skymaxです。
近年、地球温暖化を防ぐため、地球規模で環境破壊を防ぐ活動が拡がっています。
経済活動が優先されてきた人類の歴史の中で、これは大変に素晴らしいことだと思います。
ただ、歴史上初めてのことなので、まだまだ不備が多いのも仕方がないことかもしれません。
地球温暖化の現象自体が複合的な要因で発生しているために、必ずしも『風が吹けば桶屋が儲かる』ようにはいかないからです。
ところで、この地球温暖化の大前提が今、揺れ動いていることをご存知でしょうか?
地球が現在の気温を維持していられる源は太陽にあります。
太陽からの熱を二酸化炭素などの温室効果ガスが宇宙空間に逃げないように保っているからです。
地球温暖化の大前提は太陽活動が活発なまま、二酸化炭素が増加に推移する事にあります。
だから二酸化炭素の増加を抑制すれば、地球温暖化は防げると考えているわけです。
かつて地球が今よりも寒冷な状態にあった時代があることはよく知られていますが、その最大の原因のひとつが太陽活動だと考えられています。
17世紀半ばから18世紀初めにかけて、地球が今よりも寒かった時代があります。
イギリスではテムズ川が完全に凍結し、川の上に居酒屋が作られたり、馬車が往来した記録があるなど、記録的な寒さに見舞われたことが知られています。
当時の日本は天明の大飢饉で、冷害のために多くの人が餓死しました。
1645年頃から1715年頃の間の当時の太陽活動については実に驚くべき記録が残っています。
太陽活動のバロメーターともいうべき、太陽黒点がほとんど捕らえていないのです。この現象は発見者にちなんで、『マウンダー極小期』と呼ばれています。
太陽は約11年の周期で規則的に活動が活発になったり、低調になったりを繰り返しています。
太陽黒点が多く観測される時は太陽の活動は活発で、太陽黒点が少ない時は太陽活動は低調になるのです。
この周期は人類が太陽活動を継続的に観測するようになってからは、ある一時期を除いて、規則的に繰り返されてきたのです。
その例外的な時期こそが、イギリスのテムズ川が凍結し、日本では天保の大飢饉が起きた時期と一致するのです。
現在の話に戻ります。
太陽活動は多くの天文学者の予想では2年前に極小を迎え、今は新たな活動期に入っているはずでした。
しかしながら、未だに太陽表面にはほとんど黒点が認められません。
まだまだ大騒ぎする段階ではありませんが、今後の太陽表面の活動を注目することは大切ではないでしょうか?
現在、多くの人々の善意から地球温暖化を防ぐ努力が盛んになってきました。
しかし本当に大切なのは二酸化炭素の発生を抑制することでしょうか?
私は違うと思います。
二酸化炭素は太陽からの熱量が少なくなると、逆に寒冷化を促進する働きがあるという研究もあります。
地球規模の営みはなかなか一筋縄ではいかないようです。
私たちが子孫に対して、本当に成すべき現実的なことは、二酸化炭素の削減ではなく、省エネ、省資源だと思います。
結果として二酸化炭素は削減されますが、それが目的ではありません。
代替エネルギーにはどれも解決すべき課題が多く、未だ決定的なものはありません。
私たちには行政やマスコミの情報を鵜呑みにせずに、自分たちの頭で考えながら、行動することが求められているのではないでしょうか?
省エネ、節約というと、当たり前過ぎるかもしれませんが、一番わかりやすいですよね。
目先の太陽活動や地球温暖化によっても、ブレない姿勢が私たちには必要だと思います。
来月、日本からは久しぶりの皆既日食が見られます。
本州からは部分日食になりますが、多くの人が太陽をご覧になるでしよう。
その時は黒点が太陽面に現れているでしょうか?
ぜひご自分の目で太陽活動を見てみて下さい。
コメント (1)
skymaxです。
補足します。
太陽の光はとても強いので、決して直接肉眼では見ないで下さい。
来月、『安全に日食を見る会』を企画したいと思います。
このブログで、安全・手軽に日食を見る方法もお伝えしたいと考えています。
もうひとつ、補足(訂正)です。
文中の『天保の飢饉』は『天明の飢饉』の誤りです。
失礼しました。
投稿者: skymax | 2009年06月17日 14:24
日時: 2009年06月17日 14:24