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「緊急電話連絡網アンケート」に関する考察その2

笠井です。

さて、「緊急電話連絡網に関するアンケート」(アンケート結果)について、今回も少しお話しさせていただきます。

さて、ほとんどの人が携帯電話を所持している現在では、アパートやマンションに在住する方々の中には、固定電話を引かずに、携帯電話だけで済ませておられる方々がたくさんいらっしゃいます。
ましてや共働きで日中ほとんど家にいないとなれば、当然のことかもしれませんね。

そうなりますと連絡網を作る上で、携帯電話番号を教えてもらうということが不可欠になりますが、自分の携帯番号を学校に対してだけでなく、連絡網の自分の前後の人にも教えることになるのですから、個人情報に敏感な方は相当な抵抗を示すことでしょう。
事実、近年、個人情報保護の観点から、電話連絡網を廃止した学校が相当数あります。

電話連絡網を廃止した学校では、どうしても連絡したい事柄が発生した場合にどうするつもりなのかと言うと、「教職員が手分けをして保護者達に電話をする」ということらしいです。
これは半端でなく大変な作業です。

私が知る限り、教職員の皆さんはどなたも相当な仕事量を抱えています。
次から次へとやらねばならないことに追われ、それをこなすのに精いっぱいの日々。
そんな先生方に私たち保護者は、個人情報がどうだこうだと言って、さらに大変な作業をさせようとしている。

電話連絡網が緊急時に機能するものであれば、連絡が来るか来ないかは、時と場合によって子どもの命を左右するものになるかもしれない、それほどに重要なものであると言うのに…子どもの命より自分の個人の情報のほうが大事なの?

せっかく作った連絡網。
ところが、保護者の中に連絡をちゃんとリレーしてくれない人もいれば、個人情報が大事だとブツブツと文句を言う人もいる。

電話連絡網をダメにしてしまったのは誰なのでしょうか?
そしてその結果、一番困るのはいったい誰なのでしょうか?

今のままで良いのでしょうか?

そして先生方にも一言。
いざという時に子どもの命を左右しかねない大事な情報源たる連絡網を、勘違いの保護者に少しくらい個人情報ブツブツ言われたくらいで、ホイホイと言いなりになって廃止してしまってどうすんですか?
もしも災害が発生した場合、保護者一人一人にダイレクトに連絡するなんて…そんな悠長なことしている時間が本当にあると思っているのでしょうか?

大災害の経験は、どこに活かされているの?


電話連絡網が問題ありということなら、すぐにメール連絡網を構築するべきです。

次回は、電話に代えてメールを活用した場合の連絡網が、どのような連絡網であるべきかを少しお話ししたいと思います。

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コメント (3)

だらりん☆:

だらりん☆です。ご無沙汰してます。 電話連絡網の件ですが、やはり、「緊急!!」には、機能してはいないですよね…。私もそうですが、日中、自宅に居るわけでもなく…電話しても、自宅の電話では、相手先も、共働き…さて、いつ繋がる??最後まで行き渡るには、何時になる??携帯番号知っている方なら、連絡つきますが…何時も疑問に思ってます。 なんの為!?なんでしょう…機会を作って、話し合う議題なんでしょうね…。 行き詰まってしまったときは、皆様、力をかしてくださいね。
そういえば、、毎年、年末に思うのですが、最近、個人情報保護の件で、住所名簿がないため、子供同志、年賀状交換するにも、出す子供の住所聞いて来ないと出せないんですよね… 教えて貰えない子の所は、出せませんし、、、こんな単純なこと日本の風習でさえ、個人情報保護ですか??疑問です。(当然、グダグダ言ってきた、親御さんとは、大人の付き合いの範囲内で、距離をもってます。理解し難い方逹です)

ALBY:

中越大震災の経験から…
隣市・小千谷市での経験です。
(当時の長岡市はどうか知りませんが…)

発災時、携帯電話は被災地域内(小千谷市内)同士では通じません。
これは携帯基地局の能力がダメージを受けてしまう事と、NTT等による制限の為だと思います。
早い話が、基地局の能力が70%に落ちているとしたなら、70%(送信側)X70%(受信側)=49%まで落ちてしまうって事です。
そこで、被災地域以外を経由しますと70%(送信側)X100%=70%,100%(送信側)X70%(受信側)=70%で、時々ですが通話可能になる事があります。
例えば、お父さんが川の向こう側で勤務とか、近隣市町村なんて場合は、共通の連絡場所を被災地域外に持っていると連絡が早いです。

さて、発災時の緊急連絡網ですが、被災した場合に通じる可能性があるのはメールです。
これは情報量が少ないので、一瞬でも電波状況が良ければ届きます。
更に、被災地域外を経由したら、間違いなく送信できます。
(状況によっては、若干の受信までの時間が必要な事があり得るとは思いますが…)

で、結論としては、保護者に同意を戴いた方のメールアドレスを、提携を結んだ被災地域外の学校同志、互いに保管しあい、発災時にはその学校にメールして転送してもらう!
この方法が一番リスクが少なく、伝わるとと思います。
例えば、長岡市内の小学校と、新潟市とか三条市とかの小学校など…。

笠井事務局長も書かれていましたが、被災した時、一番大切なのは何なのか?
子供の安全に関する情報?
個人情報?
おのずと答えは出てくると思いますし、発災時に教師は生徒・学童の安全確保、避難で精一杯だと思います。
その場合の負担軽減も考えないと…。

笠井/住民安全ネットワーク:

だらりん☆さん、ALBYさん、
貴重なご意見と情報ありがとうございました。

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2009年06月04日 17:56に投稿されたエントリーのページです。

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