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頑張れ!負けるな!

笠井です。

日本の保険業界に旋風を巻き起こしている某会社に私は以前にスカウトされ、そこの営業マンとして数年間を過ごした時期があったのですが、同じく私のようにスカウトされ、私の直後に入社してきたAくんとはとても気があって、励まし合ったり愚痴をこぼし合ったりしたものだった。

たった今、その時の元同僚から知らせが届いた。
Aくんの奥さんが昨晩急逝したというものだった。
くも膜下出血で…。

人生って、ホントに何が起こるかわからないものだ。

ひとの死。
ウチのチビが闘病していた時、病院内で沢山のそれを目の当たりにして、頭に刻み込んだはずのことだった。
その時の思いからNPOを起こした私は、絶対に忘れてはいけないはずのことだった。

しかし、いつのまにか忘れていたのかもしれない。

ここでもう一度再確認しようと思う。
自分に残された時間は決して多くないということを。
一日一日全力投球で課題にぶつかっていこう。

Aくんの奥さんが亡くなった頃、
Aくんが大混乱の中にいた頃、
その時間帯に私はスナックで脳天気に酒を飲んでいた…俺って何をしていたんだろう。

酒を飲みに出ている暇なんてあるものか。
そんなに時間は残されていないんだ。
今日からまた生活を改めよう。

あー、それにしても、、、まさに今日からAくんは仕事と子育てを一人でやって行かなくてはならないのかー。
お通夜で彼の顔を見た時、いったい何て声を掛けてあげればいいのか…。
どんなに辛く切ないだろうか。
でも頑張れ!負けるな!
頼む。頑張ってくれ。負けないでくれ。

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コメント (5)

ムササビ:

ムササビです。
笠井さん、つらいお気持ち、よくわかります。
私も数年前に妻を病気で亡くしたからです。
喘息で入退院を繰り返す幼い子供たちを、男手ひとつで育てながら仕事をしなければなりませんでした。
「頑張れ、負けるな」なんて、言葉は言われるまでもないことです。
当人が誰よりもわかっています。
泣きたいときは泣けばいいんです。出来ないことはやらなきゃいいんです。負けたっていいんです。立派でなくていいんです。なんとか食べていければそれでいいんです。
かっこ悪くていいんです。子供さえ守れたらそれでいいんです。
…そんなお父さんの話を黙って聞いてくれる人がいたらそれだけでいいんです。
私も妻を亡くして以来、妻を想わない日は一日もなく、子供たちときら母親の話をしない日も一日もありません。
人に言われるまでもなく、小さな子供たちも頑張っています。
これ以上、「頑張れ、負けるな」なんて、誰も言えませんよ。

長々とえらそうなことを書いてすいません。
笠井さん、黙ってお友達のお話を聞いてあげるだけで十分だと思いますよ。

笠井/住民安全ネットワーク:

ムササビさん、コメントいつもありがとうございます。

「頑張れ、負けるな」なんて誰も言えない…あるいはそうなのかもしれませんね。

でもやはり私は、
「負けたっていい」
「できないことはやらなきゃいい」
「立派でなくともいい」
とは、言うつもりはないです。

「頑張れ」
「負けちゃダメだ」
「ここが踏ん張りどころだぞ」
「くよくよするな」
「頑張るところをしっかり見ているぞ」

非情だ、余計なお世話だ、何と思われてもいい。
そう言って叱咤激励していくつもりです。

おそらく昨晩から一睡もしていないであろうAくんからたった今メールが届きました。
「ありがとう。頑張る。」と、たった一言だけそう書いてありました。

そのメールを読みながら心の中だけで思っています。
「無理するなよ。負けたっていいんだよ。泣きたい時は泣けばいんだよ。」

ムササビ:

何度もすいません。ムササビです。

私にはAさんがどのような性格の方かわかりません。しかし苦境に立たされた人を励ますのは逆効果になることもあるのです。
…私がそうでした。
頑張らなければと、自分自身を叱咤激励して無理を重ねて、とうとううつ病になってしまいました。
今、泣いているのはAさんだけではないはずです。子供たちの悲しみの方が深いかもしれません。
私自身、こんなことがありました。
妻の葬儀の前夜、私は子供たちがいなくなったことに気が付きました。まだ小学1年の娘と保育園に通う息子がいなくなったのです。
午前2時でした。
私はまさかと思い、葬儀場に安置されている妻の亡骸のもとに向かいました。
妻の亡骸の傍らには、幼い娘と息子が立っていました。
母親の亡骸に向かって、子供たちが何かを話していたのです。
私はそれを見た瞬間、胸が一杯になってしまいました。
私の悲しみ以上に、幼い子供を残していく妻の無念さが痛いほどわかりました。
まだ幼いのに母親と別れなければならない子供たちの悲しみは私の比ではないと知りました。

悲しみの深さは当事者しかわかりません。
誰のどんな言葉も、真に悲しみを癒すことなど出来ないのではないでしょう。
ただ時間が過ぎるのを待つばかりです。
確かに大の男が亡き妻のことでボロボロになるのはみっともないでしょう。
でも、人間無理することなんてないですよ。
世の中、なるようになるんじゃないでしょうか。

結局、私を一番励ましてくれたのは子供たちの存在でした。
Aさんもお子さんの存在が、悲しみから立ち直る原動力になるのではないでしょうか。
笠井さんのような心の暖かい友人をお持ちのAさんなら、きっと大丈夫ですよ。
まとまりのない話ですいませんでした。

笠井/住民安全ネットワーク:

なるほど、確かにそうですね。
相手によっては逆効果になることもあるということですね。

ムササビさん、アドバイスありがとうございました。

潤:

私も数年前に主人を、急性心筋梗塞で突然亡くしました。その時、お通夜の席で沢山のお友達に、「頑張ってね、負けないでね。何かあったらいつでも声掛けてね、力になるから…」そう言ってもらった時、すごく嬉しかったです。
主人が亡くなる前夜、「お父さん、お休みなさい!」と普段通り挨拶して、次の日のお昼前には、知らない土地の病院で冷たくなった父親と、無言の対面となったのですから、子供の悲しみは計り知る事は出来ません。
でも、私はお友達に励ましてもらって、子供と二人で頑張って生きて行くよ!と、主人の遺影に誓いましたよ。

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2008年12月03日 09:06に投稿されたエントリーのページです。

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