
myskipに連載していた私のコーナーの記事を転載します。
上京した親父は私の妹と食事をし、チョコレート店で買い物をしてきたそうだ。
銀座を歩く60近くの親父と20代の妹の二人の姿は、周りの人にどう映ったのだろう。
実の親子なのだが、文字通り「パパ」に見えたのは間違いない。
長岡に帰ってきた親父は、母と私の妻にチョコのお土産を渡した。
けど、ちょっと待ってくれ親父!バレンタインデーのチョコは男から女に渡すものではないだろう!
私にとってバレンタインデーは、ほろ苦い思い出ばかりである。
小学生の時は、クラスで一番多くのチョコを貰いながらも、全てが義理チョコだった。
中学の時には、「義理チョコだからね。勘違いしないでね」と念入りに言われ、チョコを貰ったこともあった。
高校の時には「ホワイトデーは三倍返しね」と、やっぱり義理チョコを貰った。
しかし、義理チョコの数などどうでもいいのである。
狙うは、可愛いあの子の本命チョコのみ!
いつも微笑みかけてくれるあの子、誰よりも若いあの子、明るくみんなからの人気者のあの子。
あの子とは、私の娘、桑原夢のことである。
そこで、勇気を出して娘に聞いてみた。
「ゆめちゃん 誰にチョコあげるの?」
すると、娘は「チョコはだいすきなひとにあげるんだよ」と答えた。
「誰?」と私が聞くと「おかあさんとババタン(私の母)といまいさん(母友人)」との答えである。
やっぱり、私は対象外である。しかもなぜに全員女性?
だから私は、長岡の中心で愛を叫びたい。「ギブ ミー チョコレート!」と。