skymaxです。
子供の頃に読んだムーミンのお話は私の心にも強い印象を残しました。
中でも特に印象に残っているのが「ムーミン谷の冬」です。
大人になってから読み返してみると、奇妙なことに気が付きました。
ムーミンたちの習慣と私たちの習慣がとてもよく似ているのです。
私が気になったのは「斎の神」の行事です。
ムーミン谷は日本よりも遥かに北の国のようです。
真冬には太陽が地平線から昇らない日が続く…とか(北極圏?!)
その一年で最も寒い期間に大きな焚き火を燃やします。
…なんだか日本と大変良く似ていますよね。
暦には色々と興味深い節句、雑節などが記されています。二十四節気もそのひとつです。起源は中国の暦だそうですが、昔から日本人の生活に深く関わってきました。明治以前の日本は月の運行を基準にした大陰暦でした。このため、潮の干満を知るには好都合でしたが、一年が太陽を基準にした暦よりも短いために農耕には不便な暦でした。この欠点を補ったのが太陽暦である二十四節気でした。
某タレントが旧暦を絶賛していましたが、日本の旧暦は太陰太陽暦でした。二十四節気は太陽の運行を基準に決められ、農耕の目安となっていたのです。
江戸時代にしばしば流行したお伊勢参りの人気お土産のひとつが暦だったというのも当然のことかもしれません。
今でも春分の日や冬至などは私達の生活に馴染み深いものですが、これらは二十四節気の一部です。
私は立春から立夏までの春の二十四節気が特に気に入っています。
立春、雨水、啓蟄、春分、清明、穀雨、立夏…春の深まりが簡潔に無駄なく表現されていると思いませんか?
昔の人のセンスの良さには頭が下がるばかりです。
余談ですが、よく「立春なのに寒さが厳しく、名ばかりの春…」と使う方がいますが、これは誤りです。立春とは冬が最も深まった頂点で後は春に向かって季節が折り返す点にあたります。冬ならば立春の頃が最も寒さが厳しいのです。
同様に最も暑い8月上旬に立秋を迎えます。
私たちも長岡の冬の厳しさを直視して、味わいたいものです。
長岡は素晴らしいです。