skymaxです。
気が付けば今年もあと僅か、忘年会シーズンたけなわですね。
十数年前、星を見るために中ノ沢渓谷森林公園(旧三川村・現阿賀町)へ出掛けたときに、とてもオイシイ忘年会に招かれました。
深夜、森林公園の駐車場で星の写真を撮影していると、突然数台の自動車がやってきました。
軽自動車の中からは若い女の子が4人降りてきました。彼女らは私の望遠鏡に気が付いたらしく、少し離れたところで花火を始めたのです。
森林公園で花火とは呆れた話です。私は注意する代わりに、彼女らに天体望遠鏡で星を見せてあげるつもりで近づきました。
話かけてみると、4人とも素直で、とても可愛らしい女の子でした。
土星や星雲星団を見せてあげるととても喜んでくれました。
色々と星の話をしているうちに、私はたちはすっかり意気投合してしまいました。
彼女らは自分から花火を止めて、火の後始末をしてしまいました。代わりにオードブルや缶ビールを取出し、辺りに並べ始めました。
これから忘年会をやるので一緒に飲もうと誘ってくれたのです。(当時)20代独身の私がこの誘いを断るはずがなく、迷わず宴会モードに突入してしまいました。
深夜、山奥で星を見ていたら、突然見ず知らずの可愛らしい女の子に囲まれて、宴会になってしまったわけです。
すっかり星を見ることも忘れ、私はとことん飲んでしまいました。
カメラで女の子の写真を撮ったり、仲良くなった女の子とは電話番号を交換したりしました。
気が付いたら、辺りは薄明るくなっていました。
私は駐車場の真ん中で大の字になって寝ていたのです。
電源を入れっぱなしだった天体望遠鏡は西を向き、霜が降りて、すっかり凍り付いていました。私は防寒着を来ていたので、なんとか無事でした。
辺りを見回しましたが、彼女らはどこにもいません。ゴミひとつ残さずに撤収してしまったようです。
翌日、行き付けのカメラ店で、友人達にこの話をしましたが、誰も信じてくれません。
「タヌキにばかされたんじゃないのか」と笑われる始末です。
何か証拠になるものがないかと昨夜のことを必死で思いました。
防寒着のポケットには女の子の電話番号を書いたメモが残っていることを思い出しました。
私は祈るような気持ちで、メモに書かれた電話番号を押しました。
(お客様がおかけになった番号は現在使われておりません…)
友人等は腹を抱えて笑っています。
その時、カメラ店の店員さんが現像があがったばかりの私の写真を持ってきました。
その写真を手にした友人等の目が点になりました。
私が撮影した写真には可愛らしい女の子がちゃんと写っていたのです。
彼女らは一体何だったのでしょうか?
こんな不審者ならいいかもしれませんね。